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報告者  土 井

2006年9月21日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井、高橋先生(門弟山小)、大島先生(玉川大)、早川先生(江南北中)、尾関先生(曽野小)、野沢先生(柏森小)、高木先生(犬山中)、寺谷先生(高雄小)、天野先生(江西中)、坪内先生(大北小)、奥村先生(岩南小)、浅井先生(岩倉中)、吉田先生(古西小)、林先生(旭北小)の14名でした。

 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

  森田 実 講演会
 『プレジデント ファリー』11月号を読む
  「定年退職後」海月 ルイ   
  自民党総裁選投票用紙
  役立ちWeb特集
  教育関連情
 MM紹介
 
研究会紹介 
 書籍紹介

参加者の提案
 口頭で、9月24日5時半から「あなたと中京テレビ」で社楽の様子が放送されること、9月29日のホテルアソシアでのおもしろ学校について連絡をしました。
 また、林先生より知多の第3回社会科自主研修会(仮称)の報告をいただき、ブログのアドレスを教えていただきました。
 http://chitashakai.seesaa.net/

森田 実 講演会
 平成18年9月16日(土)犬山市南部公民館で行われた市民総合大学敬道館第3回講座のようすを報告します。テーマは「日本人の生き方について」政治評論家 森田 実先生の講演です。
 アメリカ共和党による政策的な「日本のイギリス化」と「日本のアメリカ」により、日本の伝統であった「和」がくずれ、日本が壊れているという話を伺いました。日本人とは何か、これからの日本はどう進むべきかを考えさせられる話でした。ここで紹介。
 
 『プレジデント ファミリー』11月号を読む
 『プレジデント ファミリー』が売れている。
 次の紹介文がある。
 子供を元気にする、親も元気になる
これまで「プレジデント」は、ビジネスマンの問題解決マガジンとしてそのノウハウを提供してまいりましたが、「プレジデントファミリー」では舞台を職場から家庭に移して、「子供を元気にする、親も元気になる」ための父親スキルを追求します。 かつて日本の会社には家族的風土がありましたが、今は社員個人がドライな人間関係のなかで自立して働く時代となりました。そのため家庭はビジネスマンの地盤、心の拠り所としていっそう重要度を増しています。子供の教育から妻、老親との付き合い方、家づくり、将来設計まで。これから「プレジデントファミリー」が家庭を上手にマネジメントする方策をお教えします。
HP http://www.president.co.jp/family/20061100/index.html 
 11月号では
第1特集 担任教師の能力判定
・学力が落ちたのはなぜ?「先生のホンネと実態」一挙公開!
   先生に好かれる子は?先生を困らせる親は?
   全国の小中学校180校の現役教師のアンケートから浮かび上がった
   子供や保護者に言えない先生の胸の内をお見せします。
・父親の出番!「学校生活の問題」撃退マニュアル
   イジメ、大ケガ、学級崩壊……、わが子に降りかかる
   学校生活の問題に、父親はどのように立ち向かうべきか?
   辣腕弁護士、企業経営者、名物PTA会長など7人の達人が指南します。
・あの有名校の先生の評判は?
   難関大学に合格者を輩出するあの名門校にはどんな先生がいるのか?
   中学受験のプロたちが本音で話す匿名座談会。
第2特集 子供の問いかけ難題20
 ・どうして学校に行かなきゃ行けないの?
 ・どうして勉強しなくちゃいけないの?
 ・どうしてお父さんはサラリーマンになったの?
 ・どうして門限を守らなくちゃいけないの?
 ・どうして毎日後片付けしなくちゃいけないの?
  など、親が悩む子供の素直で率直な問いかけに
  哲学者、コンサルタントたちが答えます!
その他の記事
・親子の会話がもっと楽しくなる携帯メール活用術
・インド人学校の恐るべき数学授業……ほか
 
 この中で「担任教師の能力判定」より「私の教員査定シートをお見せします」という記事がおもしろい。それぞれの10項目のみ紹介する。
 
A ?山 英夫氏(立命館小学校副校長)
 1 子どもを伸ばすことを最優先課題として考えられるか。
 2 早寝・早起き・朝ご飯を家庭に強制できるか。
 3 何か得意分野を持っているか。
 4 教師になった後も学び続けられるか。
 5 カリキュラムをよく研究し、自分なりに活用できる。
 6 個々の子どもの性格や学力構造を理解しているか。
 7 できない子の指導にこだわるか。
 8 教育をめぐる情報リテラシーがあるか。
 9 教育のプロだという自覚があるか。
 10 社会や経済に関する幅広い視野があるか。
 
B 藤原和博氏(杉並区立和田中学校長)
 1 世の中に対して当たり前の興味や好奇心があるか。
 2 情報を独自の視点で編集し、わかりやすく提示できるか。
 3 地域社会の知恵やエネルギーを、学校に取り入れる姿勢があるか。
 4 教科の知識とともに、それを伝えるための技芸があるか。
 5 メリハリやテンポの利いた話し方ができるか。
 6 大人ならではの「凄み」を、何か一つでも子どもに提示できるか。
 7 保護者や地域社会と「信頼と共感」の関係を結べるか。
 8 部活動や課外授業を通じ、生徒と多様な人園関係を結べるか。
 9 わからないことに正直か。
 10 自ら学ぶフットワークがあるか。
 
C 若月秀夫(品川区長)
 1 社会的な常識と、教育公務員としての自覚・責任を持っているか。
 2 生きていくうえでの自分なりの座標軸を持っているか。
 3 子どもの内面の気持ちや感情を敏感に感受できるか。
 4 子どもと心のつながりを深める様々な方法を見につけているか。
 5 集団全体の動きと同時に、一人一人の状況を常に把握できるか。
 6 集団に対し的確に指示し、規律正しく活動させることができるか。
 7 教材開発の意欲とアイデアを常に持っているか。
 8 教科指導や活動についての知識、技能と探求心を持っているか。
 9 他者の実践や教育論に耳を傾ける姿勢を持っているか。
 10 問題意識を持ち、現状を変革しようと言う強い意志があるか。
 
 こうしたものの読み方は、共通点を読みとるのが基本だ。
○ A10・B1・C1;「教員である前に社会人である」ことを3人が声をそろえて言っている。
○ A4・B9・C9;常に謙虚であるかも重要な要素である。
○ A4・B10・C7・C8・C10;よりよいものを目指す探求心は生涯学習型教師の基本である。
○ A6・A7・C3・C4;表現こそ違うが、子どもに寄り添える気持ちと技術があるかということで 共通している。
○ A3・B6・C2;これも表現こそ違うが、一人の人間として個を確立しているかを問題にしている。
○ B4・B5・C6;指導技術の大切さを言っている。
○ A7・B2;情報リテラシーの大切さを理解している。
 また、強い個性を感じるものにも注目したい。
○ A1;100マス計算の?山氏らしい。
○ A2−B3・B7;家庭や地域に対するアプローチの違いが興味深い。
 いずれにしても、共感できるものばかりである。これらの言葉から謙虚に学びたい。 
  
 「定年退職後」海月 ルイ   
  カルチャーセンターの小説教室に通っていたことがある。受講生の大半は主婦だが、定年退職した男性も何人かいた。
 彼らは元会社員や銀行員、教員であったが、退職後もその肩書に固執していた。が、受講生の主婦たちはそんなものにはまったく関心がない。教室で彼女たちが一目置くのは、「小説を書くのが巧い人」のみである。
 このことが、彼らにはどうしても理解できないようだった。部下や、生徒およびその保護者たちから常に頭を下げられる立場にあった自分が、なぜこのように軽く扱われるのかと、不愉快かつ不可解な様子だった。相手はたかが主婦なのだから、自分なら敬意をもって迎えられて当然と思いこんでいたのだろう。
 主婦が教師に平身低頭で接するのは、わが子が学校という場所で「人質」にとられているらだ。部下が上司に頭を下げるのは、組織の上下関係によるものである。それらのしがらみがないのなら、誰も頭を下げないし、機嫌取りもしない。
 気に入らない人がいると、授業中でも大声で罵倒し、怒鳴りつける老人がいた。後に聞いた話では、彼はどこかの学校の元校長だということだった。長年、子供と保護者ばかりを相手にしてきた人間は、ここまで社会常識が欠落してしまうものなのかと驚いた。もちろん極端な例だと信じているが、現実にこういう人はいるのである。
 退職し、その立場や肩書を離れた者は、素の人間性のみで評価される。世間から敬意をもって迎えられたいなら、人としての研鑽を積むしかない。幼児のように駄々をこねていても、嘲笑されるだけだ。(作家)
中日新聞 9月13日夕刊「紙つぶて」より

☆★☆★ コメント ☆★☆★
 おもしろい。日本の生涯学習社会の現状を象徴している。
 日本は学歴社会、肩書き社会だった。いや、過去形ではなく、今もそうだろう。歴史の必然から生まれたシステムで、ある程度やむを得ない。
 しかし、欧米では一足早く生涯学習の考え方に社会が移行していった。そこでは、どこを出たか、何をやったかより、何ができるか、何をしようとしているのかが問われるようになってきた。
 その視点でこのエッセイを読むと、新旧の社会が見事に浮き彫りになる。
 「退職し、その立場や肩書を離れた者は、素の人間性のみで評価される。世間から敬意をもって迎えられたいなら、人としての研鑽を積むしかない。」とある。さらに言うなら、これは現役の人にも当てはまると考えるべきである。

 自民党総裁選投票用紙 
 形から仕組みがわかる。   
 今回行われた自民党総裁選の仕組みも、この投票用紙からうかがい知ることができる。往信裏面の説明をお読みいただきたい。  
 






 役立ちWeb特集 
(1)総合的職業情報データベース「キャリアマトリックス」   労働政策研究・研修機構
 総合的職業情報データベース「キャリアマトリックス」が公開開始。キャリアマトリックスは、職業についての総合的な情報システム。誰でも簡単な操作で、約500種類の職業情報にアクセスできる。適職検索ナビでは、職業についての興味・ワークスタイル・スキルから、様々な職業を探索可能。
 労働政策研究・研修機構 http://www.jil.go.jp/  キャリアマトリックス  http://cmx.vrsys.net/TOP/ 
 
(2)政府インターネットテレビ  http://nettv.gov-online.go.jp/
 12CHあり、それぞれのテーマごとに数分から十数分の動画番組がある。  
 
(3)変わる応急手当
 先般、国際蘇生連絡協議会から発表された「心肺蘇生に関わる科学的根拠と治療勧告コンセンサス」に基づいて、「日本版救急蘇生ガイドライン」が示された。このガイドラインの内容を踏まえ、住民に対する応急手当普及講習の指導内容が変更に。心臓マッサージをより重視する方向。
http://www.fdma.go.jp/html/data/tuchi1808/pdf/180815kyuu112.pdf
 
(3)表面全体が音の放射面になる「呼吸球式スピーカー」
 自然で理想的な音場再生を実現する“理想音源”に近い性能を持つ「呼吸球式スピーカー」を開発。表面全てが音の放射面で“呼吸する”ように駆動する12面体構造のコンパクトな球状スピーカーで、全ての方向で同じ周波数特性を持つため、コンテンツが持つ音源や音場の情報を忠実に再現。
http://www.victor.co.jp/press/2006/pulsating_sphere.html 
(4)囲碁特集
☆楽しい囲碁入門教室 http://www.nihonkiin.or.jp/lesson/ 
 「囲碁」レッスンでは、囲碁で使う道具の名前、勝負のつけ方など基礎知識から出ており、囲碁を全く知らないところから始められる。問題を解いて実力アップできる「練習問題」のほか、囲碁の歴史などもわかる「囲碁雑学」も面白い。お子様向け入門ページ「キッズいごページ」へのリンクもある。
 
☆囲碁きっず!http://www.igo-kids.com/ 
 子供向けの対局道場、ボランティアの有段者とのハンディキャップ対戦による級位認定、問題集などが提供されている。
 
☆囲碁サブノート http://members.jcom.home.ne.jp/igosubnote/
 入門者や初段をめざす人のために、Java碁盤を使用して囲碁の基本を説明している。無料メールマガジン「囲碁大好き」も発行。
 
☆囲碁の日本棋院公式ホームページ http://www.nihonkiin.or.jp/
 日本棋院の囲碁公式サイト。オンラインゲーム「幽玄の間」のサービスあり。過去40年間のプロ棋譜を棋戦や棋士で検索して棋譜をダウンロードできる。先週の棋戦結果など囲碁ニュースも閲覧可能。
 
☆WWGo インターネット囲碁対局 http://home.wwgo.jp/jp/
 囲碁対局をインターネット上にて実現。インターネットを通し、世界中の人と囲碁対局を楽しむことが出来る。
 
(5) 数学オリンピック財団ホームページ  http://www.imojp.org/
    情報オリンピックホームページ    http://www.ioi-jp.org/
 
(6)行動推定プログラムを利用した情報配信システム
 百貨店や博物館などの施設での運用を想定し、お客様が立ち寄った場所や時間などの情報をRFIDリーダ装着の携帯電話機で収集して行動を把握し、それによって推定されたお客様の状態に応じて配信情報を選択できる情報配信システムを開発。9月に、横浜の百貨店で試験運用。
http://www.nttdocomo.co.jp/info/news_release/page/20060911a.html
 顧客は、立ち寄った売り場や時間がすべて記録され、行動パターンを分析されてしまうかも?
 
(7)冥王星の小惑星番号と 2003 UB313 の名称
 国際天文学連合総会での惑星の定義を受け、冥王星に小惑星番号134340が割り当てられた。また、冥王星より大きい天体発見ということで惑星の定義のきっかけとなった 2003 UB313 にはギリシャ神話で争いと不和の女神でトロイ戦争の原因を作ったともいわれる Eris の名前が。
  国立天文台 http://www.nao.ac.jp/   http://www.nao.ac.jp/nao_topics/data/000241.html
 
(8)Word文書に電子的な“墨塗り”を施せるアドオン
 Word文書に電子的な“墨塗り”を施して情報漏洩対策を支援するアドオンを無償公開。マーカー機能や図形でテキストを隠すと、情報漏洩につながるおそれが・・・。文書内の任意の範囲に対し、見た目上黒く塗りつぶしたうえ、あとから取り出せない形でテキストを隠す“墨塗り”処理を施せる。
http://www.forest.impress.co.jp/article/2006/09/15/word2007redaction.html 
 
(9)明日から使えるGC(作図ツール)活用研究会の公開授業
 GCは愛知教育大学の飯島康之氏が開発したフリーソフト。コンピュータ上で図形を動かしたり作図したりして、その図形について調べることができる。今年の研究会は、11月13日の提案授業を皮切りに、各地で公開検証授業を行い、12月23日の本大会へ続く。 http://www.school55.net/gc/ 
 

6  教育関連情報
(1)児童校内暴力、最悪2018件
 2005年度に全国の公立小学校の児童が起こした校内暴力の件数は前年度より128件増の2018件となり、3年連続で過去最多を更新したことが13日、文部科学省の「問題行動調査」で分かった。
 (中略)
 一方、いじめは、小中高など全体で2万143件(前年度比マイナス7・1%)と2年連続減少したが、高校では70件増えた。1000人あたりのいじめは愛知県の3・4件が最多で、小中高校別では中学校が1万2794件と最も多く、特に中1、中2でのいじめが1万718件と全体の53%を占めた。
☆★☆★ コメント ☆★☆★
 「いじめ発生率」が愛知県が最多だという。ある新聞では「ワースト」という言葉を用いて、複合選抜試験が生徒にプレッシャーを与え、いじめにつながっていると書いてあった。
 しかし、それは間違いであろう。中1,中2が1万718件に対して、中3が2,081件である。中1,中2は、まだ複合選抜についてほとんど理解していない。それなのに、複合選抜のせいと言えるのか?
 そもそも、個人的には「ワースト」とは考えていない。なぜなら、これは「いじめ発生率」ではなく「いじめ発見率」であるからである。
 いじめの定義が曖昧な中、愛知県の各学校でのは、いじめ不登校対策委員会で厳しくチェックし、本人がいじめと感じたものをいじめとしてカウントしている。他の都道府県のすべての実態がわかるわけではないが、手に入れた情報の中では最も厳しい基準の下で考えている。それは、いじめを発見するためである。マスコミには、そのあたりを認識した報道を望みたい。
 
(2)飲酒運転:同乗や勧めた職員も懲戒免職に 東京・杉並区
 東京都杉並区は14日、飲酒運転の車に同乗したり、運転することを知ったうえで酒を勧めた職員も新たに懲戒免職処分にすると発表した。これまでは飲酒運転した職員を懲戒免職としてきたが、飲酒運転が社会問題化したことを受け、処分規定を厳格化した。新規定は、酒気帯び運転も懲戒免職としている。
☆★☆ コメント ☆★☆
 杉並区だけではなく、多くの自治体が飲酒運転に対して厳罰化の方向だ。
 もちろん飲酒運転はゆるされるべきではない。しかし、飲酒運転の厳罰化の度が過ぎていないか。ひき逃げの方が刑罰がはるかに軽いために、被害者を救助しないで逃げ、アルコールを醒ませてから自首するケースが増えているという。それは本末転倒だ。
 そもそも飲酒の定義も一般には曖昧だ。警察レベルではアルコール濃度0.15mg/l以上と決められているが、一般の人でいつも測定している人はいない。本来個人差があり、体重が軽く、アルコール処理能力が低い人では、前夜の飲酒でも反応する場合がある。
 こうなると、自動車の側に、アルコール検知器をつける方が実効性があることがわかる。業界の改善を望みたい。
  
(3)小6総合「自己の生き方」「文化伝統」多く 国研調査
 国立教育政策研究所はこのほど、「総合的な学習の時間実施状況調査」の結果をまとめた。
 それによると、学習指導要領に示された「環境」「情報」など横断的・総合的な課題のほか、「自己の生き方」など4項目を選択肢に加えたところ、小学校6学年では「自己の生き方」が34・8%、「文化や伝統」が33・7%と多いことが分かった。
 中学1年では「地域のくらしや産業」44・9%、「自己の生き方」41・1%などが多く、「食に関すること」も21・2%あるなど、小・中学校とも地域の課題や生き方にかかわる学習などへの広がりが見られた。
☆★☆ コメント ☆★☆
 現実的な進化だと考える。学習が成立する重要な要件は「必然性」だ。やり方によって「環境」「情報」を身近に考えさせることはできるが、「自己の生き方」は当然より身近だ。「食」も関心を引きやすいし、「地域の産業や文化・伝統」は体験学習が容易だ。座学は体験にはとてもかなわない。それが総合的な学習の存在価値でもある。

 
 MM紹介
(1)初中教育ニュースメールマガジン         文部科学省初等中等教育局 
□ 2006.9.19  37号            お問合せ:sy-mel@mext.go.jp
□ 平成19年度初等中等教育局予算の概算要求について        〔財務課〕
【1:概要】
 平成19年度概算要求については、文部科学省関係予算として一般会計が対
前年度6,715億円増の5兆8,039億円を計上しました。
 このうち、初等中等教育局関係予算の概算要求は1兆8,177億円です。
 主な内訳は、以下の通りです。
  ○義務教育費国庫負担金     1兆6,844億円
  ○その他の国庫補助金 361億円
  ○義務教育教科書に必要な経費  403億円
 
 また、次年度の初等中等教育局関係予算の主要な4大事項として
  (1)世界トップレベルの義務教育の質の保証
  (2)豊かな心の育成
  (3)充実した教育を支える環境の整備
  (4)自立し挑戦する若者等の育成
を掲げており、それぞれの事項に該当する予算が、全ての子どもに豊かな教育を実践し初等中等教育の充実を図っていく上で、必要な事業となっています。
 
【2:各事項の概要】
 各事項の概要は以下の通りです。
(1)「世界トップレベルの義務教育の質の保証」について
 ・全国的な学力調査の実施等 116億円
  →義務教育における機会均等や全国的な教育水準の維持向上の観点から、小学校6年生、中学校3年   生の全児童生徒を対象に全国学力・学習状況調査を実施する
 ・小学校の英語教育の充実に向けた条件整備 38億円
  →小学校段階における英語教育の充実に向けて具体的な取り組みを進める
 ・国語力の育成、理数教育の充実など総合的な学力向上策の推進 190億円
 ・子どもの読書活動の推進 10億円
 ・学校評価システムの構築 8億円
 ・教員養成・免許制度の改革など教員の資質能力の向上 4億円 
(2)「豊かな心の育成」について
 ・豊かな人間性や社会性をはぐくむ長期宿泊型体験活動等の推進 18億円 
  →児童生徒の豊かな人間性や社会性をはぐくむための体験活動等を推進する
 ・いわゆる「キレる」言動などの問題への対応の推進 2億円
 ・問題を抱える子どもの自立支援や教育相談体制の充実 63億円
(3)「充実した教育を支える環境の整備」について
 ・義務教育費国庫負担金
  →今日的な教育課題として特に緊急性の高い特別支援教育及び食育の推進に対応するため、331人  (特別支援教育311人、食育20人)の定数措置を要求し、必要な経費を計上
 ・幼児教育に係る負担の軽減等幼児教育の振興 233億円
  →保護者負担の軽減策の一層の充実及び認定子ども園に対する支援を行う
 ・子ども一人一人のニーズに応じた特別支援教育の推進 79億円
 ・学校のICT教育の一層の推進 14億円
 ・外国人児童生徒教育の充実   2億円 
 ・新しい学校教育の開発研究   20億円
(4)「自立し挑戦する若者等の育成」について
 ・地域産業等との連携によるものづくり人材の育成 10億円
  →ものづくりを支える将来の専門的職業人を育成するため、経済産業省と連携して行う
 ・各学校段階を通じた体系的なキャリア教育・職業教育の推進 16億円
(5)その他
 ・義務教育教科書の無償給与 403億円
 ・環境教育の推進      13億円      
☆★☆★ コメント ☆★☆★
 教員にもある程度の行政感覚が必要です。学校教育は、法律をもとに税金で成り立っていることを考えれば当然のことなのですが、その行政感覚を身につけるための第一歩は予算書を読みとることです。まずは、文部科学省の概算要求の概要を読むことから始めてみましょう。
  
8 研究会紹介 
■静岡教育大学附属浜松小学校 第84回教育研究発表会
日 時:10月16日(月)
テーマ:「自己」を豊かにする
内 容:公開授業、公開カンファレンス、分科会、全体会、講演会
講 演:『真の「自己」を育てる』兵庫教育大学学長 梶田 叡一
連絡先:静岡教育大学附属浜松小学校(浜松市布橋3−2−1)
    TEL 053−455−1441/FAX 053−457−3583
 
■静岡教育大学附属浜松中学校 平成18年度教育研究発表会
日 時:10月17日(火)
テーマ:「成長する場としての学校」をめざして〜「たくましさと優しさの
    ある姿」を求め、「感性」「自尊感情」を育む学び〜
内 容:全体会、必修教科公開授業、ライフタイム発表会【総合的な学習の時間】、
    教科別研究協議会、ほか
連絡先:静岡教育大学附属浜松中学校(浜松市布橋3−2−1)
    TEL 053−456−1331/FAX 053−457−3587
 
 書籍紹介
『プレジデント ファミリー』(プレジデント社)¥680

参加者の提案より 
● 奥村先生 史跡東之宮古墳第2次調査現地説明会資料、ことばの教室だより12号〜15号
● 高橋先生 正岡子規の短歌の授業
● 坪内先生 スーパーマーケットではたくらく人(小3)について
● 天野先生 尾教研中学校社会科実践計画
● 尾関先生 石川先生の講義メモ
          『教師学手帖』http://www.oyagyo.or.jp/syoseki/syoukai/syoseki_01_23.html
          『アスペルがー症候群のおともだち』ミネルヴァ書房 \1,800 
          『LD・ADHD・高機能自閉症の指導』東洋館出版 \2,800 
● 野沢先生 社会科授業実践計画
● 浅井先生 「自分を見つめ、人との関わりを大切にする生徒の育成」 
          「社会科学習指導案 世界のすがたとさまざまな地域」
          「道徳学習指導案 仲間との協力」

  問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp