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クイズで学ぼう!『日本の歴史』 243
【本日のクイズ】
1875年、日本とロシアの国境を確定するために調印された「樺太・千島交換条約」の日本側の代表を務めた人物は?
【解答】榎本武揚(えのもとたけあき)
【解説】日本とロシアの国境は、1854年に締結された日露和親条約によって、千島列島では、択捉島とウルップ島の間に国境線が引かれ、南を日本領、北をロシア領としていた。しかし、樺太(サハリン)では、アイヌによる交易活動もあって、両国民が雑居していたため、両国間の境界を設けなかった。
明治維新後、樺太では、両国民の紛争がたえず、交渉が重ねられたが、国境確定までにいたらず、1873年には、開拓次官「黒田清隆」が、北海道開拓を最優先して、利益の出ない樺太経営を放棄することを提案した。この条約で、宗谷海峡を国境に樺太全島は、ロシア領となり、千島列島全島が日本領土となった。しかし、日露間の北方領土問題は、この条約が、どの時点で失効したかをめぐって現在も紛糾している。
【ちょっと一言】
榎本武揚と言えば、戊辰戦争最後の戦いである五稜郭の戦いで有名ですね。本来ならば、処刑されても仕方がない立場でしたが、彼の実力を知っていた新政府の黒田清隆の助命運動によって処刑をまぬがれました。そして、3年間の獄中生活のあと復帰し、新政府の役人になり、この条約では、特命全権公使として活躍しました。
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ざっとこんな感じ。よく知られた事実が中心だが、時々、そうなんだ…ということもあり、軽く読むにはとても良いメルマガ。
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〓The World News Mail@2005.6.21 No.585 週2回無料、金曜はスペシャル〓
[1]海外便り
○社会保障制度の砦、フランス(フランス)
欧州憲法を否決したフランスで、反対派がいつも声高に叫んでいたのが、欧州憲法を批准すれば、手厚い社会保障制度が崩壊してしまうということだった。
かつて「ゆり籠(かご)から墓場まで」をモットーとしていた英国の労働党は、今では自助努力を推奨する党に変わってしまったが、大陸欧州では、いまだに福祉国家維持に社会的コンセンサスがある。
その代表格のひとつが、家族手当で、フランスでは収入に関係なく、手厚い家族手当が支給されている。例えば、夫婦に子供3人の世帯の場合、子供の年齢にもよるが、子供1人当たり、約2万円が支給されている。
年収が700万円を超え、3人の娘を持つルビロワさんの家庭では現在、月に約7万円の家族手当を受け取っている。彼らは最近、ブルゴーニュ地方からパリに引っ越してきたが、その引っ越しの費用でも、国からの支援があったという。
大学生のいるムリネさんは、年収300万円を下回る低収入だが、3人の子供が同時に大学に通っている。彼らの場合、学費どころか、学生寮の費用さえ払っていない。
フランスでは国立大学に通えば、学費はすべて無料で、なおかつ、学生の生活費用に援助も出るので、親が一銭も出費しなくても、子供を大学に通わせることができる。
驚くべきは、バカンス手当で、夏のバカンスの費用の一部を、国が負担する制度もあるくらいだ。
欧州憲法に「ウイ」といえば、企業が低賃金の中・東欧加盟国に流れ、失業者が増え、これまで築いた社会保障制度も崩壊することを、フランス人が心配する気持ちも想像できる。
どんなに国の財政が冷え込んでも、いったん受け取った権益は失いたくないのが市民の心理と言える。(A)
○米社会でも日中情報ギャップ(米国)------------------------------------
先日わが家の小学校3年生になる娘が学校で行うミュージカルに出るというので、半ば期待をしながらで見に行った。
愛国的な歌を3年生全員で歌いながら、時折、生徒個人個人が「米国は自由と機会の国」などとマイクの前に立って唱えるという形式のものだったが、小学校3年生にしては良くできたミュージカルだと感心した。
筆者が驚いたのは、公立学校でありながら、星条旗を大きく掲げ、愛国的な歌を堂々と歌っていたことだ。日本の公立教育では経験できない愛国心教育なだけに、新鮮な感動を覚えた。
ところが、こうした感動を翌日、学校の父母と話し合った時に、歴然とした認識ギャップ、情報ギャップのあることに愕然とした。娘が通う学校は、アジア系、特に中国系の子弟が多く通う学校で、子供のピックアップの時に中国系の父親と話をする機会多いのだが、筆者の説明に全く納得がいかない様子なのだ。
「日本は教科書を改竄(かいざん)して中国侵略の歴史をねじ曲げているではないか」「日本の保守派はゆがんだ愛国教育を行っている」という中国系マスコミで報じられていることをそのまま鵜呑(うの)みにしている。日本での歴史教科書は多数あり、各学校で選択が可能だといっても聞く耳を持たない。日本全体が昔の軍国主義、愛国主義教育に傾いているという認識なのだ。
この父親は香港出身で知的所有権を扱う弁護士であり、一応情報に精通したインテリに属する。インテリがこの調子だと、一般の中国系の対日認識は推して知るべしだ。
歴史理解、愛国心教育という根幹の部分で、こうした認識ギャップが米国という開かれた社会で存在することは、由々しきことと言わざるを得ない。(M)
☆★☆ コメント ☆★☆
新聞のコラム欄にしか載らないような内容だが、案外、生の市民生活を伺い知ることができるのではないか。毎回新鮮で、おもしろい。