(1) 知らなきゃ損する!面白法律講座 第612号
■ 法律クイズ 第286回 【問題】
「『5日後に返して』。どこから数えるの?」
A君は1月31日の朝10時にB君から、「今日から5日間、マンガ本を貸してあげる」という約束のもとマンガ本を借りました。
A君はB君に、いつマンガ本を返せばよいでしょうか?
1. 2月4日の終了時
2. 2月5日の終了時
3. 2月5日の午前10時
(2) 教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言Vol.337
◇ 日常的に取り組むことができる「言語活動の充実」
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「言語活動の充実」が注目を浴びている。
「言語活動」は,それ自体が目的ではなく「手段」である。
では何のための「手段」なのか,それは「思考力・判断力」を育てるため。
以下に,日常的に取り組むことができる方法を紹介する。
◆日常的な指導としてどんな方法が考えられるか
求める「思考力・判断力」に合わせた意図的な言語活動を展開する。
そのことが評価の裏返しになる。
単に言語能力を上げることが目的ではない。
(1)考えたことを言葉で書く。
・算数での文章題
→式を使わず,文で書いてみる。
→逆に式を読む。
・50字以内で書いてみる(主語と述語を入れて)。
→用紙をつくっておいて日常的に。
・学習のキーワードとなる言葉を指定し,これを必ず使って文を書いてみる。また,逆に使わないで書いてみる。
(2) 指定された接続詞を使う。→ 書く・話す
・「しかし」「だから」「したがって」「そこで」「なぜなら」「つまり」「たとえば」「逆に」など。
・考えの根拠/考えを深化/考えの発展/考えの言い換え
・単に結論だけでなく,思考した過程を表現させる。
→関係づけ総合化させる。
(3) 5W1Hを使った話型
・朝のスピーチなどで習慣化
・社会の見学記録や理科の観察記録などで有効。
(4) 考えた「結果」に至った「過程」「道筋」を意識する。
・「すごい」「大切だ」など → 考えたことの「結果」
・なぜすごいのか,何と比べてすごいのか,なぜ大切なのか?という教師の問いかけ。
(5) キャッチコピーを考える。
・新聞やポスターにまとめる…何を載せるか考える。(話し合う)
→どんなタイトルにするか?どんな見出しをつけるか?
→思考し,判断する活動
→思考の凝縮
→見学,調査したことを整理しただけのまとめからの脱却。
(6) 分類する。
・学習事項を比較,分類する。→関連付けるなど考えるための技法を活用し,課題を整理する。
○ 以上はいずれも教師の教材研究が十分でなければ成立しないことを十分解しておく。
また,文科省からは次のような例が示されている。
低学年分のみを掲載する。
○ 文科省「言語活動の充実に関する指導事例集」
第3章(1)児童の発達の段階に応じた指導の充実)に示されている例
【低学年】7項目
・主語と述語(例えば,性質,状態,関係など)を明確にして表現する。
・比較の視点(例えば,大きさ,色,形,位置など)を明確にして表現する。
・判断と理由の関係を明確にして表現する。
・時系列(例えば,まず,次に,そして,など)で表現できる。
・互いの話を集中して聞き,話題に沿って話し合う。
・書いた物を読み合い,よいところを見付けて感想を伝え合う。
・文章の内容と自分の経験とを結び付けて,自分の思いや考えをまとめ,発表し合う。
■ 法律クイズ 第286回 【解答】
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「『5日後に返して』。どこから数えるの?」
□解答□
2. 2月5日の終了時
期間の計算方法については民法138条から143条に規定があります。
本問のA君とB君の約束のように期間が日の単位で定められた場合には、原則として翌日から計算を開始して(民法140条本文)、最終日の終了で期間は満了します(民法141条)。
ですので、本問の場合2月1日が1日目、2月2日が2日目ということになる
ので、2月5日の終了をもって、期間満了となります。