第7回 社楽の会報告     第6回へ    第8回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

8月1日(月)5:30〜9:10,三勝(古南小南)にて第7回の社楽の会を開催しました。
参加者は,土井木本尾関滝口栗林,野呂,多和田,大薮,日比野勝村奥村(敬称略)初参加の高田先生、大島先生、そして和田先生の14名です。

☆ 最初は勝村先生の「児童・生徒の支援について−実践を振り返りながら−」の発表でした。
 支援を,授業設計・問題設定・問題解決・発表や話し合いの4場面に分けて考えています。
・ 授業設計の段階では,個の問題意識を把握して,問題設定のための活動を通して座席表(カルテ)を作成していく。
・ 問題設定の段階では,問題意識を明確にした後,問題の多様化を図り類別する。
・ 問題解決の段階では,調べ学習とその発表準備のために具体的支援をする。
・ 発表や話し合いの段階では,個の考えをもとに流れを組み立て,それを全体の場で生かし,互いに認め合うことで評価する。
 どれも,ポイントが押さえてあり,会としてもみんなで実践して行かなければならないと考えます。また,自分の実践をこのような形でまとめることは,大切なことだと痛感させられました。(ちなみに『授業研究』8月号のテーマは「個どもの自立を促す支援の技術」です。)

☆ 木本先生からは,研究授業「3人の武将と天下統一」の報告でした。5/6の討論の場面でテーマは「信長・秀吉・家康のうち,誰が一番すぐれているでしょう」です。
 テーマについて歴史をとらえる上で難しいなどの意見が出ましたが,私は小学校段階としては次の点で優れていると思いました。
 ・立場を決めての討論のため,ゲーム性があり盛り上がる。(学習意欲が向上する)
 ・3人のそれぞれの業績について,多面的なアプローチが可能。
 ・それぞれの長所を考え,また相手の短所を指摘し合うことで,三人の武将の業績を  両面からとらえることができる。
 また,問題点として,@自分の立場に固執する指導に対してどう対処するか,A○か×か,ではなく3者択一なので,授業展開が複雑になるという意見が出ました。

☆ 奥村先生からは,担当している特殊学級の児童の具体的な実態と支援について紹介がありました。 
 私も特殊学級を担当(3年目)していますが,特殊学級では「個別化・個性化」「個に対する支援」「カルテ」などは,むかしから当たり前なのです。個を生かす教育の先進地として,特殊教育を見直してみることは,普通学級を指導する上でも大いに参考になると思います。
 奥村先生がここに書かれているように,自分の担当している児童・生徒に対する支援をじっくり(愛情を持って)考えてみたいものです。

☆ 栗林先生らは,愛知県埋蔵文化財センターについてです。
 8月20日(土)〜9月4日(日)稲沢勤労福祉会館で行われる埋蔵文化財展の紹介
「公開ミニシンポジウム」(8月20日13:00〜),「埋蔵文化財講演会」(同28日13:00〜) もあるそうです。私も20日に見に行きたいと思っています。
 またいつもは,木曽川町総合福祉センターの横で発掘をしてみえるそうです。
 葉栗事務所(0586ー87ー1999)に連絡をとれば見学も可だそうですので,栗林先生がみえるうちに一度はのぞきましょう。

☆ その他の最後として,土井より3年生夏休み学習会のテキスト「記憶力を10倍良くする法」「日本地理全部」の紹介をしました。
 前者は知識の定着を図るテクニックの紹介です。私は,授業では理解と思考に大部分の時間を費やしてしまいます。そのため,わずかな時間で知識を定着させるための工夫をいつも考えています。ここで,その例をいくつか挙げてみました。
 たとえば,基本的人権を守るための権利として,教科書では裁判を受ける権利・賠償請求権・参政権・請願権の4つがあります。これを,『栽培賛成 木を守る』(裁・賠・参・請 基を守る)と覚えます。単なる語呂合わせですが,中学生にはきわめて有効で,試験の結果にもはっきりと表れます。
   テキストは ここ
 後者は,日本地理のポイントを解説したものです。一昨年までの全国の公立問題を5年間分すべて解いてみましたが,出る問題はどこでもだいたい同じことがわかりました。
それを,白地図にまとめたものの解説がメインです。

☆ 尾関先生からは,東海コープ発行の「環境測定の手引き」の紹介です。
 大気中のNO2 や酸性雨,亜硝酸・CODの水質測定に必要な資材と測定方法が書かれています。さっそく資材を購入して,自分でも実際に測定してみたいと思います。また,児童・生徒にもぜひ体験させたい活動だと思います。黒板で説明しても忘れられてしまうことでも,体験したことはいつまでも心と体に残ると確信しています。

☆ 滝口先生からは,『地球を守る自由研究』という題で児童に配られたプリントの紹介でした。調べ方や内容,課題一覧,相談日,手紙の書き方,電話のかけ方,まとめ方
など具体的に書かれています。
 感心したのは,児童の立場に立ちわかりやすくまとめられていることです。滝口先生のセンスの良さがわかります。子どもたちがどこまでやってこれるのか,また,具体的に誰にどのような支援が必要なのか,今後検討して行かなければなりません。

 大薮先生,日比野先生からは,犬中の生徒の考えた課題と調べ方の一覧の紹介です。
 参考例として,「犬山市が独立するとして困ること」から何をどのような資料で調べるかがまとめられていました。
 また,次のようなニュースも報告されました。犬山市では市長に対し,将来の犬山市について提言する場があり,そこで,各学級でまとめた内容を発表させようということになりました。大きな目標ができ,授業も楽しみになってきました。具体的な流れは,次回に話し合うことにしました。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp