第183回 社楽の会報告    第182回へ    第184回
                                           
報告者  土 井
2003年1月30日(木)布袋北学供にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(大口町教委)、高橋先生(門弟山小)、勝村先生(犬山中)、尾関先生(江北中)、岩井先生(大北小)、奥村先生(愛教大大学院)、池邑さんの7名でした。

☆ 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

 東浦町立緒川小学校研究発表会
 岐阜市立長良東小学校 授業参観報告
 便利Web特集
 教育関連情報
 MM紹介
 ワールドウォッチ 韓国 
東浦町立緒川小学校研究発表会
   ここで報告します。
参考《多様性認め「自分で考える子」育てる》愛知◆
 愛知県東浦町の町立緒川小学校が注目されている。同小では25年前、校舎を建て替えた際に教室と廊下を仕切る壁をなくした。学校行事から動物の飼育まで、教師は補佐役に徹し、「大統領」に選ばれた子どもを中心に運営させていく。上智大学・加藤幸次教授の緒川小卒業生の追跡調査によると、自習の意欲や社会問題への関心など、多くの点で他の学校の卒業生をしのぐ結果が出たという。これからの教育を考える上で参考となる事例と言えよう。          (1/12)
 
 岐阜市立長良東小学校 授業参観報告
ここで報告します。あわせて、岩井先生、勝村先生より、河井先生の授業研究協議の報告がありました。
 
 便利Web特集
(1)EICネット 環境情報案内・交流サイト 国立環境研究所
  環境問題を教育で取り上げる上で必要となる、さまざまな情報を提供してくれるサイト。「自然環境」「地球環境」「大気環境」「水・土壌環境」「健康・化学物質」「ごみ・リサイクル」など、豊富な情報が掲載されている。 http://www.eic.or.jp/ 
 
(2)インターネット自然研究所 環境省
  渡り鳥の生息地や希少な野生生物図鑑など、自然環境に特化した情報を提供 している。
 http://www.sizenken.biodic.go.jp/ 
 
(3)実践事例検索システムが公開されました♪
 http://web2.cec.or.jp/cec/search/index.html 
 
(4)とびだせ世界
 いろいろな国や言葉の紹介、ホームステイ体験談など
 http://www.j-pca.net/world/ 
 ◇外来語で遊ぼう
 ゲームをしながら外来語を覚える。
 http://www.ale-net.com/hpcs/gairaigo/game/ 
 ◇カタカナ語源屋
 カタカナ語で「語彙」を増やすという興味深い試み。
 http://homepage2.nifty.com/YONE/ 
 ◇世界の民謡・童謡
 「子供向けの英語の歌」や「大きな古時計」も。
 http://www.worldfolksong.com/ 
 
□言葉
・直子の代筆 http://web.teglet.co.jp/naoko2/index.php 
  時候の挨拶一覧 結びの挨拶一覧
・シソーラス(類語)検索 http://www.gengokk.co.jp/thesaurus/ 
  ウェブ上で同義語、広義語、狭義語、反義語、関連語を表示
・CMだじゃれ http://www.ceres.dti.ne.jp/~simart/Dajare.html 
□作文
・作文が好きになるHP 池内清さんhttp://homepage2.nifty.com/m-age/ikeuchi/ 
  作文が好きになるには  作文の授業
・清水義範の作文教室 http://www.asahi-net.or.jp/~JF7Y-SMZ/sub1.htm 
  児童作文 アドバイス
・作文道場 http://www.dohjoh.com/ 
  書き方講座
・日本語文章能力検定http://www.kentei.co.jp/bunken/index.html 
・市毛式生活作文 田代勝巳さん http://www1.ocn.ne.jp/~tashiro/ 
・野浪正隆研究室 http://www.osaka-kyoiku.ac.jp/~kokugo/nonami/nonamiken.html 
  泣かせる表現
□句読点
・句読点研究会 http://www.linelabo.com/kutouten.htm 
・日本語の句読点は何を使う http://www.pantomime.org/nihongo-tusin/column_02.html 
□研究会
・日本作文の会  http://homepage3.nifty.com/nissaku/ 
 研究会日程
□日記
ヤフー検索 インターネット 無料サービス 日記 
http://dir.yahoo.co.jp/Computers_and_Internet/Internet/Free_Services/Diaries/ 
□読書感想文
こうすれば書ける読書感想文 中学校
http://www4.0038.net/~kanso-bun/ 
 
(5)花粉症特集
スギ花粉飛散情報
 キッセイ薬品工業のページ。全国のスギ花粉飛散情報を地域別に掲載。
 http://www2.kissei.co.jp/kafun/sugi.htm 
 
花粉症保健指導マニュアル
 環境省のが作成。花粉の種類や症状、対策等。
 http://www.env.go.jp/chemi/anzen/kafun/ 
 
花粉症の漢方療法と民間治療
 漢方薬やツボ、太極拳等の心身トレーニング、民間療法、食事について。
 http://www.sala.or.jp/~moto-1/ 
 
(6)授業に役立つホームページ
   〜平和について考える(1)〜           齋藤智世
 国連の査察の様子や反戦運動などイラクに関連するニュースが連日報道されています。折しも、3学期は小学校も中学校も国際問題や世界平和に関する授業が行われる時です。そこで、平和について考えるためのページを調べてみました。今回は「現在の世界平和」について、次回は「第二次世界大戦と日本」について、授業に役立つページをご紹介したいと思います。
 
●今の状況を知るには『反戦・平和アクション』
 http://peaceact.jca.apc.org/ 
‘テロにも報復にも反対!’の立場の「反戦・平和アクション」編集委員会のページです。[資料]に情報が詰まっています。有事法制や米国のイラク攻撃に反対する自治体決議や意見書、アフガン問題資料など、公的なものも個人の意見も集まっています。「サイト更新は、最低でも週1回、多い場合で1日1回を予定」しているだけに、現在の市民による抗議行動やキャンペーンなども即時に掲載されています。
 反戦活動の様子や反戦運動団体へのリンクがあるページとしては、1/18 World Peace Now実行委員会の『WorldPeaceNow もう戦争はいらない』http://www.worldpeacenow.jp/ もあります。情報は多いのですが、ちょっと見にくいのが残念。
 
●最新のニュースを知ることができる『Peace Weblog』
 http://www15.big.or.jp/~peace/weblog.html 
平和に向けたニュースを読むためのページです。各新聞社の新聞記事の中から、平和に関するものへリンクを張っています。平和活動を行っているサイトへのリンクもあります。「今」の国際平和に関する情報が入手できます。杉田さんのニュースを得るためのリンク集『戦争・平和情報収集サイト』
 http://homepage2.nifty.com/peacecom/medialist.htm もどうぞ。
 
●平和を願う活動を伝える『平和な世界を子どもたちに』
 http://www.chikyumura.org/jpn/peace/ 
幸せな社会の実現を目的に環境問題やその他の社会問題を扱う「ネットワーク地球村」のサイト内にあります。「平和を願う活動や情報について伝えるコーナー」ということで、反戦メッセージを主要国元首に送るためメールアドレス集[愛と平和の意思表示をしよう!]、湾岸戦争から今のイラクまでを簡潔に説明する[イラクの人々は今]、自治体首長や議員から国連アナン事務総長へ宛てたメッセージとそれに対する礼状がある[平和のメッセージ]があります。写真集がある[アフガニスタン難民支援活動報告]やイマジンの訳詞がある[アメリカ同時多発テロ事件関連]もどうぞ。
 
●小学生向け『Kid's Peace せんそうをやめて!!』
 http://kids.eeeweb.com/ 
MATSUDA SACHIYOさんの個人ページです。掲示板や質問コーナーがあり、子どもの質問に答える形で戦争やテロなどについて語っています。ブッシュ大統領や小泉首相に手紙を送るための情報も出ています。同じ人が運営している『アフガニスタンからのレポート』
 http://www.eeeweb.com/~backup/  は、小学校高学年以上向けです。こちら
ではアフガニスタンへ衣類を贈ろうキャンペーン(1/24まで)をしています。キャンペーン記事の下にある[現地からのレポート]や[Mr.ハールーンの見たアフガニスタン1]には、救援活動や現地の写真があります。英文ですが、タイムの写真
 http://www.time.com/time/photoessays/afghan/photo_01.html  もどうぞ。
募金は『子ども平和基金』 http://www.aihearts.com/pac/ で受け付けています。
 
●紛争・内戦、地雷、核保有国の地図がある『NPOナガサキピーススフィア貝の火運動』
 http://www.nagasakips.com/ 
ナガサキピースミュージアム建設を目指すNPOのページです。ミュージアムはこの春オープンする予定とか。[世界の情勢]では、紛争・内戦地域、地雷が残る国、核保有国が地図で示されています。[地雷について]や[難民について][長崎から(ここはパレスチナ問題)]では、専門機関へのリンクもあります。
 
●政府の取り組みを知る『日本の国際平和協力、国連平和維持活動』
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/pko/ 
外務省のサイト内にあり、国連平和維持活動(PKO)について紹介しています。PKOが現在どんな活躍をしているのかわかります。具体的な活動は『日本の国際平和協力』
 http://www.pko.go.jp/PKO_J/pko_main.html にあります。写真も掲載されています。日頃ニュースで報道されることが少ない地道な活動も知ることができます。
 政府の取り組みとしては、昨年末に作られた『政府の国際平和協力懇談会報告書』
 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kokusai/ もどうぞ。
 
●平和宣言へ署名できる『ユネスコ 私の平和宣言』 http://www.unesco.or.jp/peace/ 
日本ユネスコ協会連盟のサイト内にあり、ネット上から平和宣言への署名ができます。小学生向けと中・高校生向けでは、宣言の文面が違っています。学習をした後などに、子どもたちが実践する平和活動の1つとして取り組んでみたらいかがですか。また、同じユネスコの公式プロジェクトには、平和に関するレポートを書いて投稿すると、モデレーターがコメントをつけて送り返してくれるサイト『平和の文化 ニュースネットワーク(CPNN)』 http://www.cpnn.net/ があります。投稿者のレポーをデモレーターが編集して、コメントをつけてネット上で紹介してくれるようです。調べたビデオや本の紹介でもOKのようですよ。
 
●核軍縮を知るには『ピースデポ』 http://www.peacedepot.org/frame.html 
核軍縮、核廃絶をめぐる動きなどを伝えるNPO‘ピースデポ’のページです。[資料]には核軍縮に関する国連の動きや新アジェンダについての資料、[テーマ別]には2002年の日本の核軍縮に関する成績表があります。評価理由の説明のページを見ると、なぜこの成績をつけたか詳しく解説されています。
 
【サーチ】環境用語(エコワード)
・分散型発電 http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword1.html 
・シビル・アクション http://eco.goo.ne.jp/ecoword/ecoword2.html 

 教育関連情報 
(1)EduMail)))【改革】中学校を「大学」にみたて学区自由化へ 埼玉・志木市
 埼玉県志木市は、市立4中学校の学区を自由化して、市立中学全体を「大学」、各校を「学部」とみたて、理系・文系など特色あるカリキュラムを設ける構想をまとめた。15日、国の教育改革特区構想(教育特区)に提案。2004年度から実施する方針だ。
 同市の「学部制自由化構想」によると、4中学校それぞれに重点分野を定め、▽理科系(数学、理科)▽文科系(国語、社会、英語)などを、それぞれ重視する中学にする。このほか、▽芸術系(音楽、美術)▽体育▽外国語――などが候補に挙がっている。
 学習指導要領で示された各教科の授業時間を確保した上で、総合的な学習の時間や選択教科の時間などを活用し、独自カリキュラムを組む。クラブ活動など課外活動は、学校の壁を取り除き、自由に参加できるようにする構想だ。
 市内の生徒は自由に進学先を選べるが、従来の学区外の越境入学枠には一定の制限を設置し、人気が集中した場合には抽選で選抜する。また希望が変わった場合に応じ、学年ごとに転校できるようにする。
 市は来年度に検討委員会を設置し、生徒や保護者のアンケートに基づいて、各校の特色を決めることにしている。穂坂邦夫市長は「4校が特色を出すと同時に協力することで、生徒の希望や特性に応じた効果的な教育が期待できる」と話している。
 
(2)公立学校における学校評議員の設置状況(文部科学省)
 文部科学省は1月16日、公立学校における学校評議員及び類似制度の設置状況を発表した。設置状況は、町村立学校について学校評議員を設置している団体が1,690団体(51.7%)あり、設置を検討している団体は1,120団体(34.3%)、地域差の大きい設置率になっているという。
参照:公立学校における学校評議員及び類似制度の設置状況【文部科学省】
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/15/01/030112.htm 
 
(3)EduMail)))【震災】中学生7000人が「市民救命士」資格取得へ 神戸市
 兵庫県神戸市が、人工呼吸や心臓マッサージを行う「市民救命士」の資格取得講習を市立中学の総合的学習に導入、今年度末までに計約7000人の“中学生救命士”が誕生する見通しになった。阪神大震災を教訓に、子供たちにも救命技術を習得してもらおうと市消防局と市教委が連携した成果で、これほどの大量取得は全国で初めて。市民ボランティアが講師を務め、地域の人との交流を深める狙いも含まれている。
 市消防局は震災後、消防庁が1993年に定めた人工呼吸などの「普通救命講習」(3時間)の修了者を独自に市民救命士と名付け、震災で死者の約7割が発生30分以内に死亡した教訓から年間約2万人ペースで育成。2001年6月、市教委に総合的学習への導入を打診し、市教委も「被災地にふさわしい学習」と応じて13校で試験実施。02年度は市立中82校のうち37校に広がった。来年度は約50校で実施される予定。
 講習を支えているのは市消防局が作った「神戸市民救急ボランティア」(約180人)。一般市民も、3日間の講習を受けて「救急インストラクター」の資格を得れば、講習の講師を務めることができる。
 人形を使って心肺蘇生法などを受講した同市須磨区の市立鷹取中2年、福井佳奈さん(14)は「地震を経験していたので、真剣に講習を受けた。人工呼吸は思ったより力が必要だったが、そういう場面があったらやるしかない」と話していた。
 吉本和弘・市消防局救急指導係長は「119番通報で応急手当てを口頭で指導する際、3時間の講習経験の有無でも差が出る。子供のうちに知っておけば役立つはず」と話している。
 
(4)EduMail)))【データ】教員1人あたりの児童数は18・7人
 文部科学省は、各学校段階ごとの進学率や教員1人あたりの児童・生徒数などの国際比較調査の結果をまとめた。
 公立校の教員1人あたりの児童・生徒数は、米国(校長含まず、98年)が小学校18人、中・高校14・2人▽英国(校長含む、00年)は小学校22・3人、中・高校16・5人▽フランスは小学校(校長含む、99年)19人、中・高校(校長含まず、99年)12・5人▽ドイツ(校長含む、00年)は小学校17・6人、中・高校15人▽中国(私立も含む、00年)は小学校22・2人、中・高校18・2人。
 日本は、小学校で18・7人、中・高校で15人(いずれも校長を含む、02年)で英国や中国よりも少ない。
 高校への進学率は、日本が93・9%(全日制、02年)▽米国(99年)88・6%▽英国(同)71・2%▽フランス(同)88・3%▽ドイツ(同)83・3%で、日本は先進諸国の中でも高い進学率を示した。
 大学・短大への進学率(海外はフルタイム学生)は、日本(02年)49・4%▽米国(99年)47・6%▽英国(00年)60%▽フランス(98年)41%▽ドイツ(99年)30・7%。
 国や地方自治体が教育に支出した金額の国内総生産(GDP)に対する割合(99年)は、初等中等教育分野で日本が2・7%▽米国3・5%▽英国3・3%▽フランス4・1%▽ドイツ2・8%。高等教育では、日本0・5%▽フランス、ドイツ1%▽米国1・1%▽英国0・8%で、いずれも日本は低水準にとどまっている。
    http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/15/01/030114.htm 
 
(5)学校経営方針に賛同する職員を募集(広島県)
 広島県教育委員会はこのほど、公募で選ばれた校長(陰山英男氏)の経営方針に賛同する教員募集を県内公立校勤務の教諭を対象に実施する。募集しているのは、尾道市立土堂小学校。同校では、新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究の取り組みのひとつとして、公募選ばれた新校長のミッションステートメントについて、賛同する職員を募集し、新しい学校経営の在り方を探ろうという。
参照:尾道市立土堂小学校教諭募集要項【広島県】
http://www.pref.hiroshima.jp/kyouiku/hotline/04file/kyousyokuin/tsutidou/index.html 
☆★☆土井のコメント☆★☆
 校長に人事権と予算裁量権をある程度認めたいと前に述べたが、人事権を認めた画期的な事例だ。校長があの陰山氏だから、より注目されよう。実験校としてはおもしろい。学校長裁量予算の額は例えば、世田谷では1校30万円、また、高知県では全高校に年間一億円等々さまざまだ。
 ただ、それには学校選択権が保護者にあってこそ有効であろう。希望もしないのに自分の子が実験材料になってはかなわない。また、陰山氏が、「有名大学に○人入った」ことを著書で成果として書いていたのは気になる。
 
(6)平成13年社会生活基本調査 「増加するボランティア人口」 総務省
 平成12年10月〜13年10月の1年間に何らかのボランティア活動を行った人は3263万4千人で,10歳以上人口に占める割合(行動者率)は28.9%。年々増加の傾向にある。特に10歳代前半から20歳代前半で大幅に上昇しているとの結果がでた。
  http://www.stat.go.jp/data/shakai/2001/topics/tps0301.htm 
(7)第4回子どもたちの学校生活についての調査  東京都教育委員会
 「授業が始まっても自分の席に着こうとせず、お喋りをしたり遊んだりしている」、「担任が注意すると、反抗的な言動をとる」、「掃除等の活動にまじめに取り組む子どもが減ってきた」などの項目について調べたところ、いずれも発生が大幅に減少している。
  http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/toukei/13seikatu/index.htm 
 
(8)EduMail)))【視点】学校に「失敗文化」を        教育ジャーナリスト 矢倉久泰
 山梨県の山村の小学校に、女の先生を取材で訪ねたことがある。教室に入ると、黒板の上の壁に「教室は失敗するところ」と、大きな字で横書きした模造紙が貼ってあった。これに私は心を動かされた。
 「子どもは未熟ですから、失敗しながら、いろんなことを学んでいくものです」。ね、そうでしょ、とその先生は同意を求めるように私の顔を覗き込んだ。もちろん私に異存はなかった。それどころか、子どもたちに失敗を恐れないよう指導している先生に感心した。
 失敗を許される教室なんて、とても活発で、生き生きしているだろうなと思った。子どもは未熟だからこそ何物にもとらわれず、自由に考え、表現し、行動することで経験を広めて行く。その発想には大人にない新しいものがあったりする。「教師は子どもから学ぶ」という教育学の教えは、そんなことも含んでいるのではないか。
 失敗と言えば、あの「ノーベル田中さん」は「日本は何事にでも完ぺきであることを求められるから、失敗ばかり目に付いてしまう。だから、失敗を恐れ、みんな同じ枠にはまり、似たようなことに取り組む」と毎日新聞の記者に語っている(1月15日付「記者の目」)。
 田中さんに限らず科学者たちは先刻、このことに気がついていたらしく、昨年暮れに「失敗学会」なるものが設立された。失敗に学ぶことで進歩と発展を図ろうというもので、主宰者の畑村洋太郎・工学院大学教授は「失敗を、やってはいけないこと、恥ずかしいこと、悪いこととだけとらえる」傾向にあった日本社会を批判している。(1月19日付け毎日新聞「時代の風」)
 たしかに日本の社会は失敗をマイナス評価し、失敗を笑い、失敗を許さない状況にある。とりわけ学校にその傾向が強い。ミスをすると減点、失敗すると叱られる。こうして子どもは枠にはめられていく。
 アメリカの教師たちは、子どもの少々の失敗には目をつぶり、その子の良いところ見つけて誉め、励まし、伸ばそうとする、と聞いたことがある。
 日本も個性重視の教育というのなら、その子の失敗をあげつらわずに、失敗の原因を子どもと話し合ったり、良いところを見つけて評価する得点主義にすれば、子どもは息苦しさから解放されて、のびのびと自由闊達に学校生活を楽しめるだろう。学校に「失敗文化」を広めたい。
 
(9)EduMail))) 【教員】能力評価を待遇に反映する制度導入へ 文科省
 文部科学省は、公立学校の教員を評価し、昇給や昇進に反映させる人事考課制度などを、2005年度までに全国で完全導入する方針を固めた。03年度から全都道府県と政令指定都市に制度づくりのための研究を委嘱する。“できる先生”を優遇することで教員の意識改革を促し、学校を活性化する狙いだ。教職員組合などの反発も予想されるが、教員の資質向上を求める声が高まり、学校にも競争原理を持ち込むことが必要と判断した。
 同省によると、人事考課など教員評価に関する研究は、47都道府県と13政令市を対象に来年度から3年間実施。各自治体で有識者らによる研究組織を設け、評価の方法▽教員を評価する管理職への研修のあり方▽昇給や異動、昇進への反映のさせ方――などを検討、評価システムの確立を目指す。
 03年度は調査研究費として約1億2000万円を自治体に交付し、制度の検討が終わった自治体から順次導入を求める方針。05年度までには全自治体で導入したいとしている。
 公立学校の教員に対しては、現在も「勤務評定」があるが、教職員組合の反発もあって、多くの自治体では評価結果を昇給などに反映させていない。このため、文科相の諮問機関、中央教育審議会は昨年2月、教員配置や処遇、研修と連動した新しい教員評価システムの導入を求めていた。
 新制度は従来の勤務評定を見直して待遇に結びつけることを目指す。東京都などすでに評価と昇給などの待遇を結び付けた制度を設けている自治体については、制度を改善したり、さらに発展させた制度作りを求める方針だ。
  
 MM紹介
小泉内閣メールマガジン 第78号 =========================== 2003/01/16
[数字でみる日本]
● 1,253回
 1,253回とは、平成14年に我が国で観測した震度1以上の地震の回数です。なお、「前震」、「本震」と「余震」のように、同じ場所を震源域とする地震でも異なる時間に発生したものについては、別々に数えています。このうち、震度5弱の地震を4回観測しましたが、震度5強以上の地震は観測しま
せんでした。
 ここ10年についてみると、我が国では1年間に震度1以上の地震を800〜1,900回程度観測しており、そのうち耐震性の低い建物に破損が生じる震度5弱以上の地震は毎年5回程度、耐震性の高い建物でも破損が生じる震度6弱以上の地震も毎年1回程度観測しています。さらに、100名以上の死者・行方不明者がでた大地震は、戦後だけでも10年に1回(6回)も発生しているのです。
 こうしてみると、平成14年に我が国で観測した地震は、幸いにも、回数については平年並み、規模については平年をやや下回ったと言えます。
 しかしながら、我が国が世界的にみて「地震大国」であることに変わりはありません。
 地震エネルギーの大きさを示すマグニチュードについてみると、我が国及びその周辺(北緯20〜49度、東経120〜153度)を含めた、地球の総面積の0.7%にすぎない地域において、平成14年に発生したマグニチュード3以上の地震の回数は、世界全体の28%(1,278回のうち359回)を占めています。また、マグニチュード7以上の大規模な地震についても、全体の3分の1以上(8回のうち3回)が発生しています。
 阪神・淡路大震災から明日17日で8年になり、ややもすると防災への関心は薄れがちになりますが、大震災はいつ、どこで発生してもおかしくない状況なのです。
 政府は、地震に強いまちづくりなどを推進しており、今後も、実践的な危機管理体制を確立し、住民、企業、NPOなどと行政とが連携した防災対策を推進するなど震災対策を総合的に進めることとしています。
 しかし、最終的に自分の身を守るのは自分です。身の回りの家具が固定されているか、非常時に持ち出す用具が備えられているかなど、地震に対する備えを確認し、普段から地震に対する備えを心がけましょう。
※ 内閣府ホームページ(今後の地震対策のあり方に関する専門調査会報告)
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku/houkoku/index.html 
 EduMail))) 【ワールド・ウォッチ】大韓民国      韓国の教育制度と釜山日本人学校
……………………………………………………………………………………(((Selection
□□日本が見える国
 韓国は経済成長を続けており、2000年には釜山港のコンテナ取扱量が世界第3位となった。気候は日本に似ており、四季の果物や野菜は日本と同じものを見ることができる。また、韓国語には日本語の「〜を」「〜は」に当たる助詞があり、語順も日本語と同じである。1年間に韓国を訪れる日本人は、200万人に及ぶ。
 このように韓国は日本にたいへん近い国なのだが、日本製の自動車やオートバイが街なかを走ったり日本製品が店のウインドーにあふれるといったことはない。36年間の植民地支配の影響が現在も尾を引いている。しかし若い人たちには、近代的な日本への関心が高い。ワールドカップの共同開催を機に新しい関係が築かれようとしている。
□□韓国の教育制度
 韓国の現地校は3月に始まり2期制をとっている。義務教育はこれまでは小学6年生までとなっていたが、現在は中学3年生までになるよう地域ごとに移行しているところである。また、土曜日は半日授業となっているが、今後は休みにする計画も検討されている。釜山周辺の進学率は、高校でほぼ100パーセント、そして進学校ではその約8割が大学へも進学している。塾が盛んで、下校時刻には校門前に迎えにきた塾のミニバスが、列をなして待っている。韓国では、幼稚園児で英会話を学習したり算数の問題を解いたりするなど、小さいうちに受験の準備が始まるようである。
□□地元の人々に授業を公開
 韓国籍の子どもは外国人学校に入れないという韓国教育部の方針があるため、釜山日本人学校に在学するのは日本人や在日韓国人の子どもに限られている。設立は1975年。市街地の北東、有名な広安里海岸の近くに建てられた。子どもたちの多くは、学校近くのアパートに住みスクールバスで通学している。
 1学期の行事として、広安里海岸で大きな砂の像をつくる造形大会がある。2学期には、日本人会と共催で運動会を行う。10月のPTAバザーでは各企業から寄付品をいただき、縁日的な雰囲気の中で日本人の交流の場をつくっている。また、戦前から戦後にかけて日本から韓国に嫁いできた人々の施設、ナザレ園の定期訪問も。3学期には、地元韓国の人々に授業を公開したり、もちつき大会、韓国語発表会などがある。少人数のため、掃除は縦割りで行っている。
□□児童生徒数 ●小=29人 ●中=7人
【釜山日本人学校】
mailto:pusjpnsc@korea.com http://user.chollian.net./~pusjpnsc/   (海外子女教育振興財団発行『海外子女教育』より)
 

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp