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報告者  土 井

 2012年6月14日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました 。

 参加者(勤務校)は、土井(江南市教委)、早川先生、長谷川先生、宗倉先生(藤里小)、松田先生(曽野小)、高橋先生(岩倉市教委)、吉田先生(古知野中)、坪内先生、川邉先生(岩倉中)、坪内先生(犬北小)、大島先生、柴田先生(草井小)、阿部先生(西部中)、奥村先生(岩南小)、大薮先生(犬南小)、小澤先生(扶東小)、尾関先生(岩東小)の17名でした。

土井が提案したものを紹介します。 

1  拙稿紹介 社会科教育7月号
授業シミュレーション −1−
  東長良中学校訪問 
  研究会情報   
 役立ちWeb特集  
教育関連情報   
MM紹介
 
 拙稿紹介 社会科教育7月号
  中学公民“社会のふしぎ発見”テーマ例
   見学・体験例をまとめてみました。
            
 授業シミュレーション −1−
別紙を見ながら違いを比較してみましょう。
いかに子どもを繋いでいくか・・・。


 東長良中学校訪問 
6月2日に東長良中学校を参観しました。
 
学習公開Vは、教科別の研究会のため、自習のクラスが出てきます。
自習は、日頃の学ぶ意欲や学習姿勢がはっきりと表れます。
東長良中学校は、この自習が素晴らしいのです。
 
私は、自習を中心に見て回りました。
1年7組は音楽です。
はじめに、学習委員?が前に立ちます。
係「教科委員以外は立ち歩かないようにしてください」
係「今日の流れを言います」
生徒A「黒板に書いてあります。時間がもったいない。」
係「それでは見ながら進めてください」
・・・・
係「学習する空気をつくりましょう」
 篠笛の授業(自習)です。しばらくして見に行くと、グループごとに練習していました。
さらに時間をおいて見に行くと、教科係が前に出て範奏し、ワンフレーズごとに繰り返して練習していました。
 教師がいないのに、習熟の時間として立派に成立しています。
 教室の前には、見るべきポイントが示されていました。
 


 


 研究会情報 

 まずは、近日中に行われるものから
(1)岐阜大学教育学部附属小学校 研究発表会
開催日 平成24年6月23日(土) 
全校研究主題「学びを拡充する児童生徒」小学校副題「自ら問い続ける授業づくり」
 
(2)岐阜大学教育学部附属中学校 研究発表会
開催日 平成24年6月24日(日) 
全校研究主題「学びを拡充する児童生徒」
           中学校副題「ホリスティックな学びを生み出す教科指導」
 
(3)岐阜市立加納小学校研究発表会
   開催日 平成24年6月30日(土) 9:00〜  
加納小は、毎年春に教科、秋に特別活動の発表会を行っていますが、特に「話す・聞く」のレベルが高く、学級掲示にも話す力・聞く力を育てる工夫が随所に見られます。
午後に行われる伝統のオペラは有名です。
 
(4)モラロジー研究所主催 第48回教育者研究会(江南会場)について  
  平成24年8月1日(水)13:15〜 江南市民文化会館 
     講 師  関西学院大学教授    横山 利弘 先生
 
 
 夏に行われるものは・・・・特にテーマは読んでおきましょう。・・・・
別紙でも紹介!
(1)日本公民教育学会(第23回)
   大会テーマ:公民的資質と社会参画
     ―震災後の社会に公民教育は何をもたらしたか―
 
(2)全国地理教育研究会(第57回)
     新学習指導要領の展開と地理教育の役割としての防災を考える
 
(3)全国中学校地理教育研究会(第53回全国研究大会)
    新しい社会科地理教育の指導のあり方−思考力、判断力、表現力を育む地理の指導−
 
(4)全国民主主義教育研究会(第43回東京大会)
主権者を育てる民主主義教育を確立しよう
 
(5)全国歴史教育研究協議会(第53回東京大会)
    「新たな歴史教育の視点を求めて −「社会科」科目間相互の関連と情報・資料の活用を考える−」
 
(6)社会科教育研究センター 第42回 社会科・生活科・総合全国教育研究大会
      「子どもと共に探究する教師」 
 
(7)全国公民科・社会科教育研究会 平成24年度全国研究大会
持続可能な社会における公民的資質と課題解決能力の育成
       http://www.zenkoushaken.jpn.org/ 
 
(8)歴史教育者協議会(第64回)全国大会/千葉
       地域と子どもに根ざす─大震災・原発・地域再生を見すえて
 
(9)日本生活教育連盟(第64回)夏季全国研究集会
   仲間とともに学び、希望を紡ぐ−自分を見つけ、地域に生きる−
     http://nisseiren.jp/ 
 
(10)地理教育研究会(地教研)第51回山形・川西町大会
     子どもとともに地域に学ぶ地理教育の創造を
(11)社会科の初志をつらぬく会 第55回全国研究集会
「子どもが見えているか−子ども理解と教師のあり方−」
 
(12)日本社会科教育学会(第62回)全国研究大会
     リスク社会における社会科のあり方(存在意義)を考える
 
(13)全国社会科教育学会(第61回全国研究大会)
社会科教育における「知識」の再検討
      http://jerass.jp/ 
     10月20日(土)、21日(日)に岐阜大学で開催されます。
 
(14)全国小学校社会科研究協議会(第50回)高知大会
    人々の営みに学び、社会を切り拓く力を育てる社会科学習 
 
(15)全国中学校社会科教育研究大会(第45回)香川大会
     未来社会につなぐ社会認識の構築〜授業力の継承、そして創造
      http://www.zenchusya.com/  


 役立ちWeb特集 
(1)逆上がり(鉄棒)のコツ  動画で紹介! おもしろそう・・・
  http://benesse.jp/movie/sakaagari.jsp                       
 
(2) 特別支援教育の在り方に関する特別委員会報告(案)
 共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(案)
 
(3)文部科学省 「演劇メーカー」 http://engeki.mext.go.jp/ 
 「演劇メーカー」は、コミュニケーション教育への理解・関心を深めるためのサイトとして公開されたものです。
 「演劇メーカー」では、子ども達が自分で脚本の一部を書いて、その脚本にあった映像を選ぶことで、演劇の1シーンを動画で作成することができます。
 
(4)「食育に関する意識調査」結果について〈要約〉
 
(5)学校給食費の徴収状況に関する調査の結果について
 
(6) 平成23年度特別支援教育に関する調査の結果について



 教育関連情報
教師力アップセミナー
  教師力アップセミナーは、岐阜聖徳大学 鈴木明裕先生でした
  テーマは「算数・数学の授業での 教科書の使い方と役割−若い先生方のために−」
  教科書を作成する立場から、教科書の見方を教えていただきました。
  とにかく、よく読むこと。作者の意図を考えながら読むことです。
 

 MM紹介
(1)知らなきゃ損する!面白法律講座   2012年 6月11日       第626号
■ 法律クイズ 第300回 【問題】
 「僕が死んだらこれあげるは有効?」
 A君(15歳)は、同じクラスのB君に「僕が死んだら、僕の持っている物はなんでもあげるよ。」といいました。
 他方、B君は「僕が死んだら僕の持っている物全てA君にあげる。」旨の遺言を適法な方式によって書きました。
 
 A君とB君双方のこの約束のうち有効なのはどちらでしょうか?
 
 1. A君   2. B君    3. どちらも有効    4. どちらも無効      
 
    正解は最後に
 
(2)MM小学1975 中村健一 子どもが大喜びで先生もうれしい!中村のネタ大放出!! 
 今回は『国語のネタ63』の発刊を記念して、拙編著『子どもの表現力を磨く おもしろ国語道場』から、ネタを連発します。(「なんでやねん!『国語のネタ63』からちゃうの!?」というツッコミも聞こえそうです・笑。新刊『国語のネタ63』のネタは、ぜひ、本をご覧くださいね)
 
■アクロスティックなぞなぞ
「先生が今からヒントをいくつか出します。誰についてのヒントでしょうか?
分かったら 手を挙げて答えてください」
 こう言って、次のヒントを読み聞かせます。
 
 1 「う」みにもぐって、
 2 「ら」く園に行きました、
 3 「し」服は漁師のかっこう、
 4 「ま」ん足したよ、
 5 「た」かいごちそう、
 6 「ろ」う人になってしまった、
 7 「う」らやましいけど、最後は不幸。
 
 正解は、「うらしまたろう」。各ヒントの最初の文字をつなげると、答えになっているのです。
 
 もちろん、出題した後は、子どもたちに問題を作らせます。
 『国語道場』はクイズの本ですが、クイズを楽しむだけではありません。
 『子どもの表現力を磨く』のタイトル通り、子どもに表現させるための本なのです。
 
 受け身だけでは、国語の力は育ちませんからね。
 国語は、どれだけ自分で表現できるかが勝負だと思っています。
 
■ダジャレ五・七・五
「五・七・五の音でできた詩を川柳と言います。先生がダジャレでできた川柳を黒板に書きます。ただし、最後の五音は書きません。どんな言葉が入るのか?30秒以内でノートに書いてください」
こう言って、黒板に次のような川柳を1つ黒板に書きます。
 
 ・コンドルが 空を飛べずに ○○○○○
 
 正解は、「へこんどる」。
 他にも、次のような川柳を問題にします。(最後五音は、本当は○で書きます)
 ・お金がね 襲ってきたぞ おっかねえ
 ・大好きな プリンは栄養 たっぷりん
 ・驚いた 理由はシャベルが しゃべるから
 ・時計など 相手にするな ほっとけい
 
 もちろん、これも子どもたちにダジャレ五・七・五を作らせます。
 知っているダジャレをたくさんノートに書き出させ、うまく五音や七音になりそうなダジャレを選ぶのがコツですね。
 
■同じ部首の漢字、どれだけ書けるかな?
「先生が黒板に書いた文をできるだけ漢字に直してノートに写してください。
漢字はすべて同じ部首になっています。たくさん漢字に直せた人がエライ!制限時間は、1分です」
 こう言って、次のような文章を黒板に書きます。
 ・ちかく、しんたいについてのべる。
 正解は、「近く、進退について述べる。」です。
 
 これも、子どもたちに同じ部首の漢字だけを使って文章を作らせます。
 次のような手順がいいでしょう。
 1 同じ部首の漢字をたくさんノートに書き出す。
 2 書き出した漢字をできるだけ多く使って文章を書く。
 3 他の部首の漢字が入ると、アウト。
 4 一番多くの漢字を使って文章を作った人が優勝。
 
■名前が漢字で書けるかな?
「先生が今から有名人の名前を説明します。漢字で書いてください。正しく書ければ、1 ポイントゲットです」
こう言って、次のような説明をします。
 
「『倖』は、『にんべん』に『幸』せ。『田』は田んぼの『田』。『來』は珍しい字。『木』を書いて、ななめの線の上両方に『人』を書いて。『未』は未来の『未』」
 
 正解は、「倖田來未(こうだくみ)」です。
 
 子どもたちにも、有名人や家族、友達で難しい漢字の人の名前を説明させると良いでしょう。
 思わぬ珍説明に、教室が爆笑になることも多いです。
 
(3)致知出版社の「人間力メルマガ」-----2012年6月10日
センバツ甲子園決勝前日秘話
        西谷浩一(大阪桐蔭高校硬式野球部監督)
                『致知』2012年7月号   特集「将の資格」より
 私がここ最近変わったなと思うのは、メンバーから外れた子たちが非常によくやってくれるチームになった、ということですね。
 10年ほど前までは夏のメンバー発表が終われば、そこから外れた子は寮を出るのが決まりだったんです。メンバーから外れて気持ちも少し切れているだろうから彼らは家から通わせるようにしようと。
 ところが、私が監督になって3年目の時、皆が寝静まってからキャプテンが相談に来たんです。
「メンバー発表が終わっても、3年生全員を寮に残してほしい」と。
 私は内心凄く嬉しかったんですが、理由を尋ねると「監督はいつも、1つのボールに皆が同じ思いになれ、“一球同心”と言われているのに、メンバー外の三年生が寮を出たらお互いに溝ができてしまう。一球同心が本物にならないと思います」と言ってくれたんですね。
 夏のメンバー発表をする時には、背番号をつけてやれなかった子たちがベンチ裏でワンワン泣いているんです。
 でも次の日には彼らのほうから「チームのために何かやらせてほしい」と自ら言ってきてくれるようになった。
 そして打撃投手をしてくれたりするんですが、
 私が一番してもらいたいのが相手チームの偵察なんですね。
 1、2年生より3年生のほうが野球をよく知っているから、絶対にいい分析ができる。ただメンバーから外れた3年生にそれを頼むのは非常に酷なことなんです。
 その彼らが「偵察にも行きます」と自分から言ってくれるようになり、そこから何かが変わってきた。
 3年生の外れた仲間たちが撮りに行ったとなると、メンバーもいい加減には見られなくなる。
そうしたことで合宿所自体の雰囲気が変わってきました。
 今回の甲子園では、決勝戦が1日雨で流れたんです。
 メンバーはその日、室内練習場で練習をしますが、宿舎に残っている3年生は部屋で寛いでいてもいい。
 ところがその彼らが、決勝で当たる光星学院の一回戦から準決勝までのビデオ4本を全部見直して、一からデータを取ってくれたんですね。
 はい。初めに、負傷した四番の子の話をしましたが、その代わりに入った子が実は全然打てていなかったんです。でも分析の結果、ワンストライクツーボールというカウントになると、8割以上の確率でスライダーを投げてくるというデータが取れていた。
 そして翌日、1イニング目に彼の打席でそのケースが訪れたんですよね。
 私は頭にデータがあったので、スライダーのサインを出した。
 そうしたら彼も「分かってるぞ」という顔をしたんです(笑)。私もスライダー来い、スライダー来い、と念じていたんですが、やってきた球が本当にスライダーで、それを打ったらホームランで……。
 だからあれは本当にメンバー以外の子たちが打たせてくれたホームランで、スタンドにいる子たちも凄く喜んでいた。
 たぶん彼らもスライダー来い、スライダー来い、と思っていたんでしょうね。
 だから試合に出ていない子の力がいかに大切か、その子たちの力が関わってきた時に、チームは本当の力を発揮するんだなと改めて感じましたね。
http://www.chichi.co.jp/monthly/201207_pickup.html#pick2 
 
 
面白法律クイズ□解答□    2.  B君
 A君がした行為は、法律的には死因贈与(民法554条)といいます。死因贈与は贈与契約ですので、未成年が単独で有効にすることはできません。
 他方、B君のした行為は、遺贈です。これは、15歳に達すれば単独で有効になすことができます(民法961条)。
 ですので、B君のした行為のみが有効な行為といえます。
 
「遺贈」と「死因贈与」は、どのような部分で異なるのでしょうか。
 第1に、それらを成立させるために必要な行為が異なります。すなわち、「遺贈」は、受贈者(贈与を受ける者)の意思に関係なく、贈与者(贈与する者)が一方的に意思を示せば足りる(単独行為)のに対し、「死因贈与」は、贈与者と受贈者との間で合意(契約)をする必要があります(遺贈以外の贈与に共通します)。
 第2に、「遺贈」は、遺言によってなされるため、書面(遺言書)の作成が必要になります(民法967条、976条から979条)。これに対して、「死因贈与」は、必ずしも書面によってする必要がありません(最判昭和32年5月21日)。
 第3に、贈与の効力を撤回(否定)したいとき、「遺贈」は書面によっていつでも自由に撤回することができます(民法1022条)。これに対して、「死因贈与」は必ずしも書面によって撤回する必要がありません(最判昭和47年5月25日)が、撤回が制限されることがあります(最判昭和57年4月30日など)。
 このように、「遺贈」と「死因贈与」は、共通する部分と異なる部分があり、似て非なるものといえます。
 「遺贈」は、遺言という原則として受贈者に公開されないものによってなされるので、贈与の内容を知られたくない場合などに使用されます。これに対し、「死因贈与」は、契約によってなされるため、受贈者に贈与の内容を知らせるメリットがある場合などに使用されます。