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報告者  土 井

 2011年1月20日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。

 参加者は、土井(江南市教委)、早川先生(藤里小),柴田先生(草井小),天野先生、森先生(大口南小),杉田先生(扶桑北中),馬場先生、中村先生、尾関先生、野沢先生、木本先生、宮川先生、長岡先生、坂井先生、田中先生、(宮田中),奥村先生(岩南小)、坪内先生、井上先生、伊藤先生(岩倉中)、松田先生、中川先生、船橋先生(曽野小)、高橋先生(岩倉市教委)、高木先生、田中先生(犬南中)、尾関先生、岩井先生、伊藤先生、乾先生(岩北小)、堀口先生(布袋中)、竹野先生、大竹先生(門弟山小)、旭先生、中野先生(布袋小)、鈴木先生(楽田小)、熊沢先生(布北小)の36名です。
 

   模擬授業「日本文化を考える」  
  模擬授業の参考文献
  教師力アップセミナー 佐藤 暁 先生セミナー
  4日間の集中講義を終えて…
  役立ちWeb特集  
  教育関連情報   
  MM紹介

 模擬授業「日本文化を考える」
 アソシアおもしろ学校の最終で行ったものをアレンジした模擬授業を行いました。
 元は、卒業式前に3年生に最後にした朝礼での校長講話がベースになっています。

 模擬授業の参考文献
 この模擬授業で参考にした本を紹介します。

『考古学つれづれ草』著者:佐原真 小学館
〈Amazonの商品説明より〉 
 大昔と現在を結びつけて語る考古学エッセイ
 人類は、いつから花を愛するようになったのか?西洋人は牛型で、日本人は羊型!?戦争は、いつどうして始まったのか?世界的視野で日本文化の特質に迫り、大昔の暮らしから現代の問題を考える考古学エッセイ
 
 日本人とドイツ人の食の比較では、日本人は「貝」といえば種類まで気にする。しかしドイツ人は「貝」という概念しかない。
 一方、日本は牛肉といえば、上か並を気にするが、ドイツ人は成牛か子牛か、部所はどこかを気にする。
  それが文化なのです。
 
『食の考古学』佐原真 著、東京大学出版会
〈Amazonの商品説明より〉
 食物はどのようにして手に入れ、どんな道具で、どう調理していたのか。それは、体の仕組みや健康とどう関わっていたのか。縄紋時代から8世紀頃までの「食」の実態を考古学的立場から迫り、現代の食文化との関連を探る。
 
 古代人が何を食べていたかを知るには最適の書で         す。属人器の話もここに出てきます。
 
『図説 日本のうつわ―食事の文化を探る』神崎 宣武著、河出書房新社
〈Amazonの商品説明より〉
 世界に誇る様式美と多彩さ。食器から見た日本の食文化。食器の基本構成、縄文時代から近代までの歴史を通じてとらえた食事文化の伝統。
 
 半分はカラー写真が中心で、残りは日本の食器の歴史が書かれています。それにしても、日本の食器は種類が多く、奥が深い・・・。
『神仏習合』義江 彰夫 (岩波新書) 』
〈Amazonの商品説明より〉
 古代末期,平将門は東国を席巻し,巫女の託宣によって「新皇」となる.この託宣に登場するのは菅原道真の怨霊と八幡大菩薩.ここに神仏習合思想の劇的な発現をみる著者は,神宮寺の発生から,密教の展開,怨霊観念の成立,穢れ忌避思想と浄土信仰,そして本地垂迹説・中世日本紀にいたる過程を分析し,その社会的背景を探る。
 
