第243回 社楽の会報告    第242回へ     第244回へ   TOPへ
                                           
報告者  土 井

2006年2月9日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井、高橋先生(門弟山小)、早川先生(江南北中)、奥村先生(岩南小)、勝村先生(楽田小)、木原先生(大南小)、吉田先生(古西小)、池邑さんの8名でした。

 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

  教育ルネサンス 名古屋フォーラム 参加報告
 第53回日本PTA全国研究大会愛知大会大会記録
 YOUNET原稿案
  入試問題に見る学び
  「義務教育の構造改革」重点計画発表
 「読解力向上」に関する指導資料―PISA調査結果分析と改善を掲載
 便利Web特集
 教育関連情報
 MM紹介

10 耳寄り情報
11 他の報告より

教育ルネサンス 名古屋フォーラム 参加報告
    第4回読売教育シンポジウム −子どもを伸ばす教育力−  
 http://chubu.yomiuri.co.jp/tabi/evt/evt_boshu060111_1.htm 後日、内容がアップされます。
  印象に残った言葉をここで簡単に紹介します。
 第53回日本PTA全国研究大会愛知大会大会記録
昨年8月26日の分科会、27日の全体会の様子を収録したものです。
   さだまさしや尾木直樹、野口克海、?山英男、長田百合子といった、そうそうたる顔ぶれの講演、各分科会の協議の内容を読むことができます。
 YOUNET原稿案
 「ようこそ、社楽人!−社会科から見えてくるもの−」
  2月号タイトル「社楽のすすめ」を提案しました。
お楽しみに・・・

 入試問題に見る学び
  NTS教育研究所というサイトがある。これが、なかなかおもしろい。その中にある、葛原 怜 という人の記事を紹介する。    http://eri.netty.ne.jp/nyushi/index.htm 
 −−−−−−−−−−−−−−−−
 ■□ 入試問題に見る学び[1] □■ 2006年2月1日by 葛原 怜
--------------------------------------------------------------------------------
■ 2月1日、東京・神奈川で中学入試が始まった。少子高齢化がますます進み、大学では志望者が全大学の定員を下回る「大学全入時代」に突入したこともあり、各私立中学校は、創造力に富んだ生徒を確保しようとその問題作りにも工夫が感じられる。その中で、例えば武蔵中学の社会・理科のある問題を考えてみよう。
■ 問題は簡潔に書くと、実際にネットが配られ、そのネットをいろんな方向に引っ張った時の網目の形で、気づいたことを書きなさいというものであった。まず、明らかに通常の入試問題と異なる点は、「ネット」が試験問題の用紙と共に配られる点だ。従来の「入試問題=ペーパーテスト」という概念を、ある意味超越した独特な問題と言える。
■ またさらに興味深いのは、実際に「ネット」を引っ張った時の網目の形から「気づいた」ことを書きなさい、ということで特にこれといって問題文から一つの限られた『正解』が見えてこないという点である。よくあるような、空欄補充の問題や記号選択の問題などとは違い、正解が一つではないという点も、一般的な問題と比べて大きく異なる。
■ 当研究所が編集しているプログラムで設定するとすれば、「引っ張った」時の網目の形とまで指定するのではなく、ただネットを配布し、そこから「ネットを見て何か気づくことを書きなさい」というような出題の仕方をするだろう。だが、今回は入試と言うこともあり、採点をしなければならないということも考慮すれば、この武蔵中学の入試問題はその制約の中で創造的な資質を見る問題と言えるかもしれないだろう。
■ それにしても、こういったある意味で四角い頭を丸くするような問題を出す意図はどこにあるのだろうか。ネットを実際に配るのと、問題用紙にネットの絵を載せるのとではどう違うのか。もちろん、ある程度のメリット・デメリットは両方の状況においてあるのかもしれないが、純粋に生徒の創造的才能を計るという点に着目すれば、この武蔵中学の方法は優れている。
■ 生徒がネットを配られたときに、どう思うのか。この問題を読んだ時にどう感じるのか非常に興味深い。とにかく合格するために、試行錯誤しながらネットを引っ張りながら、網目の形から何がわかるのか必死で考える。ネット自体の素材について気づくのか、網目の形の変化から何かを見つけるのか。いずれにせよ、そこには先述した通り、「想像力/創造力」が不可欠なはずだ。
■ 「ネット」という物から、どこまで創造できるか。知識偏重型の勉強法だけでは回答できず、その発想力や先入観に囚われない「ものの見方」が重要になってくるというわけだ。武蔵中学は世間で長らく『御三家』と言われ、世にエリートを送り出していると思われてきた。しかし、入試問題を見ると、21世紀に必要とされる創造的な人材を育成していると言えるかもしれない。
■ 社会に出る就職前の大学生にもよく言われることだが、大学入試の知識偏重型の問題は解けるけれども、コミュニケーションの能力や創造力が乏しい学生が多い。やはり、創造力というものは、大学においても、社会においても必要不可欠なことのようだ。
■ 当研究所では、中・高生を対象に以前からHonda「発見・体験学習」(http://eri.netty.ne.jp/hesp_repo/index.htm)を行っている。その中で、特徴的な仕掛けがTQ(トリガー・クエスチョン)である。TQとは、生徒が物事にたいして、多様なものの見方や議論の促進ができるようになるための引き金となるような問題のことで、それによって生徒の発想力を誘発し、その考える領域に制限を求めない開放的な創造力を養うことを目的にしている。
■ 今回の武蔵中学の、ひとつの物を見ることでそこから気づくことを書かせる問題は、ある意味で当研究所が以前から取り組んでいたTQの考え方と重なるところがあるのかもしれない。
 
■□ 入試問題に見る学び[2] □■ 2006年2月2日 by 葛原 怜
--------------------------------------------------------------------------------
■ 今回は、麻布中学の社会のある問題を考えてみよう。まずはその形式に驚かされる。B4用紙2枚にびっしりと文章が書かれており(約3300字)、その文中に関係する問題が後に並んでいるだけである。よく見る地名や歴史の問題はそこには存在していない。文章の内容は大まかに言うと、「紙と新聞と情報」の歴史と意義についてである。
■ 問題の前半部分は多少地理と歴史の基本的な知識を伺うような問題があるものの、後半部分にいたっては、国語の文章題のように文中からの読解力と、それに対する自分の意見が求められる内容になっている。
■ 簡単にその問題を紹介すると、「新聞とホームページの違い」「紙を大量生産・大量消費する現在は大きな困難に直面しているのはなぜか」「新聞以外で、紙を使った情報伝達の手段を挙げ、それによってどんな社会をつくったか」といったような問題である。
■ 最初の違いを考える問題は、問題用紙に実際の新聞社のHPを真似た写真が掲載され、普段見ている新聞と、実際に比較する力が要求されている。この問題では、よく普段見ているはずの新聞をまずは思い出さなければならず、そのイメージを残しつつ実際に紙面上にあるHP写真と比較しなければならない。この点からも、単なる違いを発見する問題ではなく、「想像力/創造力」を使わなければ、答えることができない仕掛けになっていることがよくわかる。
■ 二つ目の問題は、字数が60字〜100字と指定されている点からも、意見の要約力や表現力を見ていることは当然だが、この問題の奥深さは他にもある。一つは「大きな困難」が何かということが文中に書かれていないということ。もう一つは、その困難に直面した理由も考えなければならないということだ。
■ つまり、ある程度の社会的問題について興味や関心を持ちつつ、その原因は何なのか常日ごろ疑問に思っているのかという点が要求されている。言い換えれば、物事に対する興味関心と問題意識と探求能力が試されているということか。
■ 最後の問題はその究極的なものだ。紙を使った情報伝達手段の代表例である新聞「以外」に、同様のものを挙げた上で、その情報手段の社会的影響力を聞いている。しかも、前問のように120字〜160字以内という字数指定の上でである。つまりこの問題は、歴史や公民や地理といったような最低限の知識はもちろんのこと、先述した「物事に対する興味関心と問題意識と探求能力」を前提にした「創造力」が要求されていると言える。
■ このように、入試問題に創造的才能を導く学びを麻布が大切にしているということが見え隠れする。

☆★☆ コメント ☆★☆
 いかがであろう。私立中学校の入試問題の高さがわかるであろう。
 ここで言う「高さ」とは、レベルのことではない。「志」である。
 問題から、どのような子を求めているかがわかる。かつてのような、知識の記憶量を競っているのではなく、創造的才能を求めている。そこに生きる力を感じているのだ。
 これらの問題は、小学校の教師のみならず、中高の教師にとってもとても参考になる。今後は、入学入試の問題から目を離せない。
 
 「義務教育の構造改革」重点計画発表
 指導要領改訂の動きが始まった。
 文部科学省は1月17日、「教育改革のための重点行動計画」を発表した。昨年10月、義務教育の構造改革の方向性について提言した、中央教育審議会答申「新しい時代の義務教育を創造する」を受けたもので、学習指導要領の改訂などの制度改正や、事業の推進についての具体的な取り組みと、実施までのスケジュールをまとめた。
  重点行動計画の核となる目標に、「国際社会の中で活躍できる心豊かでたくましい人づくり」を掲げた。「義務教育の構造改革」を推進することによって、教育理念の明確化とその実現に向けた施策の体系化を図るための「教育基本法の改正と教育振興基本計画の策定」を目指す。
 義務教育の構造改革を進めるにあたって、「3つの柱」を強化する。一つは、「活力ある人材を育てるための教育の充実」。具体的には、「確かな学力の向上」、「豊かな心の育成」、「健やかな体の育成」、「自立し挑戦する若者の育成」を目指す。2つめの「充実した教育を支える環境の整備」については、「安全・安心な学校・地域づくり」、「ICT利活用による教育・学習の推進」「教育費負担の在り方の検討」を行い、3つめは「家庭・地域の教育力の向上」として、「子どもの基本的生活習慣の育成、支援」、「地域における子どもの居場所づくりの推進」等に取り組む。
 義務教育改革のスケジュールは、以下の「4つの教育国家戦略」に沿って実施される。

【戦略1】教育の目標を明確にして結果を検証し質を保証する
 方策としては、義務教育については、到達目標の明確化や、カリキュラム区分の弾力化、不登校児童生徒が学校以外の教育施設で学修した場合に就学義務の履行とみなす仕組みの検討などを、2006年度中に中央審議会初中分科会でさらに議論し、09年度の制度改正を目指す。確かな学力の向上については、06、07年度にかけて学習指導要領の改訂を行い、07年度中には児童生徒の学習到達度・理解度を把握するための全国学力調査(対象は小学6年、中学3年)を実施する。そのほか、幼児期からの「人間力」の向上や、盲・聾・養護学校を「特別支援学校」に転換して07年度には本格実施することなど、特別支援教育の推進を掲げている。

【戦略2】教師に対する揺るぎない信頼を確立する
大学における指導体制の整備や事後の外部評価導入により、教育課程の質的水準の向上を図る。また、「教職大学院」制度の創設や、「教員免許更新制」の制度改正を06年度内に実施するなど教員養成・免許制度の改革に取り組む。教員評価の改善・充実を目指し、優秀教員の表彰や、指導力不足への適切な対処を促す一方で、多様な人材の登用を推進する。

【戦略3】地方・学校の主体性と創意工夫で教育の質を高める
学校・校長の権限の拡大と、保護者・地域住民の学校運営への参画について、06年度以降に都道府県への指導等を実施することなどを目指した学校組織運営の改革と、教育委員会制度の改革、国と地方、都道府県と市区町村の関係・役割の改革と3つの改革を推進する。

【戦略4】確固とした教育条件の整備
2006年度中に、小、中学校および盲・聾・養護学校の国庫負担制度を一本化して地方の自由度の拡大を図ることや、2020年春の制度改正を視野に入れた教職員給与の見直しなどを方策として盛り込んだ。
  http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/01/06011801.htm 
6  「読解力向上」に関する指導資料―PISA調査結果分析と改善を掲載 文部科学省
  PISA調査における「読解力」は次のように定義されている。
 「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」
    http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/siryo/05122201.htm 
   読解力向上プログラム  平成17年12月 文部科学省
    http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/siryo/05122201/014/005.htm  
☆★☆ コメント ☆★☆
 新指導要領の柱が「言葉の力」になるらしい。その背景が、このPISA調査の結果にあることは明らかだ。
 思考力は、具体的には「言葉の力」で動いている。その意味では、国語だけでなく、全教科、領域で育っていかなければならないもので、柱としての重要性は理解できる。社会科でも、今後こだわっていきたい。
 
 便利Web特集 
(1)「新しい時代の義務教育を創造する(答申)」 確認の意味でもう一度!
  中央教育審議会では、さまざまな課題が指摘されているわが国の義務教育を、より良いものにするため、本年2月以降、約8ヶ月にわたって精力的に審議を重ね、また、地方公聴会、関係団体ヒアリング、パブリックコメントなど幅広く国民各層の意見を聴取してまいりました。
 このたび、その成果が「新しい時代の義務教育を創造する(答申)」としてとりまとめられ、10月26日に、鳥居会長から中山文部科学大臣に提出されました。
 今後文部科学省は、この答申の趣旨を踏まえ義務教育の構造改革を進めていきます。
 
(2)フィンランドの教育特集
☆ PISAでトップのフィンランドの教育
 Benesse教育情報のブログより。http://benesse.jp/blog/1/3/26.html 
☆ 個人の能力に柔軟対応 PISA好成績のフィンランド
☆ フィンランドは国際テストで、何故そんなに優れているのか
☆ フィンランドの家族政策と教育制度 
☆ ホンマノトより
2005年3月31日 フィンランドの教育の本音(5)〜読売新聞の報告の意味[2]
2005年3月30日 フィンランドの教育の本音(4)〜読売新聞の報告の意味
         フィンランドの教育の本音(3)〜社会システムを維持することはできるのか
2005年3月18日 フィンランドの教育の本音(2)〜歴史が形成した国民の性格
2005年3月16日 フィンランドの教育の本音(1)〜社会システム抜きでは語れない
 ☆★☆ コメント ☆★☆ 
 このホンマノオトは、たいへん内容が濃い。世の中にはすごい人がいるものだ。
 
(3)国際教育情報室  http://eri.netty.ne.jp/realvoice/index.htm 
 イギリス、フィンランド、アメリカ、韓国の学校を視察したレポートや海外教育情報が豊富。
 
(4)オーストラリア発見!http://discover.australia.or.jp/
 豪日交流基金作成の学習ページ。オーストラリアの本物を集めたオーストラリア体験セット(小学校高学年以上向け)も無料で借りることができる。http://www.ajf.australia.or.jp/studyaus/eakit/senior.html 
 
 木曽川文庫。情報量はたいへん多い。
 
(6)冬季オリンピックの歴史、第1回は翌年になってIOCが追認
 
(7)学校における生徒等に関する個人情報の指針
 学校を設置する民間事業者を対象とした「学校における生徒等に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針」の解説を改訂。緊急連絡網等の連絡名簿の作成・配付や、卒業生への卒業名簿や卒業アルバム等の配付の事例等を追加。
 
(8)2005年の世界と日本の年平均気温について
 2005年の世界の年平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)の平年差は+0.32℃
で、統計を開始した1891年以降では1998年に次いで2番目に高い値。世界の年平均気温は、長期的
には100年あたり0.66℃の割合で上昇し、特に1980年代中頃以降、高温となる年が頻出。
 
(9)社会人マナーのサイト
☆クイズで挑戦!あなたのビジネスマナーは大丈夫? http://www.esampo.com/work/quiz/part1.htm  
eSampoが提供。接客マナーや敬語などについてのクイズ120問。ビジネスでつかえるマナーを楽しく身に着けましょう。
☆ビジネス知識の学びサイト ビジネス道場  http://bizdo.jp/factory/manners/  
ビジネス「入門者」のリクルーターから上級者の「管理職」まで、階級に応じてマナーを学べる。テーブルマナーも充実。
☆週刊マナー美人  http://www.tamagoya.ne.jp/manner/  
マナーのコツをやさしく学べるサイト。式場司会者によるエッセーやマナーにまつわるコラムも充実。男性も女性も楽しめます。
☆大人のマナー http://life.e-colle.com/14_manners/index.html  
「ぷらすαのマナー教室」では、子どものけんかの仲裁から、おすそ分けの仕方まで、ご近所づきあいの実用的なマナーが満載。
☆菊正宗酒造 酒席のマナー http://www.kikumasamune.co.jp/shuseki/  
「酒はのんでも、のまれるな」。そう十分肝に銘じ、社会人生活を謳歌してもらいましょう。おっと、お酒は二十歳になってから!
 
(10)人名・地名等に便利なフリーの外字フォント
人名・地名等に便利なフリーの外字フォントが好評。かんむりが“土”の“吉”や、森鴎外の“鴎”の
正字など370文字以上を収録している。明朝体とゴシック体があり。“渡辺”さんの“辺”の字は、
30文字以上が収録されている。 http://www.geocities.jp/gaijijinja/ 
 
(11)ディスプレイ上の地図などをの測量ツール
 パソコンのディスプレイに表示された図形、画像、地図などを「測量」する為のツール(シェアウェア)。ディスプレイに表示されている平面であれば、ほとんどのものを測ることが可能。基準尺度を決め、測量の開始点から順次経由点をマウスでクリックして行くと測量結果を表示。
 
(12)インターネットを活用した通信教育の四年制大学
 すべての教育をインターネットで行う通信制の四年制大学の設立を計画。同大学の設立にあたり、福岡市より構造改革特別区域計画認定申請書を内閣府へ提出予定。すべての講義はインターネットによる通信教育で行われるため、学生は場所や時間に制約されることなく講義を受けることが可能。
8 教育関連情報
(1)大阪で部活動手当値上げ!
 大阪府教委は2日、休日に部活動の指導にあたる教員の手当を現行より500〜1000円増額し、最高で日額2500円とする方針を固めた。現在の支給額トップは静岡県の日額2000円で「実現すれば全国一の水準になる」という。現在は、土・日曜などの休日に1日4時間以上部活動の指導にあたった場合、日額1500円を支給。この基準を、4時間以上は2000円を支給したうえ、「6時間以上」の枠を新設し日額2500円とする。
☆★☆ コメント ☆★☆
 これがニュースになりうれしい。これにより、部活動の手当の少なさを世の人に知ってもらえるからである。ちなみに愛知県の地域別最低賃金は688円である。この場合4時間で2,752円、6時間で4,128円
 
(2)ソフトの不正コピー発覚−新潟大学−
 新潟大学は2日、教職員らがコンピューターソフトウエアを無許可で不正にコピーしていたことを明らかにした。 同大によると、米国の著作権保護団体「ビジネス・ソフト・アライアンス(BSA)」から2004年5月、「不正コピーの可能性がある」と指摘を受け、学内調査を実施。学内の全コンピューター約3000台を調べ、備わっているソフトをBSAに申告した。BSA加盟社がライセンス番号を確認した結果、文書作成ソフト「一太郎」などの不正コピーが約280件発覚した。
 
(3)幼稚園と保育園を一元化 「認定こども園」法案提出へ
 幼保一元化の流れが進んでいるが、その過渡期とも言えるのが「認定こども園」である。 この総合施設は、少子化で定員割れが進む幼稚園と、働く親の増加に伴う保育所の待機児童解消などを狙って検討が始まった。今年度35カ所でモデル事業を実施した上で、06年度中に本格導入することになっていた。 法案では、(1)親の就労状況にかかわらず、教育・保育を一体的に提供(2)子育て相談など地域での子育て支援の実施――の2要件を満たす施設を「認定こども園」とする。現在の認可幼稚園や保育所が連携したり、機能を拡張したりして認定を受けることも、はじめから「認定こども園」として新設することもできる。
 設備や職員配置、保育・教育の内容などの認定基準の指針を検討している国の委員会は、昨年12月、職員免許は幼稚園教諭と保育士の併有を義務づけないが、0〜2歳児は保育士が担当することが望ましい――などの中間まとめを出している。
  全文は http://www.asahi.com/edu/news/TKY200601200400.html 
 
 MM紹介
(1)姫先生のおめめ 
1.ノミのジャンプ
 今の中学生は,ノミといってもピンと来る子は少ないようです。
 姫がコーディネートしている「7つの習慣」の授業で,この話を取り上げました。
 ノミは,小さな小さな生き物です。そのノミのジャンプ力は体長の200倍だそうです。実際のジャンプ力を数字にすると約60センチ。人間で言うと175センチの人なら320メートル跳ぶ計算です。
 このノミをつかまえて,10センチの筒の中に入れてふたをします。そして,しばらくその中に入れておくと,ノミはそこでジャンプをするのですが,どうあがいても10センチしか跳ぶことができません。・・・・すると,何が起きるか?筒から出して自由にしてあげても,もう10センチしか跳べないノミになってしまいます。
 ノミに,自己イメージ」というものがあるかどうかは,定かでないですが,このノミ君の中では,筒の中での数日の中に「俺は,10センチしか跳べない」という自己イメージが出来上がってしまいます。
 実は,生徒たちの中にある「自己イメージ」って,これに近いものがあります。
 「僕は,○○な人間だ」という思い込みは,その子に「限界」を作ってしまいます。「潜在意識」の中に刷り込まれてしまうのです。
 その自己イメージは,周りからの何気ないことばであったり,本人の経験であったりします。その積み重ねが,潜在意識の中に「マイナスの信念=思い込み=自己イメージ」を作ってしまうのです。
 そう思うと,子どもにかかわっている私たち大人は,ことばのひとつひとつにきをつけなくてはならないなぁと感じます。それだけではありません。私たち大人も,自分を制限している「信念」に気づくことも大切ですね。
☆★☆ コメント ☆★☆
 NLP的視点で教育を考える桑原先生(大口北部中学校)によるメールマガジン。NLPは、これまで教師として経験的に使ってきた子どもを動かす技、子どもの見方に対して、心理学的な理論的裏付けを与えてくれる。理論があれば、応用が可能であり、教師力の向上のために有益である。
 http://blog.goo.ne.jp/hime1961/ 
(2) この犯罪、懲役何年?  <Vol.59>  〜ホリエモン〜
◆このメルマガとは?
日々の時事ニュースや私たちの生活にまつわる法律問題を、とりわけ『法律』『犯罪』をキーワードに、分かり易く解きほぐしていきます。
◆今週のトピックス 〜ホリエモンは懲役何年?〜
今回の事件、説明するまでもないと思いますので、事件の詳細は割愛しますが、ライブドアの元社長、ホリエモンこと堀江貴文氏が1月23日に逮捕されました。容疑は、証券取引法違反(偽計、風説の流布)です。では、こちらが該当の条文です。
■証券取引法
…………………………………………………………………………………………
第158条(不公正取引の禁止2)
何人も、有価証券の募集、売出し若しくは売買その他の取引若しくは有価証券指数等先物取引等、有価証券オプション取引等、外国市場証券先物取引等若しくは有価証券店頭デリバティブ取引等のため、又は有価証券等の相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。
…………………………………………………………………………………………
下から2行目に出てきますね、「風説を流布」し「偽計を用い」る。これが今回のホリエモンの容疑です。
ではこの法律に違反すると一体刑罰はどれくらいでしょう?
この条文を見ただけでは、全然分かりませんよね。では何処を見たら良いの?証券取引法には、第197条以降、第8章というところに「罰則」というカテゴリが設けられています。
■証券取引法
…………………………………………………………………………………………
第197条(罰則)
次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
1〜6(中略)
7 第百五十七条、第百五十八条、第百五十九条第一項若しくは第二項(これらの規定を同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。)又は同条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
…………………………………………………………………………………………
よって、ホリエモンが今後この容疑で起訴された場合、「5年以下の懲役」もしくは「500万円以下の罰金」になります。(もちろん「無罪」の可能性もあります。)
 
(3)教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言    Vol62  2006. 1/27(FRI)◆
[1]特別活動の重要性を再認識する
 先日,機会があってある市の特別活動部でお話をさせていただきました。テーマは「特別活動の重要性を再認識する」です。そのときの概要を紹介します。お役に立てば幸いです。
────────────────────────────────────
1 なぜ今特別活動なのか
 ○ いじめ・不登校,特別支援教育などの問題を特活の視点から考える。
  ・特別活動の4つの内容
    学級活動
    児童会・生徒会活動  →  それぞれの目標を十分把握する。
    クラブ活動         〈 評価規準もそれぞれ必要 〉
    学校行事
  ・特別活動のねらい
                   1) 心身の調和のとれた発達を図る。
                   2) 個性の伸長を図る。 
    望ましい集団活動を通して → 3) 集団の一員としての自覚を深める。
                   4) 協力してよりよい生活を築く。
                   5) 自主的,実践的な態度を育成する。
    望ましい集団活動を通して…「特活」固有のもの
  ・学級づくりの重要性を再認識
     好ましい人間関係に基づいた望ましい集団活動が推進できているかどうか。
     学級づくりはすべての教育活動の基盤となるもの。
     「楽しいクラス」→だれもが主役になれる学級づくり,子どもたちが主役の学級づくり 
             → 自己存在感・自己有用感が感じられる学級づくり
  ・とりわけ学級活動の充実を
2 学級活動をメインにおいた学級経営を
  ・学級経営……教師の視点 → 学級活動は学級経営の中心的な手だて
  ・学級づくり…子供の視点 → 教師も学級成員の一員(子供とともに)
(1)学級活動
  ■ 学級活動のねらい
    学級を単位として,学級や学校の生活の充実と向上を図り,健全な生活態度の育成に資する活動   を行う。
  ■ 学級活動の内容
   ・内容(1) 学級や学校の生活の充実と向上に関すること。
        *学級や学校における生活上の諸問題の解決(話し合い活動),学級内の組織作りや仕       事の分担処理(係活動)
   ・内容(2) 日常の生活や学習への適応および健康や安全に関すること。
         希望や目標を持って生きる態度の育成/基本的な生活習慣の形成/望ましい人間関係         の育成/学校図書館の利用/心身ともに健康で安全な生活態度の育成/学校給食と望         ましい食習慣の形成  →忘れてならないのは「給食指導」(食に関する指導)
  ■ 「学級目標」を大事にしたい。
   ・学級経営目標(教師の目標)/学級目標(子どもたちの目標)
   ・学級目標が達成できているかどうか評価活動を。
   ・目に見える形で具体的に設定する。…評価しやすく
  ■ 内容(1) と(2)のバランス
    低学年…内容(2)が多くなる。      高学年…内容(1)中心へ移行
(2)係活動を中心においた学級づくり
  ■ 係活動とは
    学級生活の充実,向上のために必要な仕事を分担・処理していく活動
     当番活動…学級運営のために不可欠,誰もが経験した方がよい。
           例:そうじ当番や給食当番,日直
     係 活 動…学級生活をよりよくしていくための仕事
           学級生活向上のために創意工夫,発展的活動
  ■ 実践例
   −−−−−−−−− 以下略 −−−−−−−−−
☆★☆ コメント ☆★☆
 いつも紹介する島原先生のメルマガより。
 こうした内容は、特別活動の全体を理解していなければ書けない。しかも、問題意識に支えられた豊富な実践を絡めながら構造的に書かれている。本当の力のある教師だと思う。若手教師が目指す姿がここにある。
 
10 耳寄り情報
(1)研究発表情報  文部科学省研究開発(継続)第3年次
青年期のキャリア形成につながる学びの力−多角的なアプローチを通して−
名古屋大学教育学部附属中・高等学校中等教育研究協議会
 2006(平成18)年 2月10日(金)  http://highschl.educa.nagoya-u.ac.jp/kenkyukyogikai/index.htm  土井も参加します。
 
11 他の報告より
○ 立命館小学校について
 http://www.ritsumei.ac.jp/primary/ 

○ 東書教育賞
 http://ten.tokyo-shoseki.co.jp/tosho-syo/
 高橋先生が最優秀賞を受賞しました。

○『発達障害のある子の困り感に寄り添う支援
http://rhym.biz/~401/modules/amazon/detail.php/books/asin=405402503X/
 
  問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp