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報告者  土 井

 2012年12月6日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました 。

 参加者(勤務校)は、土井(江南市教委)、早川先生、長谷川先生、宗倉先生(藤里小)、田中先生(犬南中)、奥村先生(岩南小)、天野先生(大南小)、柴田先生、大島先生(草井小)、高橋先生(岩倉市教委)、川邉先生、坪内先生(岩倉中)、水上先生(岩北小)、松田先生(曽野小)、坪内先生(犬北小)、尾関先生(岩東小)、大薮先生(犬南小)、伊藤先生(尾一中)の18名でした。

社会科における各活動のあり方について話し合いました。


土井が提案した資料を紹介します。 

1  藤里小・宗倉先生の授業
曼陀羅寺 胎内仏学習会 
  加納小学校中間発表会
  お役立ち資料紹介
 MM紹介・役立ちWeb  
 研究発表会案内
 
 藤里小・宗倉先生の授業 

 11月29日には、藤里小学校の新任・宗倉先生の研究授業を参観しました。

 3年生の国語「モチモチの木」の「豆太は見た」の前半部です。
 長良東小学校のような、授業規律がきちっとし、教育技術が集積した、全員参加型のすばらしい授業でした。

 具体的には・・・・
・話す人におへそを向けて、うなずきながら、時には「ふーん」と反応しながら聴いていました。
全員が見える場所に移動し、全員が注目しているのを確かめて、時には向いていない人の名前を呼んで目があってから意見を述べていました。
・書き終わったら鉛筆を置いて姿勢を正すという「見える化」ができており、支援の対象がよくわかり、また余分な時間をとりすぎることもないスマートな授業でした。
・学習課題を読み、ノートに書き、書き終えたら姿勢を正すまで、先生の発した言葉は「どうぞ」の一言だけ。学びの過程がシステム化され、教師の余分な言葉が全くありませんでした。全体に教師の言葉が少なく、短く、指示が明瞭でした。
・「あの〜」「エ〜」などの話し方の癖がなく、小さな声でも聞き取りやすい滑舌の明瞭な話し方でした。
・意見には、「似ています」などといいながら態度を明確にして挙手をしていました。
  さらに、児童による相互指名で意見を組み立てていきました。
・他の意見をしっかりと聞いており、同じ意見が繰り返されることはありませんでした。「○○さんに似ていて〜」と前の子の意見につないで発言していました。
・前時までの板書が拡大コピーで掲示してあり、時には過去の板書に戻って確認に使用していました。これまでの学習が生きていました。  
・どのような授業が行われたかわかる、整理された板書でした。文字もていねいでした。
・集中力があり、また途切れない、学ぶ気持ちが全員に育っていました。
・挙手した子をすぐに指名しないで、待つことで、他の子の考える時間を保証していました。
・意見を書くスピードが速く、書く力も育っていました。(速すぎて、読みが浅い子も・・・)
・グループの話し合いがスムーズで、良好な人間関係が分かりました。
・するどいつぶやきが数多く聴かれました。そのつぶやきを拾って、先生が意図的指名に利用していました。
・昨年元気がありすぎてマイナスにはたらい子が、今年はそのエネルギーを生かしてリーダー的な存在になっていました。
・先進校のよさを取り入れ、具現化する吸収力と実行力が見事です。
・何より、子どもたちが先生のことが好きで、助けようとしていることがよくわかりました。先生の表情もにこやかでした。
 
 藤里小では、だいたい、どの学級もこのように授業ができると聞きました。今すぐにでも研究発表会ができそうです。
 授業規律をそろえるといういうことは、来年度クラス替えをしても、教師も子どもも同じようなイメージで授業を進められるということです。教師も子どもも幸せです。
 その分、教材研究に打ち込めるわけです。
 ぜひ、藤里小の授業を参観してみてください。

 
 曼陀羅寺 胎内仏学習会 (ブログより)

 曼陀羅寺の曼陀羅堂の「観音菩薩像」と「勢至菩薩像」の内部から、室町時代の作と見られる一回り小さな仏像「胎内仏」が見つかりました。
 いわゆるケースとなる「鞘仏」は、江戸時代初期の寛永20年(1643年)頃の作と見られています。
 傷みが進んでいたため、2009年10月、京都市の財団法人美術院・国宝修理所に修復を依頼したところ、胎内仏があることが分かりました。
 いずれも檜造で高さは約55センチ。使われていた和紙から14世紀中頃(室町時代)の作と推定されています。
 ようするに、室町時代につくられた2体の仏像が中にぴったりと入る2体の仏像を江戸時代初期につくり、そこに納めたのです。
 55センチの胎内仏は愛知県では最大。ひょっとすると、日本でも最大かもしれないのです。

 で問題になるのが、
「なぜ、胎内仏にしたのか(ケースを作って納めたのか)?」
 火事、虫食いなどで痛んだ仏を気の毒に思い胎内仏にする例はありますが、今回のものは健常です。

 それではなぜ?記録がないので、みんなで推理しましょう。
 ポイントは、「隠す」「守る」「大きく見せる」だと思います。
 私見ですが・・・

隠す
 ・ 何らかの理由で、人に見られたくない理由があった。
 ・ 特別に由緒があり、盗難の恐れがあった。

守る
 ・ 特別に思い入れがあり、永年保存ができるようにケースをつくった。
 ・ 火事等の災害を恐れて、ケースで守ろうとした。

大きく見せる
 ・ お堂が大きくなったので、見合う大きさにするために一回り大きくした。
  といっても本物を捨てるわけにいかないので、中に入れた。
 
 まだまだあるでしょう。みなさん、推理のアイデアを募集しています。歴史はロマンですね。
 
 
 加納小学校中間発表会
 特別活動では全国でもトップレベルではないかと思われる加納小学校へ行ってきました。



 学級会へ至る手順、学級会後の振り返り、委員会活動など、陽南中と並びよいモデルです。
 掲示物だけでもとても参考になります。
 
 
  

 
お役立ち資料紹介 

(1)NHKテレビテキスト 趣味Do楽
 「彫刻家・籔内佐斗司流 仏像拝観手引」 再放送
第1回 ほとけさまの長い長い旅路 11月27日(火)
第2回 籔内流 仏像拝観の基本 12月 4日(火) 
第3回 仏像の原点 大仏さまめぐり 12月11日(火)
第4回 漆でできたほとけさま 12月18日(火) 
第5回 一木造りのほとけさま 12月25日(火) 
第6回 寄木造りのほとけさま 1月 8日(火)
第7回 運慶・快慶 慶派仏師の仏像ルネッサンス 1月15日(火)
第8回 岡倉天心を知っていますか? 1月22日(火) 
第9回 若者が受け継ぐほとけの遺伝子 1月29日(火)
 
注目は、仏師の系統です。
 
康尚─定朝┬覚助┬頼助─康助─康朝┬成朝
         │   │【奈良仏師】  └康慶┬運慶┬湛慶 
         │   │          【慶派】│   ├康運
         │   │                 │   ├康弁
         │   │                 │   ├康勝
         │   │                 │   ├運賀
        │   │                 │   └運助
         │   │                 ├定覚─覚円
         │   │                 ├快慶┬行快
         │   │                 │   ├長快
        │   │                 │   └栄快
         │   │                 └定慶
        │   │
         │   └院助─院覚┬院朝┬院尚┬院賢┬院恵
        │    【院派】  │   │   │   └院瑜
         │            │   │   ├院円
         │            │   │   ├院光
         │            │   │   └院増
         │            │   └院慶─院康─院承
         │            └院尊┬院実─院範─院継
         │                  ├院俊─院厳─院寿
         │                  └院永─勝瑜─院誉
         └長勢┬兼慶
             └円勢┬長円┬長俊─勝円
      【円派】     │   └円信
                  └賢円┬忠円─明円┬朝円
                      │         └寛円─定円
                      └元円

慶派:奈良、特に興福寺を中心に活躍。写実的で個性的。芸術家肌で、記銘をする。






院派、円派:定朝様(和様)優しく、優美、具体的には薄い肉体、浅い彫り、平行して流れる  衣文と瞑想的な表情。なかでも、院派は箱形の体形で表情がややきついといわれるが・・。







 
 
 MM紹介・役立ちWeb
 
(1)食育特設サイトの開設〜木村拓哉さんが語る「食」への思い〜『食べるが「価値」。』プロジェクト   http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/11/1328736.htm 
【掲載コンテンツ】
?食育って何?:朝食欠食率などの食生活に関するデータ、食育で身に付けること
?給食の取組:給食の歴史、栄養バランスの取れた献立、給食費について
?授業での食育:栄養教諭のインタビュー動画、給食に関する中学生の作文
?我が家の食育:食育に関する動画投稿キャンペーン
?出演者インタビュー:木村拓哉さんへの「食」に関するインタビュー
 

(2)新任先生のための、言葉がけ講座      森篤嗣先生(帝塚山大学准教授)
第1回  注意を引きつけるとき        第2回  指名するとき
第3回  発言を評価するとき         第4回  誤答や誤解をフォローするとき
第5回  言葉を引き出すとき NEW  

(3)MUSIC PAL - 学校音楽教育支援サイト -  http://www.yamaha.co.jp/edu/ 
 

(4)仏像の修復 〜 仏像文化財修復工房   http://www.h7.dion.ne.jp/~butsuzou/index.html 
 仏像について、つくる・修理する視点から、いろいろなことがわかります。
 

(5)第32回全国中学生人権作文コンテスト 入賞作文
 今年の内閣総理大臣賞、森永翔太さんの作文は衝撃的です。大人社会に警鐘を鳴らす問題作となるかもしれません。
 アメリカでの生活で『リスペクトアザース』を学んだ坪井洸さんの作品も、日本社会に問題提起しています。福島の放射能差別を蓬田怜奈さんが訴えています。
 

(6)人権教育事典    http://jinken.main.jp/ 
社会科では、次の実践が紹介されています。
 チョコレートから世界が見える、社会認識の形成、身分制度・部落問題の授業にどう取り組むか、部落問題と人権認識、部落問題学習と小学校の社会科教育 など
 

(7)教育振興基本計画/文部科学省  http://www.mext.go.jp/a_menu/keikaku/080701/002.pdf 
 

(8)ユネスコ スクールへようこそ http://www.unesco-school.jp/ 
 ユネスコスクールは、そのグローバルなネットワークを活用し、世界中の学校と交流し、生徒間・教師間で情報や体験を分かち合い、地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発、発展を目指しています。
 

(9)やさしい仏像入門・基本知識 http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/butuzou3.htm 
     簡潔に書かれているのでわかりやすくできています。
   仏像の種類と見分け方    http://www.kumochan.com/ 
より詳しいサイトです。
 

(10)知らなきゃ損する!面白法律講座  ■ 法律クイズ 第320回 【問題】
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 「一物四価とは」
  不動産には4つの価格があるとされていますが、以下の土地価格のうち国土交通省所管の価格はどれでしょうか?
 
 1. 実勢価格   2. 公示価格   3. 路線価   4. 固定資産評価価格
 
 □解答□
 2. 公示価格
 
 (1)は、市場において成立している現実の価格、マーケット・プライスのことであり国等が管理するものではありません。
 (2)は、地価公示法を根拠法令とするものであり、不動産鑑定士等が標準地につき鑑定評価して、正常な価格を判定したものです。この価格は、公共事業の用地取得等の算定の基準となります。そして、この価格の所轄官庁は国土交通省です。
 (3)は、相続税法を根拠法令とし、相続税や贈与税の算定の際の基準となる土地の評価額です。この価格の所轄官庁は国税庁です。
 (4)は、地方税法を根拠法令とし、固定資産税や都市計画税、登録免許税の算定の際の基準となる評価額です。所轄官庁は、当該土地が存在する市町村です。

 研究発表会案内

1月14日(月・祝)教師力アップセミナー
  筑波大学附属小学校    白石範孝先生
 演題「『この時の主人公の気持ちは?』これでいいのか国語の授業〜論理的思考ができる子どもを育てる授業づくり〜」
 
1月30日(水)岐阜市立柳津小学校研究発表会
   昨年度,日本生活科・総合的学習教育学会全国大会岐阜大会の会場校として授業公開を  しました。今年度は,理科・社会を研究教科に加え,発表会をします。授業が3コマあります。

2月 2日(土)伊那市立伊那小学校 公開学習指導研究会

2月 2日(土)第3回 関西大学初等部 研究発表会  
      ミューズ学習を活かした授業デザイン − 教科等における思考力育成 −
       資料集部会が参考にしたシンキング・ツールの元祖です。 ぜひ見たい!

2月 8日(金)第三錦林小学校 研究発表会
        国語教育29年目 国語科で培った言語の力の波及を目指して
            研究主題 生きる 生かす 言語の力
             ― 言語活動を重視した授業の充実 ―

2月 9日(土) 三重大学教育学部附属小学校公開研究会
             子ども一人ひとりが〈わかる〉授業 (第3年次)

2月23日(土)平成24年度 大阪教育大学附属池田小学校 教育研修会