第57回 社楽の会報告    第56回へ   第58回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 9月19日(木)7:00〜9:30、布袋北学供にて第57回の社楽の会を開催しました。参加者は、土井、尾関勝村奥村、岩田、高橋大島、高木、川井(敬称略)そして大藪先生の10名です。資料は、P62分(B5版)いただきました。
 
☆ 大藪先生から、著作権に関する資料をいただきました。
 一般に、教育機関で授業で使う場合のみ、著作物を複製することが許されています(著作権法35条)が、例えばテレビ番組を録画した場合、@授業が終わったら消去する、Aビデオが市販された場合使用できないないこと、B校内研修などの授業以外の使用はできないことがわかりました。また、自分の実践であっても、学校の研究紀要のページを個人が無断で使用できないこと(著作者は法人)など、意外な所で、法を犯す可能性があることに気づかされました。教育だからこそ、きちんとやるべきでしょう。
・ 一太郎 Ver.7を実演していただきました。[ツール]→[ホームページ作成]で、HTML言語を知らなくても、簡単にホームページを作成することができます。
 これにより、ゴミに関するホームページをリンクして独自のホームページをつくり、生徒にインターネットで情報を検索する練習をさせることがでます。

☆ 奥村先生から、「ニフティマネージャー」を紹介していただきました。ニフティサーブ専用通信ソフトです。現在、Ver2.0があるということで、ニフティに接続できるほか、WWWプラウザーにも連携できます。

☆ 勝村先生から、土器作りの順序を紹介していただきました。業者を通して土岐・多治見から取り寄せた粘土(1人分3s\280)を用い作ります。土器作りの順序、児童のデザイン、縄文土器の変遷図をもとに作り、乾燥させ、11月に焼き上げる予定です。土器作りは、多くの小学校で行われているそうです。結果報告が楽しみです。

☆ 尾関先生から、EU関係の資料の集め方を教えていただきました。 欧州委員会代表部 広報部(03-3239-0465)です。尾関先生は通貨の名称が変わった理由、旗の星の数の意味について問い合わせをされました。 
・ 10月1日から江南市が始めるペットボトルの分別収集についての関連資料を紹介していただきました。市のチラシ、リサイクル法関連新聞記事、同法紹介パンフなどです。江南市役所ロビーでは、見分け方・出し方などが展示・紹介されています。ちなみにペットボトル1.5本から、Tシャツ1枚できるそうです。
・ 静岡新聞の連載「ドイツの環境対策」を紹介していただきました。車の利用をおさえるため公共交通機関の利用促進を図った環境定期券、ミミズ観察を基本とした環境教育、アウトバーン建設で失った森を別の場所に復元する試みです。 
・ 環境関連の新聞記事紹介です。「CO2 抑制2000年目標達成可能わずか5カ国」「牛肉2割減でCO2 9%削減」、古沢広助目白学園女子短大助教授の「浪費感覚ない日本人」です。ハウスもののキュウリ1キロの生産に石油0.4g分が使われる現状から、 「日本人の大勢は地球を食いつぶすライフスタイル」という主張です。☆ 土井から、山田信夫先生からFAXでいただいた「ペットボトル再生」の朝日新聞(9/11夕刊)記事を紹介しました。大阪の再生繊維メーカーの社長・根来さんはペットボトルからカーペットを製造している人で、「容器包装リサイクル法」施行を前に講演に大活躍です。講演の言葉「21世紀は静脈産業の時代。今は、動脈産業の時代。発展途上国の生活水準が上がり、人口も増える中で、続くわけがない。」 
・ 「道路公害は国・公団の責任確定」判決の新聞記事の紹介です。国道43号の最高裁判決、西淀川訴訟の大阪地裁判決の2例です。これによると、違法状態の道路は他にも存在することになり、早急な自動車公害対策が求められることになります。公団がどう対処するか、興味がわきます。

☆ 大島先生から、夏休み中の環境に関する生徒作品の紹介です。 
「水の調査」「雨のPH測定」で、五条川など県内数カ所で測定を行った生徒、新聞切り抜き、イラストで環境問題をまとめたものなど、質の高さに驚かされました。 
・ 前回提案があった単元構造図を再提案していただきました。他校との交流・討論の後、「これからの社会のあり方を考える」段階で、新しい生産・消費のルール、個人や企業の社会的責任、日本が国際社会において果たすべき役割と責任を考えるというものです。身近な問題から視野を広げて、社会全体に目を向けて行く活動です。この過程で有効な資料、その他のはたらきかけのアイデアがありましたら紹介して下さい。

☆ 高橋先生は、前回も紹介した高木善之氏の『「地球村」宣言』を紹介していただきました。ごみを減らす具体的な提案がなされています。リサイクル対象商品にはそのコストを製品に含ませるリサイクル税、木材や紙には環境修復税、原料輸入品には再生品との差額をうめる原料税、大口需要者には累進課税的に割高になる制度など、税によって、価格を引き上げ、大量消費にブレーキをかけるのが主なねらいです。
・ 次に、「みんなが高級車に乗ったらみんな幸福になれるか」についての児童の感想文を紹介していただきました。「みんなが高級車に乗ったら、さらに高級車に乗るから、よけいにガソリンもなくなる」「シートがワニ革になり動物が減る」、なかには「人間の欲が自分を生きていけなくしてしまう」など、本質をついたものもありました。
・ 単元「東海北陸自動車道から環境を考える」の単元の目標、教材について、単元の核、学習計画を提案していただきました。
 今回新たに加わったのが単元の核です。次のように書かれています。
「 環境保護と生活者の便益とを対立させて考えていては、環境問題は解決しない。対立から得られるものは、どちらか一方がよければいいという発想である。対立ではなく、すべての人が幸福である社会の実現を目指したとき、環境問題を解決するための一歩が始まる。」
 まさしく、本当の意味での共生の思想に立った考え方です。今回の授業では、自分たちも、高鷲村の人も幸福であるために何をするべきかという新たな追究に視点を移しています。そこで、学習のまとめとして、次のような新しい未来へ向けての提言をさせたいということです。
@ 大型リゾート開発に頼らないで高鷲村を活性化すること。
A 自分たちの自然開発のツケを高鷲村に回さないで、自分たちの手で木曽川町の緑化を進めること。
B 豊かさの意味を問い直すこと。

☆ 川井先生は、高橋先生の授業の単元構造図を提案していただきました。ここ数年の丹葉地区のスタイルで、授業形態がわかりやすくなっています。
 高橋先生からは、子どもの思考の流れがわかる形に改善してはどうかという提案がありました。今後、検討していきたいと思います。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp