第72回 社楽の会報告    第71回へ   第73回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 5月29日(木)布袋北学供にて、第72回の社楽の会を開催しました。参加者と社会科(生活科)の担当学年を紹介します。土井(中1)、添田先生(小5)、高橋先生(小2)、木本先生(小5)、奥村寿先生(小3)、大藪先生(中1・3)、尾関先生(中2)、勝村先生(小6)、大島先生(中1)、初参加古知野中の天野拓夫先生(中1)の10名です。今回も有益な情報が満載でした。

☆ 高橋先生からは、『子どもを励ます授業中の言葉かけ』明治図書)の執筆原稿の提案がありました。“タイプ別 気になる子への言葉かけ”として、次の場合の言葉かけを具体的に示していただきました。

 発言しない子、話を聞かない子、自分勝手に発言する子、ノートの文字をすぐ消して書き直す子、文字が乱雑な子、疑問を見つけられない子、声の小さい子、忘れ物をした子、最後まできちんとできない子、取りかかりが遅い子、計算嫌いの子、生き物の世話をしたがらない子

 それぞれ、巧みに子どもの心理をくすぐる即効性のあるものばかりで、たいへん勉強になりました。まだ量が足らないそうなので、「いつもこうして成功している」という実践例がありましたら、高橋先生までお願いします。

 勝村先生からは、学校で提案した「環境教育の計画」を紹介していただきました。
  環境教育の目的、環境教育の基本的な考え方、展開、環境づくりがまとめてあります。 わずか1枚の紙面に、理論、実践とも、研究指定校としても十分に耐え得るだけの内容が込められていました。特に、環境教育展開上の留意点には、“気軽に取り組める”“深まりと広がり”“楽しみながら”“日常につなげる”など、これまでの実践の積み重ねから獲得された、環境教育の奥義ともいえる事柄が示されています。
 これからの報告を期待しつつ、各校でも取り入れていただきたいと願います。

☆ 奥村先生からは、6月19日に江南商工会館で行われる江南青年会議所の6月例会での講演「子どもの目から見た環境教育とは」の内容を提案していただきました。自己紹介の後、尾関先生に社楽の会の昨年度の実践を紹介していただきます。次に、小学生の環境の意識を、アンケート結果をもとに紹介していただき、小学校で行われている環境教育について説明していただきます。
 最後に土井より、実際に小学生を動かすにあたってのコツ、すなわち子どもの動かし方について説明するという内容です。ご意見がありましたらお願いします。

☆ 尾関先生からは5月の10日から12日まで郡上八幡の自然園で行われた、キャンプの報告がありました。本年度は、環境について考える「エコキャンプ」と題して、多くの取り組みが行われました。次のような活動です。

 油や石鹸の使用を見直す活動、水の使用を控える食事、ゴミを減らす活動、学年廃品回収の収益で記念植樹、体験活動(城下町体験、源流探検、渓流釣り、ウッドカービング、ストーンアート、草木染め、里山調査隊、紙すき、石器づくり、火おこし、石鹸つくり)キャンプ便りの発行、事前の環境学習、事後の発表会と冊子づくり

 実に多彩な活動に目を見張りました。さらに資料として、パルプつくり、紙すき、石器づくり、廃油石鹸つくり、火のおこし方、竹筒やアルミ缶でのご飯炊き、わらじ作りの資料をいただきました。夏休みに、実際に会のメンバーでやってみようという話になりました。

☆ 天野先生は、6月23日に行う授業の指導案を提案していただきました。中学1年生の歴史「武士のおこりと成長」の1/2の授業です。武士の誕生から歴史の主人公になって行く過程を追うものです。何か良い資料等があったら連絡をお願いします。

☆ 土井より、5月12日より23日まで、つくば市の国立教育会館で行われた、文部省・国立教育会館共催「情報教育指導者養成講座」の参加報告をしました。実質10日間で講義6、実践報告2、演習9、館外活動1という内容でした。
 講義は、中教審や教課審の委員の山極 隆氏、文部省教科調査官の澁澤文隆氏、岐阜大カリキュラム開発センターの加藤直樹氏などにより、中教審の第1次答申(第3章)、情報教育とは?、これからの社会科の方向性、教育と著作権などについて教えていただきました。
 実践報告は、校内LANを生かした実践、電子メールで海外と交流した実践の報告。
 演習は、それぞれがやりたいことをするというものです。私は、インターネットの社会科リ ンク集の作成に挑みました。また、教育ソフトウェアの紹介があり、5種類の体験版CDをもらってきました。その他、資料もあります。興味がある方はお知らせください。

☆ 大藪先生からは、「情報化社会を主体的に生きる子どもの育成」の実践の流れを提案していただきました。次の流れです。 

   問題意識 → 情報収集 a→ 判断・選択 b→ 発信 c→ 分析・整理 → 創造表現 d→ 発信・交流・討論 e
さらに、aでは情報を収集する能力、bでは情報を判断選択する能力、cでは発信する能力、dでは創造・表現する能力、eは対話する能力というように、それぞれの場面で必要な情報活用能力を位置づけています。この流れで、本年度は、伝統文化に視点を当てて実践する方向で進んでいます。協力をよろしくお願いします。

 大島先生より、論文を紹介していただきました。出典はいずれも『社会科教育』(明治図書)1995年12月号です。
  ・「生活・文化」と「文化摩擦問題」見直し点はここだ  猪瀬 武則氏
  ・言語の教材開発“古今東西のネタ”          高石 哲巳氏
  ・宗教の教材開発“古今東西のネタ” 葦名 次夫氏
  ・日本独特の文化を取り上げるならこれだ! 何と行っても相撲だ! 安達 弘氏
  ・日本文化の海外進出を取り上げるならこれだ!ヒロシマ・ナガサキ・YEN・他   新貝  朗氏

☆ インターネットで検索した伝統文化に関連した資料の紹介がありました。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp