第77回 社楽の会報告    第76回へ   第78回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 9月11日(木)布袋北学供にて、第77回の社楽の会を開催しました。参加者と社会科(生活科)の担当学年を紹介します。土井(中1)、木本先生(小5)、大藪先生(中1・3)、尾関先生(中2)、北川先生(中1)、岩田先生(中2・1)、大島先生(中1)、高橋先生(小2)、和田先生(小5)の9名でした。

☆ 尾関先生より、『愛知の戦争遺跡ガイド』(発行 あいち・平和のための戦争展実行委員会)を紹介していただきました。丹葉地区からは「54 三菱重工業滑y田地下工場」「55 岡本工業椛P師野地下工場」が紹介されています。前者は、疎開工場建設のためトンネル掘削中に敗戦を迎えたもので、後者は、疎開地下工場として実際に戦闘機の脚部を生産していたものです。
・ 続いて、清教徒革命の年代についての資料をいただきました。清教徒革命の年代は、教科書改訂の度に変化しており、私の知る限りでも「1642年〜1649年」→「1649年」→「1640年〜1660年」と変化してきました。1640年は長期議会の始まりであり、1660年は王政復古の年です。結局、解釈の違いなのですが、鎌倉幕府の開始の年代同様議論の分かれるところです。
・ 最後に「弓矢の道」について教えていただきました。これまでの中学校歴史教科書では鎌倉時代の武士の生活の説明で「弓馬の道」となっていたのが、現行のものから「弓矢の道」になりました。その理由を東京書籍に問い合わせたところ、次のように回答があったそうです。 
「共に武士の生き方や心構えをさすもののようですが、“馬”に関することがらは上層武士に関わることが多く、“弓矢”の方が武士のすべてにわたってその存在を支えるものだったようです。」
資料として、『国史大事典』(吉川弘文館)「弓矢の道」もいただきました。
・ ダイオキシンに関して、『反農薬シリーズ12 ダイオキシンが未来を奪う』反農薬東京グループ\1,200)を紹介していただきました。ダイオキシンの化学構造の説明は、これ以上はないほどわかりやすく書かれており、以下、ダイオキシンの事件史へと続きます。

☆ 土井より、各地域の資料を送ってもらうように呼びかけたところ、現在2通到着しましたので紹介しました。
「中学校社会科副読本 身近な地域」金沢市教育委員会
にいがたの歴史物語」新潟市中学校教育研究協議会社会部
  特に前者は編集に工夫が見られました。
・ 次に文化祭講演会 布袋中50年の歴史を知ろう!を紹介しました。布袋中では、毎年文化祭で講演会を行っていますが、今年は、創立50年にちなみ、先輩の方々の当時の布袋中学校ついての話を聞くことになり、聞きたい話を生徒のアンケートにより決めました。その結果、学校創立当時の話、伊勢湾台風の学校の被害、筋校舎完成 と給食開始のころの話の3人に決定しました。
・ 次に、平成9年度中学校教育課程愛知県研究集会提出資料を紹介しました。生徒の自己評価・相互評価についてをまとめたもので、以前にこの会で報告したものをさらにまとめたものです。
・ 次に新聞紹介です。「三内丸山遺跡 謎学への招待 第2集」が出ました。朝日新聞の販売部宣伝課に希望すれば送ってもらえます。
・ さらに、運動会・体育大会期のエンカウンターを紹介しました。「君はどこかでヒーロー」というものです。班ごとに短冊を配布し、「体育大会を盛り上げる人は、どのような人だろう」と発問し、班で話し合わせ、できるだけ多く(競争で)出させます。「応援で大きな声を出す人」「最後までベストを尽くす人」など順に発表させ、おかしなものだけ指摘させます。そして、短冊を教室に掲示し、意識づけさせます。
 大会終了後、それにふさわしい人に短冊をあげます。短冊は追加してもかまいません。できるだけ多くの人に与え、賞賛します。よい学級集団をつくる上での手だての一つです。
・ 以前より話題になっていたグリーンマークについて紹介しました。(財)古紙再生促進センター グリーンマーク実行委員会事務局
   〒104 東京都中央区銀2−16−12 銀座大塚ビル п@03-3543-1470 に連絡すれば、すぐに詳しい資料を送ってもらえます。
・ 次に噂のダイオキシンの資料を紹介しました。「歓びの木」(あいち生活協同組合発行)が出典です。
・ 情報教育の資料を紹介しました。「学校教育における情報通信ネットワークの活用方法の研究」と「教育用情報通信ネットワーク利用の現状と課題」の2冊です。共に、日本教育工学振興会の発行です。情報教育に最も積極的に取り組んでいる団体の一つで、最先端の研究内容がほぼ網羅されていると言ってもよいのではないかと思います。

☆ 木本先生より、着衣水泳の実践報告がありました。岩南小では、最後の水泳の時間に、実際に児童に着衣水泳を体験させました。万が一、服を着たまま池などに落ちた場合、自分の身を守る方法を学習するものです。
  テキストは、長岡市立深沢小学校のホームページを利用していました。
 http://www.kome100.ne.jp/fukasawa-es/index.htm
・ 単元「伝統的な技術を生かした工業」の授業構想の提案と経過報告 がありました。基本形は次の流れです。
@問題意識 → A情報収集 → B発表 → C判断・洗濯 → D課題設定 → E発信・情報収集 → F体験活動 → G創造・表現 → H発信・交流・討論  です。これまでに、Bまで終了しています。
 実際に、児童の作品を見せていただきましたが、質の高さに目を見張りました。手紙を出した相手(甲州水晶細工)に実際に会いに行った児童、駿河竹千筋細工を実施に作ってきた児童など、体験型のレポートが多いのにも感心しました。
・ 次に、のんぼり屋での作品を見せていただきました。カラフルに染め上がっていました。特に、木本先生とプロの線の違いに見る熟練した技には感心させられました。
・ 関連して、“発表の準備をしよう”というプリントをいただきました。調査方法のアピール、作り方の説明、努力や工夫・問題点など、発表のポイントをおさえています。さらに、方法として、OHCやOHP、実物の提示、紙芝居クイズなどの方法の紹介などもありました。
・ ホームページ“雪国のくらし”より、「岩倉南小学校4年3組との交流」を紹介していただきました。電子メールの交換をまとめたもので、4年3組の児童の質問に対して、白沼小中学校の中学2年生が次のように回答してくれました。
  ・小さな家庭用のスノーロータリーを持つ家が増えてきたこと。
  ・夏休みが短く、春休みが長いこと。
  ・全員スキーをすべることができること、など。
日本各地の人々の暮らしのような単元には、インターネットは最適だと感じました。
   http://www.jan.ne.jp/~takuo/yuki/iwakura.html
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp