(1)初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)第158号 2011.1.13
□【お知らせ】「敬語おもしろ相談室」を文化庁ホームページで公開 〔文化庁国語課〕
文化庁では、ショートムービー(全7話)を通して、敬語の考え方や誤りやすい敬語の使い方を学べる「敬語おもしろ相談室」を文化庁ホームページで公開しました。
平成19年2月に、敬語の考え方や使い方をまとめた「敬語の指針」が文化審議会から答申されました。この答申の内容を、具体的で分かりやすい映像とし、ホームページで公開することを通して、答申の趣旨を広く国民の皆様に理解していただくことを目的としたものが、今回公開した「敬語おもしろ相談室」です。
新たに社会人となる人を主たる対象とし、敬語の基本的な考え方や敬語の種類、社会生活において誤りやすい敬語の使い方などを取り上げたもので、4〜5分ほどのショートムービー7話のほかに、「理解度チェック」や「敬語の指針」の中の該当箇所の参照機能も付けられています。
敬語の使い方にお悩みの方、敬語指導の教材をお探しの方、敬語に関心をお持ちの方、是非、御覧ください。
(2) 教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言 Vol.298
役立つ資料 一挙紹介!
1 新学習指導要領に関するもの → 新しい教育課程の編成
○書籍「小学校学習指導要領」及び「小学校学習指導要領解説〈各科編〉 」
次のHPから全文をダウンロードすることができます。データでもっておくと何かと便利です。
○書籍「初等教育資料」 文科省:編集/東洋館出版:刊
○書籍「小学校学習指導要領の解説と展開」各教科等分冊
安彦忠彦:監修 教育出版:刊 ¥各巻1,600(税別)
2 新学習指導要録に関するもの → 新しい評価活動
○資料「児童童生徒の学習評価の在り方について(報告)」
○資料「教育課程部会 児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループ
(第12回)配付資料」
○資料「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及
び指導要録の改善等について(通知)22文科初第1号 平成22年5月11日」
この(通知)の中には,指導要録(参考様式)が掲載されています。また,【別紙5】には「各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨」が載せられています。
(3)日刊『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)☆第2715号☆
2011年1月8日:土曜日発行 編集・発行 梶原末廣
■【新連載】「理科で使える模型を作ろう!」(1) 原口栄一(鹿児島)
今回から「理科で使える模型を作ろう!」ということで新連載させていただくことになりました。鹿児島県で中学校教諭をしております原口栄一と申します。教科は理科で、道徳などにも力をいれております。よろしければ、下記の出版物やHPをご覧いただけれありがたいです。
・「中学校編 とっておきの道徳授業1〜8」(日本標準・共著)
・「中2理科授業完全マニュアル」(学研)天気分野執筆しました。
・「もう一度中学理科」(日本実業出版社)大地分野執筆しました。
さて、「理科で使える模型を作ろう!」の内容ですが、ずばり模型を作ろうと言うことなのです。模型と言っても理科の授業に使うと役立つような模型の紹介です。理科の教材としての模型はなかなか高価で緊縮財政となっている学校や教育委員会では、入手が難しくなっています。そこで安価で身近な材料などを使った作り方や入手方法など伝えていきたいと思います。もちろん、私オリジナルのものもダウンロードできるようにしたいと考えています。
今回は、新聞にも紹介されました地形模型についてです。
鹿児島県には活火山や、現在は活動していないようなカルデラなどが多数あります。しかし、県民でさえ桜島、霧島、開聞岳くらいしか知らない方も多いです。鹿屋市の勤務校の中学生に聞くと、桜島くらいしか知りません。そこで、鹿児島湾を中心にすべての火山を作成してみようと考え、1/25000の地図を元に作成しました。
長さは100mは4mmとなりますが、高さや深さを強調したいので、100mを1cmと設定します。
また、部分ごとに作成するので、授業でも活用できます。
では、作り方です。
1.1/25000地図をそろえる。
大型書店にて購入。一枚270円くらいです。4枚で1ブロック作ろうと心がけていました。30枚近く購入しました。また、鹿児島湾のカルデラを作成するために海底の深度地図も必要。よって水深のわかる地図を購入します。しかし、こちらは高く1/50000地図で1枚3000円を超えます。近くに販売していないので、ネットで購入しました。さらに送料もかかって4000円を超えました。こちらは結局4枚購入しました。
2.A3にコピーする。
それらの地図を汚すのはもったいないのと、等高線をはっきりさせたいので、一枚をA3用紙二枚分くらいに分けてコピーします。今のコピーはけっこう緻密だから、等高線がはっきりしてきます。その後は、A0くらいの大きさになるように何枚もの地図を貼り合わせます。これが一番の基本地図となります。
3.作製する高さを決める。
50mおきにしました。100mだとおおざっぱすぎるような気がして、50mだと形がよくわかると思います。そして、2で作成した基本地図に0,50,100,と最高峰まで色を変えて線をマジックでなぞっていきました。この作業か一番大変。
4.再び、コピーし、高さ毎に基本図を作る。
マジックで太くした等高線の入った地図を高さ毎にコピーしました。0mは、一番大きい面積なので、すべての面をコピーし、すべてを高等線が合うようにつなぎ接着します。A0だと、A3コピーは、8枚つなぐことになります。高さが高くなるごとに面積が小さくなるので、接続する紙が減り楽にはなります。しかし、400mくらいまでは大変です。この作業が一番地味で生徒もしたがりません。関東平野の模型作りなら簡単かもしれないですね。
5.スチレンボードに貼る。
厚さ5mmで横1m×縦2mくらいの大きさのスチレンボードをホームセンターにて購入します。何件か回って一番安い店を見つけるといいでしょう。なにせ鹿児島湾沿岸を作成しようとしたら20枚は使うので。大きな等高線地図(0mから)をボードに貼っていきます。スプレー糊でボートを効率よく使えるように貼っていきます。なるべくシワが寄らないように。
6.いよいよ切りましょう。
スチレンボードは熱によるスチレンカッターで切っていきます。細工用カッターなども使いましたが、やはりスチレンカッターが一番。すいすい切れていきます。今までは、分子模型作成用に使っていましたが、積層模型にも使いやすいです。据え置き型スチレンカッターは、小さいカッターでは切れない幅のある部分を切ります。地味な作業ですが、生徒たちが一番のってきました。やはり切り終わると結果が見えるからでしょうね。時間が一番かかるのですが、多いときは科学同好会のメンバー10名近くで切ると放課後3日分で切れることもあります。数人だと1ヶ月かかることも。しかし、切れば切るほど慣れてきますので、最近作成した霧島火山は4人くらいで3日で終わりました。切るときは、みんなおしゃべりしながら和気藹々と。
7.貼りましょう。切るのと同時進行でもいいです。
さあ、楽しい貼り作業。経済的に大型木工用ボンドを使います。高度の低い0mからだんだんと完成していくのを見るのは楽しいものです。貼り終われば、もう一度チェック。細かいところを貼り忘れていないか、そういうときは、その部分だけ作って貼ります。白い地形ができます。
8.着色。
水性スプレーの茶色を吹きかけ、次に緑を吹きかけます。市街地がはっきりわかるところはグレーを塗ります。
9.町を作ります。
10.仕上げ。
うすくした木工用ボンドを町や田畑以外に塗り、緑パウダーをふりかけ、池や湖にロウの水を入れて完成です。下記は大隅湖です。
11.海底地形。
1/50000地図なので、1/25000地図になるように拡大コピーして元になるA0くらいの基本地図を作成します。海底地図の場合は、プラダンボール(厚さ5mmで横1m×縦2mくらい)を使います。海底はネービーブルーにし、−50mから海底より50m上まではスカイブルーを使いました。作成方法は、海底の場合は深度毎の一枚の板に穴を開けていく感覚なので、地上よりは簡単です。そんなにくねくねしている部分もないので。よって、基本図をプラダンボールの上に置き、カーボン紙を敷いて、深度毎のプラダンボールに等高線を書き写していきます。こちらの方が経済的です。あとは。カッターナイフで切り抜いていき、面積が広いので、強力なスプレーのりか、大型ボンドを使います。
以上で鹿児島湾が完成しました。部品数14点です。いつかは、この勢いで東京湾なんかも作ってみたいですね。火山はないけれど。 次回は、地形模型(2)です。
☆★☆ コメント ☆★☆
本当は、社会科でも作りたいですね。かつては、小学校でも愛知県の立体模型を学校で作っていました。これは結構本格的です。