第52回 社楽の会報告    第51回へ   第53回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 
7月25日(木)5:00〜7:00、布袋北学供にて第52回の社楽の会を開催しました。参加者は、土井、大島、高橋、奥村、勝村、高木(敬称略)そして大藪先生、和田先生の8名です。場所を変えて第2部も行いました。

☆ はじめに「'96夏休みパソコン学園」を紹介していただきました。8月19、20日に150分の講座が計4回開かれます。会場はNEC小牧支店セミナールーム(0568-77-9898)です。講座の内容は、マルチメディア学習ソフト「スーパーYUKI Pro」で実際のパソコン授業の体験、学習支援システム(PC-SEMI)やインターネットの紹介です。問い合わせはNEC小牧支店荒谷さん( 0568-75-3310)まで。土井もさっそく申し込みました。8月2日現在、まだ人数に余裕があるそうです。

☆ 勝村先生から、環境に関する夏休みの自由研究テーマ一覧を紹介していただきました。昨年度(5年生)も環境問題で自由研究を行ったので、今年は、その経験を生かして、体験活動を伴う研究であることが条件になっています。
 30名中12名は昨年に引き続いての研究で、昨年「海や川などはどうして汚れたのか」を調べたY子は、今年は水質パックを使って「水の汚れ調べを」行います。また、酸性雨について調べたK男は、今年は実際にpHの観測をします。内容がどこまで深まるかにも興味がわきます。
 この他、葉による空気の汚れ調べ、川の生き物調べ、清掃活動を通しての環境調査、家庭のゴミ調査と分別・減量作戦、バードウォッチングなど、多彩な活動をします。それぞれにどのような支援をしたのかも含めて、結果の報告が楽しみです。

☆ 大藪先生から、情報活用能力についての理論を教えていただきました。
文部省は、情報活用能力を次のようにとらえているそうです。
   A 情報の判断、選択、整理、処理能力及び新たな情報の創造、伝達能力
   B 情報化社会の特質、情報化の社会や人間に対する影響の理解
   C 情報の重要性の認識、情報に対する責任感
   D 情報科学の基礎及び情報手段(特にコンピューター)の特徴の理解、基本的な操 作能力の収得

このほか、大阪大学教授のこの分野の第一人者、水越敏行氏の理論、先進校の菊川東中学校の考え方を紹介していただきました。
菊川東中学校では、情報活用能力を次のようにとらえています。
   ・問題意識を持って情報を求め収集する。
   ・情報を正しく理解し、多くの情報の中から自分に必要な情報を選択し、問題を解決する力。
   ・多くの情報をわかりやすく整理・分析し、特徴やきまりを見つける力。
   ・自分の考えを表現、コミュニケーションする力。
   ・情報モラル
   ・様々な情報手段を、自分の考えを表現したり、問題解決のために活用する力

  これを参考に、丹葉地区としての考えを確定していかなくてはなりません。
 次に、インターネットの活用についてです。葛尾中の渡部教諭は、次のように考えています。
  (1)情報を収集する道具…学習情報の蓄積
  (2)自分たちの情報を発信する手段…調査結果、学習の成果の共有
  (3)コミュニケーション能力を養う環境…専門家の意見を聞くことも可能
 社会科教師にとっては、願ってもない道具です。授業での活用の可能性を探っていきたいと思います。
・ YAHOOで環境教育について検索した結果を紹介していただきました。12件あり、その中には、メディアミックス会議室というのがありました。町づくり、都市論、地域おこしや環境教育などを論じる会議室です。

☆ 大島先生からは、環境の授業について、概略を示していただきました。

単元「適切な課題を設けて行う学習」(6時間完了)
          −地域から環境問題を考える−
ア 問題づくり 「私たちをとりまく環境問題について調べよう」各自テーマを決めて調査・研究する。
イ 調査活動・情報の収集 書籍や新聞、実地調査、町の保健環境課
ウ まとめ・発表 ノートやB紙にまとめる(まとめまでが夏休み中の課題)
エ 課題づくり 
      環境問題の現状について知り、多くの問題が私たちの日常生活や経済活動と密接に関連していることをつかませる。また、環境問題にどう対応していくか、身近なところから考えさせることを目的に、全体で考える課題を作る。
課題案「大口町の環境を、私たち自身の手でどこまで守ることができるか」
オ 課題についての発信・協力校の依頼
カ 課題についての再調査・討論に向けての準備
      町内の環境問題の再確認、家族や近所の人などからの取材、関係諸団体への問い合わせ
キ 他校との討論
      五条川のことなどをテーマに他校の生徒と話し合う。環境問題の解決は、一町だけでは難しいこと、他の地域や外国との協力が必要なことをつかませる。
ク これからの社会のあり方を考える
      他の地域と連携しながら環境問題の解決を図っていく方法を考える。
ケ 社会に働きかける・社会に発信する
      クの内容を社会に発信して呼びかける。

 五条川流域の学校で交流ができないか。プロの意見を参考にできないかという意見がでました。パソコンを使って、五条川サミットが開くことができればすばらしいと思います。

☆ 高橋先生からは、授業構想を提案していただきました。「これでいいのか東海北陸自動車道」と題して、まず、一宮北ICの建設現場の航空写真から、問題づくりをします。この場所に作った理由、道路が曲がっている理由などの問題をそれぞれの児童が作るものと思われます。それらの問題を解決しながら、全体で解決すべき課題に練り上げていきます。仮に「ICができて東小校区の人は得するか」というテーマの時、地元住民への聞き取り調査、他の沿道(砺波市、白川村、高鷲村など)の住民にもP通などを活用して調査をします。そこで、高鷲村に焦点を絞り、村の活性化と環境悪化の葛藤、東海北陸自動車道の環境対策に論を進めていきいます。
 「社会に働きかける」をどうするかが課題ですが、これまでとは一味違ったに実践になりそうです。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp