第89回 社楽の会報告    第88回へ   第90回へ
                                  報告者 布袋中 土 井

 3月12日(木)布袋北学供にて、第89回の社楽の会を開催しました。参加者と社会科(生活科)の担当学年を紹介します。土井(中1)、高田先生(中2)、勝村先生(小6)、大島先生(中1)、大藪先生(中1,3)の5名でした。
 
☆ 土井より次の法則化中学校社会論文紹介を紹介しました。
2960 左下の男が行き着いたところ イギリス市民革命・産業革命(3)
2961 左下の男はもう泣きやんだのか イギリス市民革命・産業革命(4)
2962 産業革命による変化  2963 「アメリカ連邦11州」南北戦争
2964 もう背中の重みに耐えられない 2965 革命は進む−フランス革命とその後
2966 セポイの反乱 2967 イギリスは中国に何をしたのか
2971 アメリカ合衆国の工業2 2972高知の促成栽培救出大作戦
2973 誰でも、どこでも、すぐできる授業開き 2974 NGOは身近な素材で  
2975 いつでも、どこでも、誰でも、すぐできるNIE教育!
2976 アメリカ合衆国「アメリカは白人の国と言えるか」
2977 「農業の発達」「農業と工業のどちらに力を入れた方がいいのか」
・ 次に法則化中学社会編授業プラン集を紹介しました。『授業プラン集地理T』33編、『授業プラン集歴史V』39編、『授業プラン集公民T』25編のすぐ授業で使える良質のプラン集です。
・ 恒例の国名キーワードカードを紹介しました。カードの表に国名、裏に重要語句が書いてあり、リングでとめて生徒に配布します。朝ドリルでのスリーヒント国名当てクイズに使用するほか、授業のはじめにカルタ取りで遊んでいます。
・ 新しいカウンセリングの本を紹介しました。『こころの相談』小野直広(日総研出版\2,400)副題は、「カウンセリングを越える新技法 誰もが使える、短期療法での解決策」早期に、問題の中に「万能鍵」を用いて小さな変化をおこすことで解決していくもので、豊富な実例が載せられており、とても読みやすい本です。
・ VTR「二十一世紀に生きる君たちへ」司馬遼太郎 を紹介しました。“司馬遼太郎さんを送る会”でも朗読された『小学国語』6下(大阪書籍)に書き下ろした同名の文章を映像化したものです。名作は、読んでも聞いてもすばらしいと感じました。年度の最後の授業で生徒に見せたいと思います。電通が製作 \1,900
・ 明治図書からの原稿依頼「社会科教育98−7月号」についてのお願いをしました。テーマは、特集“自由研究…追究型の新しいテーマ100選”の「自由研究の指導−いつどんな方法がよいか」です。作品の実例、指導のネタ等教えて下さい。
・ 最後に、第2回歴史新聞の作品紹介です。前回との変更点は、製作時間を3時間から4時間に増やしたこと、当然ながら、前回の作品の良い所を具体的に紹介したことです。作品は飛躍的に進歩しています。

☆ 大島先生から、『日本地理がわかる事典』浅井建爾 日本実業出版社 \1,500 を紹介していただきました。滋賀県には2級河川がない、市なのになぜある村役場、飛び地はなぜできたなど、地理の授業に役立つ話題満載です。面積の狭い町が日本一密集する地域はどこ?では、名古屋市北西部が紹介されていました。
 「こねっと・プラン」成果発表会の参加報告をしていただきました。午前 中の活動報告のあと、午後には基調講演、分科会が行われました。全国50カ所以上 の会場がフェニックスで結ばれ、ひとつのテーマで話し合われました。
中学校では、京都市立宕陰中学校の酸性雨調査の発表、香川県牟礼町立牟礼中学校の“フェニックスによるDTM音楽交流授業について”です。後者では、千葉・新潟・大阪・熊本・香川の5つの学校を結び、民謡の編集・編曲、交流授業などを行ってきたそうです。
 通信回線で全国を結ぶ方法は、今後の会の持ち方としても、価値があると思います。

☆ 勝村先生からは、この夏、8月20,21日に行われる、シンポジウム犬山とそこで紹介される犬西小の実践の報告がありました。そこには、学校の目標と、“生きる力を育む環境教育”についての紹介がなされています。
 犬山市の前向きな活動にも注目したいきたいと思います。
・ 次に、平成9年度学芸会 第6学年創作劇「未来に生きるために」シナリオを紹介していただきました。所要時間は45分〜50分です。特徴は、シナリオの原案を子どもたちが作ったこと、子どもたちの発表が中に組み込まれていることです。例えば、未来人が現代にやって来た場面では、3〜5人の児童による森林破壊や絶滅していく動物たち、増え続けるゴミ、水の汚れなど9項目の発表が組み込まれています。日常の環境教育が見事に生きている実践だと思いました。

☆ 大藪先生から、丸山先生作成のプリント「この人物なら、こんなことを話したかもしれない!」を紹介していただきました。セリフから、人物名を当てるものです。私なら、カードにしてカルタ大会をやってみたくなるようなアイデアです。
・ 平成7年国勢調査 日本人口地図 総務庁統計局発行を紹介していただきました。3枚のポスター風資料“国勢調査でわかる人口の増減、国勢調査でわかる人口密度、国勢調査でわかる人口の高齢化”のほか、“使ってみよう統計データ”というCD−ROMが添付されていました。そこには、人口、事務所、生活、家計、就業者、物価、都道府県別統計指標の7種、19の統計データがEXCEL形式、CSV形式でおさめられており、加工が自由にでき大変便利です。統計局のホームページからダウンロードが可能です。
・ 東海郵政局発行「NGO活動レポート」を紹介していただきました。私もやっている国際ボランティア貯金による寄付金の活用状況報告、12のNGOの活動紹介のほか、100円でできる支援が紹介されています。エクアドルでは100円でセメント10s、ボリヴィアではコッペパン24個、ヴェトナムではビタミン剤200錠、パキスタンではマングローブ50〜70uに植林できます。東海郵政局広報課に電話をすれば、まとまった数の冊子をもらえるそうです。

☆ 今回のメインは、第31回教育研究論文で佳作に入賞された高田先生による論文の書き方講座です。論文を書くにあたって次のことに留意されたそうです。
1 先行研究に学ぶ … 今、何がキーワードなのかを知り、タイムリーな内容・言葉にする。多くの情報に触れることが大切。
2 ネタを吟味する … 自分の実践から何が立証できるか考える。ややはずれるものは、思い切って切る。内容を絞る。
3 先行研究を越えるオリジナルな味付けを工夫する… どの資料で論文を売り込むかが大切。わかりやすい図、紹介されていない実践、インパクトのある写真など
4 ページ割り   … 読者を飽きさせない、納得させる論述。カラー印刷、レイアウトの工夫、印象的な書き出し、文字を減らした大きめの資料など。論証できないものは、今後の課題にする。
5 第三者に見せる … 自己満足に終わらない。誤字・脱字の発見。
 読み手の心理を読んだ、とてもためになる内容を教えていただきました。論文に限らず、他にも応用が利く内容で、一人でも多くの方に聞いていただきたい講座でした。 論文等を書かれる際には、高田先生が書かれたテキストをぜひお読み下さい。
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp