(1)姫先生のおめめ
1.ノミのジャンプ
今の中学生は,ノミといってもピンと来る子は少ないようです。
姫がコーディネートしている「7つの習慣」の授業で,この話を取り上げました。
ノミは,小さな小さな生き物です。そのノミのジャンプ力は体長の200倍だそうです。実際のジャンプ力を数字にすると約60センチ。人間で言うと175センチの人なら320メートル跳ぶ計算です。
このノミをつかまえて,10センチの筒の中に入れてふたをします。そして,しばらくその中に入れておくと,ノミはそこでジャンプをするのですが,どうあがいても10センチしか跳ぶことができません。・・・・すると,何が起きるか?筒から出して自由にしてあげても,もう10センチしか跳べないノミになってしまいます。
ノミに,自己イメージ」というものがあるかどうかは,定かでないですが,このノミ君の中では,筒の中での数日の中に「俺は,10センチしか跳べない」という自己イメージが出来上がってしまいます。
実は,生徒たちの中にある「自己イメージ」って,これに近いものがあります。
「僕は,○○な人間だ」という思い込みは,その子に「限界」を作ってしまいます。「潜在意識」の中に刷り込まれてしまうのです。
その自己イメージは,周りからの何気ないことばであったり,本人の経験であったりします。その積み重ねが,潜在意識の中に「マイナスの信念=思い込み=自己イメージ」を作ってしまうのです。
そう思うと,子どもにかかわっている私たち大人は,ことばのひとつひとつにきをつけなくてはならないなぁと感じます。それだけではありません。私たち大人も,自分を制限している「信念」に気づくことも大切ですね。
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NLP的視点で教育を考える桑原先生(大口北部中学校)によるメールマガジン。NLPは、これまで教師として経験的に使ってきた子どもを動かす技、子どもの見方に対して、心理学的な理論的裏付けを与えてくれる。理論があれば、応用が可能であり、教師力の向上のために有益である。
(2) この犯罪、懲役何年? <Vol.59> 〜ホリエモン〜
◆このメルマガとは?
日々の時事ニュースや私たちの生活にまつわる法律問題を、とりわけ『法律』『犯罪』をキーワードに、分かり易く解きほぐしていきます。
◆今週のトピックス 〜ホリエモンは懲役何年?〜
今回の事件、説明するまでもないと思いますので、事件の詳細は割愛しますが、ライブドアの元社長、ホリエモンこと堀江貴文氏が1月23日に逮捕されました。容疑は、証券取引法違反(偽計、風説の流布)です。では、こちらが該当の条文です。
■証券取引法
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第158条(不公正取引の禁止2)
何人も、有価証券の募集、売出し若しくは売買その他の取引若しくは有価証券指数等先物取引等、有価証券オプション取引等、外国市場証券先物取引等若しくは有価証券店頭デリバティブ取引等のため、又は有価証券等の相場の変動を図る目的をもつて、風説を流布し、偽計を用い、又は暴行若しくは脅迫をしてはならない。
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下から2行目に出てきますね、「風説を流布」し「偽計を用い」る。これが今回のホリエモンの容疑です。
ではこの法律に違反すると一体刑罰はどれくらいでしょう?
この条文を見ただけでは、全然分かりませんよね。では何処を見たら良いの?証券取引法には、第197条以降、第8章というところに「罰則」というカテゴリが設けられています。
■証券取引法
…………………………………………………………………………………………
第197条(罰則)
次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
1〜6(中略)
7 第百五十七条、第百五十八条、第百五十九条第一項若しくは第二項(これらの規定を同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。)又は同条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
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よって、ホリエモンが今後この容疑で起訴された場合、「5年以下の懲役」もしくは「500万円以下の罰金」になります。(もちろん「無罪」の可能性もあります。)
(3)教育情報 Magazine/ある小学校教師の独り言 Vol62 2006. 1/27(FRI)◆
[1]特別活動の重要性を再認識する
先日,機会があってある市の特別活動部でお話をさせていただきました。テーマは「特別活動の重要性を再認識する」です。そのときの概要を紹介します。お役に立てば幸いです。
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1 なぜ今特別活動なのか
○ いじめ・不登校,特別支援教育などの問題を特活の視点から考える。
・特別活動の4つの内容
学級活動
児童会・生徒会活動 → それぞれの目標を十分把握する。
クラブ活動 〈 評価規準もそれぞれ必要 〉
学校行事
・特別活動のねらい
1) 心身の調和のとれた発達を図る。
2) 個性の伸長を図る。
望ましい集団活動を通して → 3) 集団の一員としての自覚を深める。
4) 協力してよりよい生活を築く。
5) 自主的,実践的な態度を育成する。
望ましい集団活動を通して…「特活」固有のもの
・学級づくりの重要性を再認識
好ましい人間関係に基づいた望ましい集団活動が推進できているかどうか。
学級づくりはすべての教育活動の基盤となるもの。
「楽しいクラス」→だれもが主役になれる学級づくり,子どもたちが主役の学級づくり
→ 自己存在感・自己有用感が感じられる学級づくり
・とりわけ学級活動の充実を
2 学級活動をメインにおいた学級経営を
・学級経営……教師の視点 → 学級活動は学級経営の中心的な手だて
・学級づくり…子供の視点 → 教師も学級成員の一員(子供とともに)
(1)学級活動
■ 学級活動のねらい
学級を単位として,学級や学校の生活の充実と向上を図り,健全な生活態度の育成に資する活動 を行う。
■ 学級活動の内容
・内容(1) 学級や学校の生活の充実と向上に関すること。
*学級や学校における生活上の諸問題の解決(話し合い活動),学級内の組織作りや仕 事の分担処理(係活動)
・内容(2) 日常の生活や学習への適応および健康や安全に関すること。
希望や目標を持って生きる態度の育成/基本的な生活習慣の形成/望ましい人間関係 の育成/学校図書館の利用/心身ともに健康で安全な生活態度の育成/学校給食と望 ましい食習慣の形成 →忘れてならないのは「給食指導」(食に関する指導)
■ 「学級目標」を大事にしたい。
・学級経営目標(教師の目標)/学級目標(子どもたちの目標)
・学級目標が達成できているかどうか評価活動を。
・目に見える形で具体的に設定する。…評価しやすく
■ 内容(1) と(2)のバランス
低学年…内容(2)が多くなる。 高学年…内容(1)中心へ移行
(2)係活動を中心においた学級づくり
■ 係活動とは
学級生活の充実,向上のために必要な仕事を分担・処理していく活動
当番活動…学級運営のために不可欠,誰もが経験した方がよい。
例:そうじ当番や給食当番,日直
係 活 動…学級生活をよりよくしていくための仕事
学級生活向上のために創意工夫,発展的活動
■ 実践例
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☆★☆ コメント ☆★☆
いつも紹介する島原先生のメルマガより。
こうした内容は、特別活動の全体を理解していなければ書けない。しかも、問題意識に支えられた豊富な実践を絡めながら構造的に書かれている。本当の力のある教師だと思う。若手教師が目指す姿がここにある。