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報告者  土 井

 2014年1月30日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました 。

 参加者(勤務校)は、土井、高橋先生(岩南中)、浅井先生(あま市教委)、伊藤先生(甚目寺小)、服部先生(津島西小)、森先生(飛島中)、早川先生、阿部先生(江西中)、奥村先生(岩東小)、徳田先生(ぎふ国際高校)、野口先生(犬北小)、吉田先生(古知野中)、天野先生(大口南小)、浅井先生(岩倉中)、鈴木先生(城東中)、桐山先生、早川先生、野沢先生、林本先生、桐山先生(宮田中)、勝村先生、大薮先生(楽田小)、織田先生、水上先生、大西先生(岩北小)、尾関先生(岩東小)、大島先生(古北小)、宮下先生(加木屋小)、増田先生(草井小)、鈴木先生(東北福祉大)、木本先生(扶桑町教委)、坪内先生、嘉山先生(犬山中)、柴田先生(名古屋大)の34名でした。
  
土井が提案した資料を紹介します。 

1 個を育てる教師の集い(社会科の初志をつらぬく会)with 社楽の会
2 安部首相 施政方針演説 

3 日本は農業に不利な国/中日新聞(1月15日より)
4 ソチについて学習しよう
5 「中学校学習指導要領解説」及び「高等学校学習指導要領解説」の一部改訂について
6 お役立ちWeb
 今後の予定 
  第406回 2月13日(木) 宮田中学校 発表リハ、柴田先生のLINEについて
  第407回 2月27日(木) 鈴木先生による模擬記者会見
  第408回 3月13日(木) タイで活動した馬場さんの活動報告
 
 個を育てる教師の集い(社会科の初志をつらぬく会)with 社楽の会 
 
  名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教育学部 准教授 柴田好章 先生による、「初志の会とは?−問題解決学習の今日的意義−」についてご講演をいただきました。
    
 その後、東海市立加木屋小学校の宮下裕紀先生より実践発表がありました。
 授業記録を読みとりながら、一人の児童の成長について、教師の意図が通じたのかを検証していきました。

 この夏、8月9日から11日まで、名古屋大学において、全国集会が開催されます。

 ぜひご参加ください!

安部首相 施政方針演説  

 第186通常国会が24日召集され、安倍晋三首相は午後の衆参両院本会議で施政方針演説を行いました。毎回、教育部分を切り取って紹介しています。今回の安倍首相は、どのような演説をしたのでしょうか。(下線は土井によります) 
 
あらゆる人にチャンスを創る
(若者を伸ばす教育再生)
 若者たちには、無限の「可能性」が眠っています。それを引き出す鍵は、教育の再生です。
 いじめで悩む子供たちを守るのは、大人の責任です。
 教育現場の問題に的確で速やかな対応を行えるよう、責任の所在が曖昧な現行の教育委員会制度を抜本的に改革します。
 公共の精神や豊かな人間性を培うため、道徳を特別の教科として位置づけることとし、教員養成など準備を進めてまいります。
 全ての子供たちに必要な学力を保障するのも、公教育の重要な役割です。幼児教育の無償化を段階的に進めます。教科書の改善に向けた取り組みを進めてまいります。
「世界一の読解力」
 15歳の子供たちを対象とした国際的な学力調査で、日本の学力が過去最高となりました。改正教育基本法の下、全国学力テストを受けてきた世代です。1次内閣以来の公教育の再生が、確実に成果を上げています。
 やれば、できる。2020年を目標に、中学校で英語を使って授業するなど英語教育を強化します。目指すは、コミュニケーションがとれる「使える」英語を身に付けること。来年度から試験的に開始します。
 「日本人はもっと自信を持って、自分の意見を言うべきだ」
 立命館アジア太平洋大学でミャンマーからの留学生ミンさんがこう語ってくれました。教授も、学生も、半分近くが外国籍。文化の異なる人々との生活は、日本の若者たちに素晴らしい刺激となっています。
 2020年を目標に、外国人留学生の受け入れ数を2倍以上の30万人へと拡大してまいります。国立の8大学では、今後3年間で外国人教員を倍増します。
 外国人教員の積極採用、英語による授業の充実、国際スタンダードであるTOEFLを卒業の条件とするなど、グローバル化に向けた改革を断行する大学を支援してまいります。
 意欲と能力のある全ての若者に留学機会を実現します。学生の経済的負担を軽減する仕組みを創り、2020年に向けて日本人の海外留学の倍増を目指します。
 「可能性」に満ちた若者たちを、グローバルな舞台で活躍できる人材へと育んでまいります。
 
 
3  日本は農業に不利な国/中日新聞(1月15日より) 
 総合研究大学院大教授 池内 了先生が、「日本は農業に不利な国  農家の頑張りに支援を」と題する記事を寄せていました。
 まさに目から鱗とはこのことです。日本の農業観が変わりました。紹介します。
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 環太平洋連携協定(TPP)交渉で農産物の取り扱いが大きな焦点になっている。日本は「瑞穂の国」と自称してきたように、高温多湿の気候だから農業に適した国である、それにもかかわらず農産.物の輸入に高い関税をかけて農業を守らねばならないのは農家が甘えているためだ、とお思いの方がおられるかもしれない。実は私もそう思っていたのだが、「高温多湿の日本は農業に不適な国」と主張する文章(橋口公一「学術の動向」二〇一三年九月号)を読んで目から鱗が落ちる思いがしたので、ここに紹介しておきたい。
 
 農業とは、田畑に栽培する農作物が二酸化炭素と水を材料にし、太陽の光エネルギーを使ってでんぷんを作る光合成反応を利用する営みのことである。地上に生きとし生けるもの(硫黄を食べる細菌以外)すべてが植物の光合成のおかげで命を紡ぐことができている。太陽のエネルギーが多いから高温であり、雨水が多くて多湿なのだから、高温多湿の日本は農業にとって最適の国と考えるのが常識であった。
 
 しかし、高温多湿であるということは、望みの作物だけでなく雑草もどんどん育ち、それにたかる害虫が多く発生し、細菌による疫病も蔓延しやすく、それら全てと闘わない限り十分な収穫が得られないことを意味する。日本ではほとんど米を直播せず、雑草や害虫にやられない大きさになるまで苗代で育て、代掻きをして軟らかくし、かつ平らに整地した田んぼに移植(つまり田植え)をしている。苗代と田植えは雑草・害虫対策のための作業といえる。それ以後秋の収穫まで、農薬を撒き、肥料を散布し、田の草取りをし、というふうに米の字の通り八十八もの手間をかけねばならないのは雑草と害虫との闘いのためなのだ。
 
 また、光合成に必要なのは太陽の光エネルギーであって熱エネルギーではない。つまり、単に高温であることが大事なのではなく、植物の育ち盛りに太陽光線が緑の葉っぱに当たることが必要なのである。ところが多湿ということは、雨が多く厚い雲に覆われる日が多いので日照率が低いことを意味する。特に六月という昼間の時間が最も長い季節なのに最も雨が多く降るのだから、光合成には実に不利な気候条件なのである。さらに、日本では収穫期直前の初秋に毎年のように台風や洪水に見舞われ、作物が倒れたり、腐ったり、流されたり、落下したりと、さまざまな被害に遭う確率が高い。地震や津波が多いことも農業に不利である。
 
 このように考えると、農業に向いている気候条件は高温多湿とは反対の低温少湿であり、涼しくてお天気の日が多くへ風水害に見舞われないということになる。だから、アジアのモンスーン地帯ではなく欧米諸国の方が農業にとって有利なのである。日本の農産物の値段が高いのは農家が怠けて儲けようとしているわけではなく、多量の農薬や肥料を必要とし、多大な労力をかけねば十分な収穫が得られないためなのだ。放っておくと瞬く間に雑草が生い茂り害虫が飛び交う荒野に戻ってしまう日本だから、美しい田園の景観が保たれているのは農家の苦労の賜物といえる。
 
 農業に不利な国であることを自覚し、食料の自給率をこれ以上下げないことが国の将来にとって大事であると考えるなら、農業への強力な支援が必要なのではないだろうか。

4 
ソチについて学習しよう
 2月7日に開幕するソチオリンピック。ところで、ソチってどこにあるの?私自身が疑問なので調べてみました。
 まず、ソチの位置から。Google マップから引用です。
 左の地図からは、広いロシアの再南西部の辺境地域であることがわかります。
 これを一目見れば、知識のある人は政治的に複雑な地域であることもがわかるでしょう。
 
 右は、ウィキペディアの地図を引用します。
 クラスノダル地方の最南端にソチがあります。そのすぐ南にはグルジア。臥牙丸や黒海の母国です。しかし、南オセチアの独立でもめています。
 アルメニアとアゼルバイジャンは、ナゴルノ・カラバフ自治州を巡り争いが続いています。
バクー油田の利権が絡み、複雑化しています。
 そして6がチェチェン、1が北オセチアです。ここが最も重要なので詳しく見てみましょう。
 黒海北岸あたりは、現在のオセット人の祖先が住んでいました。
 モンゴル帝国の進出で、キリスト教徒であるオセット人は、カフカス周辺(黒海とカスピ海の間の地域)に追いやられます。
 そのカフカス周辺にもともと住んでいたのが、イスラム教徒であるチェチェン人だったのです。
 もう、なんとなく先が読めますね。初めは共存できていたのですが、トルコが南から進出してくると、もともと住んでいたチェチェン人は、新参者のオセット人を追い出しにかかります。
 そこで、オセット人はロシアに助けを求め、ロシア軍が駐留する事になったのです。
 南下政策を基本とするロシアは、クリミア戦争や露土戦争など戦争を繰り返し、ウクライナやカフカスにも進出します。
 そのロシアの進出に、強く抵抗したのがチェチェン人です。宗教上の対立もあるチェチェン人は、ロシアによって徹底的に弾圧されました。これに対して、チェチェンはテロで抵抗したのです。
 ソ連が崩壊し各民族が独立運動を起こしたときには、チェチェンはカフカス地区により独立を計りました。しかし、チェチェン人支配による独立計画だったために、オセット人など他民族に拒否され、敵対関係になったのです。
 その結果孤立状態になり、ロシアだけでなく、周辺の他民族をもテロの対象としたのです。 その状況下で、ソチオリンピックが開かれるのです。無事開催されることを祈ります。

 「中学校学習指導要領解説」及び「高等学校学習指導要領解説」の一部改訂について

 文部科学省は、1月28日、「中学校学習指導要領解説」及び「高等学校学習指導要領解説」の一部について改訂を行いました。
 「中学校学習指導要領解説」の改訂の内容を見てみましょう。
地理的分野
歴史的分野
 
公民的分野
 高等学校の変更も同様です
《 参 考 》
「学習指導要領」は、学校教育法等の規定の委任に基づき、文部科学大臣が告示として定める教育課程の基準。法的拘束力がある。
「学習指導要領解説」は、「学習指導要領」 の記述の意味や解釈などの詳細について、教育委員会や教員等に対し説明するため、文部科学省の著作物として作成したもの。

6 お役立ちWeb

(1)年表で見る戦国時代 http://www.geocities.jp/hosinoufo3/index.html 
  時は戦国・・・戦国時代を駆け抜けた武将、城、合戦などを、年表を軸に追いかけるサイトとあり、その情報量は膨大です。 

(2)闇株新聞 http://yamikabu.blog136.fc2.com/ 
   世界の出来事を独自の見解で読み解く刺激的金融ブログ 
 
 
 
 
(3)アジアの言葉を丸かじり
 http://plaza.rakuten.co.jp/asianlang/ 
 中国語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ヒンディー語、ペルシア語、アラビア語、ヘブライ語、そして、ロシア語、ラテン語、トルコ語、アジアの言葉を一度に勉強している人のサイトです。その比較がおもしろい!
 関連で、次のサイトは社会科の授業に使えます。
  「アジアの国々の地理、気候を知ろう」http://ashita.yu-yake.com/asia-geo-clim.htm 
  「アジアの国々の歴史を知ろう」   http://ashita.yu-yake.com/asia-history.htm 
 
(4)知を触覚する/文化学院
 ここから http://bunka.gakuin.ac.jp/cmc/critic/ 
 読み応えのあるエッセイが並んでいます。
 
(5)学校間の接続に関する調査研究【道徳】/埼玉県立総合教育センター
    http://www.center.spec.ed.jp/d/h24/362_H24_kenkyu_setsuzoku09.pdf 
 
(6)学校給食の調査について/文部科学省
 学校給食費の徴収状況に関する調査の結果について
   http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/26/01/1343512.htm 
 学校給食実施状況等調査-平成24年度結果の概要
   http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa05/kyuushoku/kekka/k_detail/1343511.htm 
  米飯給食の週当たりの回数は3.3回でした。
(7)平成26年度教員採用等の改善に係る取組事例
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/senkou/1343165.htm 
 
(8)授業における教育用タブレットPC活用の在り方/長崎県教育センター
http://www.edu-c.pref.nagasaki.jp/cyouken/H24%20seikabutu/14ICTkatuyou/H24ICTkatuyou.pdf 
 本調査研究では、長崎県内の学校がタブレットPCを導入する際の一助となるよう、システム構築や授業での活用方法について情報収集と先行研究を行い、その成果について発信することを目的としています。
 

教師力アップセミナー予告 
  次回は佐藤正寿先生のセミナー
・平成26年2月16日(日)10時〜12時
 佐藤先生 ブログ 
  地域の良さ・日本の良さを伝える授業
  http://satomasa5.cocolog-nifty.com/