 日本古来の神と外来宗教である仏教とがなぜ結びついたのか。奈良時代には寺院に神がまつられたり、神社に神宮寺が建てられたりしました。為         政者と神社、寺、それぞれにメリットがあったのです。
『神々の明治維新―神仏分離と廃仏毀釈 』安丸 良夫 著(岩波新書)
〈Amazonの商品説明より〉 
 維新政権が打ちだした神仏分離の政策と、仏教や民俗信仰などに対して全国に猛威をふるった熱狂的な排斥運動は、変革期にありがちな一時的な逸脱にすぎないように見える。が、その過程を経て日本人の精神史的伝統は一大転換をとげた。日本人の精神構造を深く規定している明治初年の国家と宗教をめぐる問題状況を克明に描き出す。
 
 西洋近代化のインパクトを受けた明治政府が、文明開化を推進し、国民統合を達成しようと、神道および皇統崇拝を進めました。
           
『神と仏―日本人の宗教観』山折 哲雄 著 (講談社現代新書)
〈Amazonの商品説明より〉
人は古来、神秘という名の不思議や不安、恐怖にとらわれ、見えない神に祈願を捧げた。6世紀半ば、仏教とともに仏像がもたらされた時、日本人はそこに人間を見、来世を信じた。以来、神と仏は、陰に陽に、いつもわれわれの生活とともにある。肉体から霊魂を救済することをめざす神道、心身一如の状態を理想とする仏教。対照的な2つの宗教と、日本人はどのようにかかわってきたのだろうか。協調、融和、統合の関係を6つの側面からさぐり、日本人のアイデンティティに迫った。
 
6つの側面とは、見えるものと見えざるもの、媒介するものと体現するもの、死と生、祟りと鎮め、巡りと蘇り、美と信仰です。
 本書は、「神は見えないけど仏は見える」や「神は死んで魂が抜けるが、仏は肉体のまま仏になれる」など、「神と仏の違い」がわかりやすくまとめられています。
 
このほかにも、『台湾に生きている「日本」』片倉佳史 著、祥伝社新書
『完全版 天皇家の謎』学研、北斎展のカタログなどを参考にしました。

 教師力アップセミナー
 佐藤 暁 先生セミナー報告
    
  23.1.10実施  別紙で紹介しました。

4  
4日間の集中講義を終えて…

 愛教大で私の集中講義を受けた学生よりメールが届きましたので紹介します。
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 今回の集中講義の中はたくさんのことを学び,充実した4日間だった。その中でも特に印象に残っていることが3つある。
まず1つ目は,「授業で子供たちをひきつける方法」である。何かをすぐに提示するのではなく,子供たちに想像させるように「かくす」という技術を使うこと。先生の模擬授業の中で何回も登場してきたが,その度に“なんだろう”と興味を持ち,その答え,答えにたどりつく過程を考えることができた。また,知識豊富な「ネタ」をはさんでいくことも子供たちの興味につながってくると感じた。足利将軍の暗記法もとてもおもしろく,そういった暗記を行うことで,そのやり方をまねて,自分たちでも暗記の工夫をすることができるのではないか,と考えた。
2つ目は,「平等な教育」である。何より,そこが大切だと思った。“落ちこぼれ”と呼ばれるようになってしまうと,だんだん学ぶ意欲も減退してきてしまう。落ちこぼれをつくらないためにも,どの子がどの程度理解できているのか,むしろ理解できていないのか,ということを把握していく必要があると思った。そのためのテクニックとして,全員起立をし,わかったら座るって記入ということや,額の横で手をあげて数字を出すなどがあるということを学んだ。また,わからない子が“わからない”ということを質問できるようなクラスづくりが必要ということも知った。教えるということで,わかっている子も自分の中で整理することもでき,教師が他の子を見る余裕できるということも印象的だった。
3つ目は,「教師の姿勢」である。子供たちと同じ目線に立ちって考えることが大切であると感じた。様々なことに疑問を持ち,“なぜだろう”と思うことを追って考えていく,そうするときっと子供たちも疑問を感じ,追ってみるということをまねることで,できるようになっていくと思う。そういった興味・探究心というものは大切なものだと私は考える。どうしたら子供たちが興味を持てるか,楽しく学べるか,と考えて向上心を持って取り組んでいくことが必要だと感じた。
授業の実践法など,今後教師としての生活に直結していくようなことをたくさん教わることができてよかった。毎時間とても楽しかった。
4日間の中で学んだことを活かして,教師になって,子供たちと学んでいけるようになりたいと思う。
 ありがとうございました。


 役立ちWeb特集 
(1)ウイルス被害・疑似体験サイト
 セキュリティソフト会社が、「ウイルス被害・疑似体験サイト」を公開。最新ウイルスがPCに感染する瞬間を実体験し、セキュリティ対策の重要性を実感してもらうことが目的。 第1弾として「最新のトロイの木馬の脅威」と「いつの間にか感染するSEOに潜む罠」。
 
(2)学校が元気になるICT活用術
 元気な学校づくりの達人・玉置崇氏が学校を元気にするICT活用について語った『玉置流・学校が元気になるICT活用術』が発売。教頭職6年、校長職3年の間に常に考えてきたことは学校を元気にすることだと語る玉置氏が、ICTを有用なツールとして活用。
 
(3)東書メール 125号   from 東京書籍 '11,1,14
今月の新着情報(社会科関係)
【小学校】
[社会]
・<指導資料> 「客観性」から「妥当性」へ 〜評価改善に対する一考察(1)〜 
[学校経営]
・<実践事例> イノベーション創成力を育てる学校経営の在り方 〜地域環境を生かした探求活動を柱とした小学校における取組例〜
・<実践事例> 小規模だからできること〜子どもは本来理科好きのはず
【中学校】
[社会]
・<指導案> 社会科学習指導案−日清戦争・日露戦争と近代産業
・<指導案> 第1学年社会科学習指導案−奈良時代の人々の暮らし
・<指導案> 第2学年社会科学習指導案−中世の日本
・<指導案> 第2学年社会科学習指導案−近代産業の発展と国民
・<指導案> 第2学年社会科学習指導案−開国と近代日本の歩み
・<指導案> 特別支援学級社会科学習指導案
 
(4)文部科学省 審議会情報
・暴力行為のない学校づくり研究会(平成22年度)(第3回) 議事要旨
・教員の資質能力向上 特別部会(第8回) 配付資料
 
○関連リンク
・幼児教育・家庭教育:文部科学省 http://www.mext.go.jp/a_menu/01_b.htm 
・小・中・高校教育:文部科学省 http://www.mext.go.jp/a_menu/01_c.htm 
・特別支援教育:文部科学省
・報道発表一覧 分野別一覧(初等中等教育)−文部科学省−
・子どもの体力向上ホームページ  http://www.recreation.or.jp/kodomo/ 
・子ども読書の情報館  http://www.kodomodokusyo.go.jp/ 
・あとみん−原子力・エネルギー教育支援情報提供サイト−

6 教育関連情報
(1)言語活動の充実に関する指導事例集【小学校版】
 新しい学習指導要領では,生きる力をはぐくむことを目指し,基礎的・基本的な知識及び技能を習得させ,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力等をはぐくむとともに,主体的に学習に取り組む態度を養うためには,言語活動の充実することとしています。
 本事例集では,特に,思考力・判断力・表現力等をはぐくむ観点から,それぞれの教科等において言語活動を充実する際の基本的な考え方や,言語の役割を踏まえた指導について解説するとともに,優れた指導事例(100)を収録しました。
 社会科のみ紹介します。
事例1 【3年】調べたことを確かめ合う事例 (PDF:170KB) 
事例2 【3年】話し合いにより互いの考えを発展させる事例 (PDF:187KB) 
事例3 【4年】学んだことを振り返り自分の思いや考えを表現する事例 (PDF:208KB) 
事例4 【4年】実感を伴う言葉で話し合う事例 (PDF:145KB) 
事例5 【4年】課題について構想を立てて提案する事例 (PDF:247KB) 
事例6 【4年】互いの考えを伝え合い,自分の考えを発展させる事例 (PDF:196KB) 
事例7 【5年】社会的事象と関係付けて,自分の考えを深める事例 (PDF:173KB) 
事例8 【5年】互いの考えを伝え合い,集団の考えを発展させる事例 (PDF:233KB) 
事例9 【5年】調査結果を分析して自分の考えを説明する事例 (PDF:210KB) 
事例10 【5年】学んだことを生かして構想し提案する事例 (PDF:157KB) 
事例11 【6年】互いの予想について資料を活用して吟味する事例 (PDF:378KB) 
事例12 【6年】互いの考えを伝え合い,自分の考えを発展させる事例 (PDF:229KB) 
事例13 【6年】予想や仮説を立てて調べ,自分の考えを説明する事例 (PDF:268KB) 
事例14 【6年】課題を解決するための計画を考えてまとめる事例 (PDF:197KB)
 
☆★☆ コメント ☆★☆
 言語活動の充実を研究するなら必ず目を通しておく必要があります。
 
(2) 「土曜授業に『復活』の動き 授業時間増、猛暑も影響!?」
 今年4月から、小学校で新しい学習指導要領が全面実施になるのを控えて、土曜日の授業実施に踏み切る自治体が出てきました。東京都教育委員会が、土曜授業の実施を実質的に認めたということは、以前にお伝えしましたが、これに追随する格好です。今後、土曜授業を取り入れる自治体が、さらに増えることが予想されます。 (以下略)
 
◆「名進研グループ」新設の小学校土曜も授業、理科にも力概要発表(愛知)
 名古屋市守山区に私立名進研小学校(仮称)を新設する「名進研グループ」(名古屋市西区)は11日、学校の概要を発表した。土曜も授業を行って基礎学力の向上を目指し、理系教育にも力を入れる。 http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/02/20110111-OYT1T01235.htm?f=k 
☆★☆ コメント ☆★☆
 土曜日授業の流れが止まりません。


 MM紹介
(1)初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)第158号  2011.1.13 
□【お知らせ】「敬語おもしろ相談室」を文化庁ホームページで公開   〔文化庁国語課〕
 文化庁では、ショートムービー(全7話)を通して、敬語の考え方や誤りやすい敬語の使い方を学べる「敬語おもしろ相談室」を文化庁ホームページで公開しました。
 平成19年2月に、敬語の考え方や使い方をまとめた「敬語の指針」が文化審議会から答申されました。この答申の内容を、具体的で分かりやすい映像とし、ホームページで公開することを通して、答申の趣旨を広く国民の皆様に理解していただくことを目的としたものが、今回公開した「敬語おもしろ相談室」です。
 新たに社会人となる人を主たる対象とし、敬語の基本的な考え方や敬語の種類、社会生活において誤りやすい敬語の使い方などを取り上げたもので、4〜5分ほどのショートムービー7話のほかに、「理解度チェック」や「敬語の指針」の中の該当箇所の参照機能も付けられています。
 敬語の使い方にお悩みの方、敬語指導の教材をお探しの方、敬語に関心をお持ちの方、是非、御覧ください。
「敬語おもしろ相談室」URLhttp://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/keigo/index.html   
(2) 教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言  Vol.298
 役立つ資料 一挙紹介!
1 新学習指導要領に関するもの → 新しい教育課程の編成
 ○書籍「小学校学習指導要領」及び「小学校学習指導要領解説〈各科編〉 」
次のHPから全文をダウンロードすることができます。データでもっておくと何かと便利です。
 ○書籍「初等教育資料」            文科省:編集/東洋館出版:刊
 ○書籍「小学校学習指導要領の解説と展開」各教科等分冊
              安彦忠彦:監修 教育出版:刊 ¥各巻1,600(税別)
2 新学習指導要録に関するもの → 新しい評価活動
 ○資料「児童童生徒の学習評価の在り方について(報告)」
 ○資料「教育課程部会 児童生徒の学習評価の在り方に関するワーキンググループ
    (第12回)配付資料」
 ○資料「小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及
    び指導要録の改善等について(通知)22文科初第1号 平成22年5月11日」
 この(通知)の中には,指導要録(参考様式)が掲載されています。また,【別紙5】には「各教科等・各学年等の評価の観点等及びその趣旨」が載せられています。
 
(3)日刊『中・高校教師用ニュースマガジン』(中高MM)☆第2715号☆
     2011年1月8日:土曜日発行   編集・発行 梶原末廣     
■【新連載】「理科で使える模型を作ろう!」(1)   原口栄一(鹿児島)
 今回から「理科で使える模型を作ろう!」ということで新連載させていただくことになりました。鹿児島県で中学校教諭をしております原口栄一と申します。教科は理科で、道徳などにも力をいれております。よろしければ、下記の出版物やHPをご覧いただけれありがたいです。
 ・「中学校編 とっておきの道徳授業1〜8」(日本標準・共著)
 ・「中2理科授業完全マニュアル」(学研)天気分野執筆しました。
 ・「もう一度中学理科」(日本実業出版社)大地分野執筆しました。
 ◆ホームページ「学び工房eichi」http://www4.synapse.ne.jp/eiichi-h/ 
 
 さて、「理科で使える模型を作ろう!」の内容ですが、ずばり模型を作ろうと言うことなのです。模型と言っても理科の授業に使うと役立つような模型の紹介です。理科の教材としての模型はなかなか高価で緊縮財政となっている学校や教育委員会では、入手が難しくなっています。そこで安価で身近な材料などを使った作り方や入手方法など伝えていきたいと思います。もちろん、私オリジナルのものもダウンロードできるようにしたいと考えています。
 今回は、新聞にも紹介されました地形模型についてです。
 
 鹿児島県には活火山や、現在は活動していないようなカルデラなどが多数あります。しかし、県民でさえ桜島、霧島、開聞岳くらいしか知らない方も多いです。鹿屋市の勤務校の中学生に聞くと、桜島くらいしか知りません。そこで、鹿児島湾を中心にすべての火山を作成してみようと考え、1/25000の地図を元に作成しました。
 長さは100mは4mmとなりますが、高さや深さを強調したいので、100mを1cmと設定します。
 また、部分ごとに作成するので、授業でも活用できます。
 では、作り方です。
1.1/25000地図をそろえる。
 大型書店にて購入。一枚270円くらいです。4枚で1ブロック作ろうと心がけていました。30枚近く購入しました。また、鹿児島湾のカルデラを作成するために海底の深度地図も必要。よって水深のわかる地図を購入します。しかし、こちらは高く1/50000地図で1枚3000円を超えます。近くに販売していないので、ネットで購入しました。さらに送料もかかって4000円を超えました。こちらは結局4枚購入しました。
  ・地図センターhttp://www.jmc.or.jp/ 
  ・海図ネットショップhttp://www.jha.or.jp/shop/ 
 
2.A3にコピーする。
 それらの地図を汚すのはもったいないのと、等高線をはっきりさせたいので、一枚をA3用紙二枚分くらいに分けてコピーします。今のコピーはけっこう緻密だから、等高線がはっきりしてきます。その後は、A0くらいの大きさになるように何枚もの地図を貼り合わせます。これが一番の基本地図となります。
 
3.作製する高さを決める。
 50mおきにしました。100mだとおおざっぱすぎるような気がして、50mだと形がよくわかると思います。そして、2で作成した基本地図に0,50,100,と最高峰まで色を変えて線をマジックでなぞっていきました。この作業か一番大変。
 
4.再び、コピーし、高さ毎に基本図を作る。
 マジックで太くした等高線の入った地図を高さ毎にコピーしました。0mは、一番大きい面積なので、すべての面をコピーし、すべてを高等線が合うようにつなぎ接着します。A0だと、A3コピーは、8枚つなぐことになります。高さが高くなるごとに面積が小さくなるので、接続する紙が減り楽にはなります。しかし、400mくらいまでは大変です。この作業が一番地味で生徒もしたがりません。関東平野の模型作りなら簡単かもしれないですね。
 
5.スチレンボードに貼る。
 厚さ5mmで横1m×縦2mくらいの大きさのスチレンボードをホームセンターにて購入します。何件か回って一番安い店を見つけるといいでしょう。なにせ鹿児島湾沿岸を作成しようとしたら20枚は使うので。大きな等高線地図(0mから)をボードに貼っていきます。スプレー糊でボートを効率よく使えるように貼っていきます。なるべくシワが寄らないように。
 
6.いよいよ切りましょう。
 スチレンボードは熱によるスチレンカッターで切っていきます。細工用カッターなども使いましたが、やはりスチレンカッターが一番。すいすい切れていきます。今までは、分子模型作成用に使っていましたが、積層模型にも使いやすいです。据え置き型スチレンカッターは、小さいカッターでは切れない幅のある部分を切ります。地味な作業ですが、生徒たちが一番のってきました。やはり切り終わると結果が見えるからでしょうね。時間が一番かかるのですが、多いときは科学同好会のメンバー10名近くで切ると放課後3日分で切れることもあります。数人だと1ヶ月かかることも。しかし、切れば切るほど慣れてきますので、最近作成した霧島火山は4人くらいで3日で終わりました。切るときは、みんなおしゃべりしながら和気藹々と。
 
7.貼りましょう。切るのと同時進行でもいいです。
 さあ、楽しい貼り作業。経済的に大型木工用ボンドを使います。高度の低い0mからだんだんと完成していくのを見るのは楽しいものです。貼り終われば、もう一度チェック。細かいところを貼り忘れていないか、そういうときは、その部分だけ作って貼ります。白い地形ができます。
 
8.着色。
 水性スプレーの茶色を吹きかけ、次に緑を吹きかけます。市街地がはっきりわかるところはグレーを塗ります。
9.町を作ります。
 人の活動場所がはっきりわかる部分(市街地、田畑など)の航空写真を貼るだけ。1/25000に直すのは、いろいろと試行錯誤を重ねますが、ある大きさを125%の拡大印刷するとだいたいあいます。それを貼っていきました。また、100mクラスの建物があれば高さ1cmとして建てます。スカイツリーがあれば、6cmの長さになります。 http://www4.synapse.ne.jp/eiichi-h/DSC09389.JPG 
 
10.仕上げ。
 うすくした木工用ボンドを町や田畑以外に塗り、緑パウダーをふりかけ、池や湖にロウの水を入れて完成です。下記は大隅湖です。
 
11.海底地形。
 1/50000地図なので、1/25000地図になるように拡大コピーして元になるA0くらいの基本地図を作成します。海底地図の場合は、プラダンボール(厚さ5mmで横1m×縦2mくらい)を使います。海底はネービーブルーにし、−50mから海底より50m上まではスカイブルーを使いました。作成方法は、海底の場合は深度毎の一枚の板に穴を開けていく感覚なので、地上よりは簡単です。そんなにくねくねしている部分もないので。よって、基本図をプラダンボールの上に置き、カーボン紙を敷いて、深度毎のプラダンボールに等高線を書き写していきます。こちらの方が経済的です。あとは。カッターナイフで切り抜いていき、面積が広いので、強力なスプレーのりか、大型ボンドを使います。
 
 以上で鹿児島湾が完成しました。部品数14点です。いつかは、この勢いで東京湾なんかも作ってみたいですね。火山はないけれど。 次回は、地形模型(2)です。 

☆★☆ コメント ☆★☆
 本当は、社会科でも作りたいですね。かつては、小学校でも愛知県の立体模型を学校で作っていました。これは結構本格的です。
 


  問い合わせは 土井謙次  syaraku☆tcp-ip.or.jp ←☆を@に換えてください