第79回 社楽の会報告    第78回へ   第80回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 10月2日(木)犬山中学校にて、第79回の社楽の会を開催しました。参加者と社会科(生活科)の担当学年を紹介します。土井(中1)、木本先生(小5)、大藪晃嗣先生(中1・3)、尾関先生(中2)、岩田先生(中2・1)、高田先生(中2)、添田先生(小5)、大藪佳輝先生(中1)、高木潔先生(小4)、奥村寿英先生(小3)、和田先生(小5)の 11名でした。

☆ 木本先生より、埋蔵文化センターによる権現山遺跡現地説明会について紹介がありました。権現山遺跡とは、五条川右岸浄化センター建設予定地内で発掘が行われているもので、6世紀後半の円墳をはじめ、3世紀から19世紀にかけて多くの遺構が確認されています。10月4日午後2時より行われるため、行かれた方の報告を楽しみにしています。
・ 5年伝統工業関係プリント「手紙を出そう作戦A!」の紹介があり ました。「伝統を伝えていくためにはどうしたらよいか」を考えるために、実際に伝 統工業に携わる人に手紙を出すものです。丁寧な例文は参考になります。返事が着く までの間、伝統工業とどう違うかという視点でトヨタ自動車の学習をするそうです。

☆ 高田先生より、江南市史編纂委員会で報告する資料を紹介していただきました。近世村絵図による江南市域の村々で、天保期の村の境界線が明記されています。高田先生よれば、@境は今とほとんど変わらない、A中学校は村と村の間に作られていることがわかるそうです。

☆ 土井より、第13回時事通信社「教育奨励賞」受賞の報告をしました。各都道府県と政令指定都市の各教育委員会殻推薦された全国51の学校の研究実践の中から、布袋中学校「地域の人々の生き方に学ぶ教育」が優良賞を受賞しました。優良賞とは、優秀賞2校に次ぐ賞(6校中の1校)で、中学校は布袋中のみでした。
・ 江南市の広報より「きれいな水や青い海を子供たちに」を紹介しました。内容は、家庭でできる生活排水対策が載っています。さらに、生活排水の汚れを知るために、こいやフナが住めるためにどれだけの水が必要かが紹介されています。みそ汁おわん1杯を捨てると、浴槽(300g)4.1杯分の水が必要だそうです。このような具体的な数字は、説得力があります。
・ 10月18・19日に江南市民体育館で行われる、リサイクルフェアを紹介しました。展示やリサイクル教室、紙すきコーナーなどがあります。昨年この会でも見た世界のトイレットぺーパー、ペットボトルのリサイクル製品も展示されます。
・ 10月19日にすいとぴあ江南で開かれる、第1回国際交流フェスティバルを紹介しました。江南市国際交流協会が主催するもので、パネル展やもちつき大会、雪祭り、海外の雑技や舞踏など、数々のイベントが企画されています。ぜひご参加下さい。

☆ 大藪佳輝先生より、ザ・尾張シリーズ『尾張の技』の原稿を紹介していただきました。「現代のダ・ビンチ(からくり人形師)」と題して九代目玉屋庄兵衛さんについて4ページにまとめてみえます。設計図がなく勘が頼りな事、制作には1〜6か月かかること、引き糸は1mあたり15,000円すること、頭づくりが最も高い技術を要求されることなど、明解に書かれています。出版が楽しみです。

☆ 尾関先生より書籍『わくわくモノづくりランド中部』中日新聞経済部編 \1,500)の中から「有松・鳴海絞会館」「青柳ういろ犬山工場」を紹介していただきました。絞会館は、旧東海道沿いにあり、旧知多郡有松町役場の跡地に作られました。販売スペース、展示スペースがあり、実演も行われています。
  楽田駅から徒歩20分の所にある青柳ういろうの工場は、製造ラインを間近に見ることができます。ういろうの製造工程は自動化されていますが、だんごなど手作りのものもあります。見学は15人以上からということです。
・ 次に、伝統の三味線の音が窮地に立っているという新聞記事の紹介がありました。三味線といえば猫皮ですが、動物愛護の観点から、原皮の入手が難しく、業者も全国でただ1件になってしまいました。動物愛護か、伝統文化か、難しい問題です。

☆ 熊木先生の指導案について話し合いました。単元は3年「地球社会に生きる」(本時3/3)、ねらいは異文化理解です。
「日本人の朝食」のイメージと現実の朝食の献立の内容の違いを考えさせた後、ジャポニカ種とインディカ種の米を‘箸・ナイフとフォーク・手’で食べさせます。ジャポニカ種は手で食べにくく、インディカ種は箸で食べにくいことを実感させて、“文化の違い”には必然性があることを理解させます。
 次に、日本の食文化の特色を発表させた後、国内の地域によっても食文化が異なることに気づかせ、文化の多様性を理解させます。さらに、外国人の見た日本人像を考え、日本人について再度考えます。最後に、外国の文化の違いに注目しながら、日本独自の伝統・文化を紹介する文を書くというものです。
 参加者からは、内容量が多すぎる、ねらいを絞った方がよい、米を食べる体験がおもいろい等の意見が出されました。

☆ 大藪晃嗣先生よりメーリングリスト「国際交流会議室」の紹介がありました。
 メーリングリストとは、登録されたすべての会員間で電子メールが送受信されるシステムです。すなわち、会員の発信した内容は、毎回他の会員全員に届くわけです。会員は、いわば“好き者”の集まりなので、それだけニーズにあった情報が大量に交換される訳です。
 国際交流会議室は、(財)自治体国際化協会調査部( 03-3591-5483、FAX 03-3591-5346)が行っているもので、地域の国際化、国際交流、及び国際協力に関連ある活動に携わっている行政、民間団体、個人が国際交流に関連する情報や意見の交換を行う場として設置されました。
 今回紹介していただいた情報にも、おもしろいものがたくさんありました。
 ・ バンコクでは雨が降ると道路が水没する。
 ・ バンコクでは、若い日本人男性を見ると、すぐに「奥さんいるの?」と聞かれ、「いない」というと、村中の適齢期の娘が連れてこられ紹介される。
 ・ 航空機事故が起こると、事故現場を乗客の遺留品をネコババする人たちが徘徊する。
 ・ サイゴンでは、月収は30ドルもないので、日本人は尊敬されている。
 ・ タイでは、火事が起こると、皆が走り出し金目のものを盗っていく。「どうせ焼 けるんだから」だそうです。 
・ 次に、伝統文化のアンケートについて提案がありました。社楽の会の伝統文化のページ上にのせるアンケートで、海外の人を対象にしています。もちろん英語でも作成します。内容は、後日紹介します。

☆ 参加者により、地域の伝統・文化を紹介するページを作成しました。もうインターネットで見ることができます。どうぞご覧下さい。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp