第5回 社楽の会報告     第4回へ    第6回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

7月8日(木)7:00〜9:35,布袋北学供にて第5回の学習会を開催しました。参加者は,土井木本尾関奥村滝口勝村栗林(敬称略)の7名で行いました。
 
☆ 今日はいきなり本題の環境問題についての話し合いです。木本先生からは,昨年度の研究授業「工業生産と公害」の紹介がありました。
 昨年度の資料集部会の考え方に沿った内容で,個の問題意識を大切にした課題設定,グループごとの調べ学習と発表・話し合いを組み入れた単元構成,個に願うものを設定して支援の方法を指導計画に組み入れることなどが具体的な形で示されていました。
 また口頭で,「五条川の上流と下流のどっちの水が汚いか」から,下流が汚い → なぜ? → 自分の家の家庭排水の追跡 → 五条川へのたれ流し と展開した授業について紹介がありました。汚水を市中でなく,西春町との境で流している事実には驚かされました。

☆ 土井からは,「地球環境電話帳」「私たちにできる環境調査」についての紹介をしました。
 「地球環境電話帳」は,地球環境保全のために活動している90の団体の住所・電話番号・活動内容,研究機関や関係省庁の連絡先をまとめたものです。児童の調べ学習の役に立つと思います。実際に,自分もいくつかお世話になりました。
「私たちにできる環境調査」は,水や大気の汚れを調査する方法を示したものです。これも,ぜひ一度実際にやってみたい,児童にやらせてみたいものです。
 いずれにしろ,「いろんな人と関わりながら自然を見つめる」活動をさせたいと思っています。

☆ 尾関先生からは,『社会科教育 345』からの論文書籍『地球を救う50の方法』の紹介がありました。
 後者は名著だと思います。地球のために自分達でできる具体的な方法が示されているからです。今年のひとつのテーマ“人間としての生き方”を考える上で,できることからやってみることは大切な視点だと思います。尾関先生からも,「授業により,街で資源保護を呼びかけるビラを配ったり,学校でアルミ缶を集めたりするような,実行に移す児童を育てたい」という話がありました。全く同感です

☆ 栗林先生からは,過去の資料集での環境に関わる内容の紹介,環境についての資料入手の方法,環境教育年間指導計画例の紹介がありました。
 続いて,口頭で具体的な単元の流れが示されました。

栗林プラン
7月中 環境オリエンテーション(温暖化,酸性雨,森林破壊,…の説明)
 課題作り
 調べ方・まとめ方の指導
夏休み @原因,A解決の方法,B自分なら何ができるか の研究
教科の枠を越えて調べさせたい
9月中 作品掲示
エコマーク・グリーンマークの収集→「なぜついている?」
再生紙と新品の紙の比較(手触り,色あせなど)あまり変わらない
「みんなならどっち使う?」→「再生紙!」
「みんなの家ではどっちを使っている?」 調べる
「再生紙は少ない」→なぜ? イメージ・値段
「なぜ高い?」→調べる時間(企業へ手紙,工場見学など)
討論「再生紙と新品のどっちが得か?」将来的な面も考えて
感想

 課題設定,調査内容の一般化,討論に耐え得るテーマかなど考えなければならない点はありますが,全体としてこれでいこうということになりました。
 続いて,討論の訓練について話が移りました。
 「動物園と野生とどっちの動物が幸せか」「男と女とどっちが偉いか」などの練習テーマで行った実践例の話を木本先生から聞きました。前者は特に盛り上がったそうです。
 また,課題設定の導入の方法では,尾関先生より「父母や祖父母と自分達との遊びの変化から環境の変化について気がつかせたら」という意見,続いて,環境ビンゴをやった実践があるという紹介がありました。
 滝口先生には,豊富な資料を準備していただきました。その中でも「社会科における環境教育を進めるための基礎研究」はすぐれものです。
 いよいよ,来週には授業実践が始まります。 

☆ その他では,奥村先生の「発音チェック表」豊橋聾学校の実践の紹介がありました。実際に言語に障害を持つ子は,どんな発音でつまずいているのか,どんな訓練で矯正していくのか興味があります。

☆ 勝村先生からは,「今年の学級経営」「学級開き」生徒用1学期の反省プリントの紹介がありました。「誰に見せるわけではないが自分のために作った」という勝村先生の姿勢には頭が下がります。

☆ 土井からは,「新指導要領の評価の考え方」の紹介です。説明する時間がなくなってしまいましたが,
 1 指導の成果と共に指導の過程における生徒の学習に対する努力や意欲などを評価し,生徒の学習意欲向上に生かすようにすること
 2 生徒一人一人の学習を促進するための評価という視点をよりいっそう重視すること。 は確認しておきたいと思います。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp