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報告者  土 井

2006年11月30日(木)布袋北学習等供用施設にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井、高橋先生(門弟山小)、早川先生(江南北中)、坪内先生(大北小)、勝村先生(楽田小)、吉田先生(古西小)、大野先生(岩南小)、高木先生(犬山中)、坪内先生(犬南小)、織田先生(扶桑中)、浅井先生(岩倉中)、奥村先生(藤里小)、野沢先生(柏森小)、尾関先生(曽野小)、池邑さんの15名でした。

 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

  佐藤学氏講演記録
 「子どもに語ろう」推進事業 家庭教育フォーラム 尾張地区推進大会講演
  You Net11月号〜「名字の分布は文化の流れ」〜   
  個人情報保護の過剰反応
  役立ちWeb特集
  教育関連情
 MM紹介
 研究会情報
 

参加者の提案
佐藤学氏講演記録
 平成18年11月18日 小牧市立応時中学校公開研究会での講演記録をここで紹介します。
      
 「子どもに語ろう」推進事業 家庭教育フォーラム 尾張地区推進大会講演
 平成18年11月25日(土)小牧市市民会館で行われた、目白大学大学院心理学研究科教授 谷田貝公昭氏の講演要旨をここで紹介します。 
 演題は「現代親子人間模様−親と子の関係は子どもとの成長ととともに変化する−」   
  これまでに聴いた中では、最も面白かった講演の一つです。この名前は、ぜひ覚えておきましょう。 
  
 You Net11月号〜「名字の分布は文化の流れ」〜
今回は名字を取り上げました。第254回で紹介した、全国の都道府県別名字ベスト20を見て気付いたことを、日清のどん兵衛とつなげてみました。
  http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/myouji.htm 
  わかりやすい文章を書くのが最も苦心する点です。
  本文は こちら

 個人情報保護の過剰反応
 前回、Web上で、大阪での人権啓発研修会の報告を載せた。
 http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/H18jinkenkouza.htm 
 そのカリキュラム3で「個人情報保護の過剰反応」について話題になった。学校で緊急連絡網をなくすことなどが、個人情報保護の過剰反応例としてあげられた。
 内閣府の国民生活審議会個人情報保護部会が7月にまとめた「主な検討課題」について、意見を公募した結果447件が報告された。個人情報保護法への過剰反応を防ぐには、各省庁のガイドライン(指針)で保護法の趣旨をもっと徹底する必要があるなどの意見があった。
 次に詳細な資料が公開されている。  第20次 国民生活審議会 個人情報保護部会
   http://www5.cao.go.jp/seikatsu/shingikai/kojin/20th/20bukai-index.html  
 学校はもっとも個人情報保護の過剰反応が激しいと言われている。文科省レベルで、ガイドラインが示されるとありがたい。


 役立ちWeb特集 
(1)子どもの発する心のサインを敏感に受け止め適切に指導するために◆@北海道教育委員会
 子どものいじめや不登校等の問題行動を未然に防止するためには、子どもが発する心のサイン(前兆行動)を敏感に受け止め、状況を的確に把握するとともに、個々の事例に迅速かつ適切に対応していく必要があります。 そのために、このたび、道教委のホームページ(学校教育局学校安全・健康課)に
 ・前兆行動を把握する意義
 ・前兆行動の把握に関する留意点等
 ・前兆行動を受け止めた基本的な指導の在り方
 ・前兆行動のいろいろ〜事例に基づいたチェックリスト
 
(2)sta la sta 線を引くだけで簡単にかけ算を解く方法
 実生活で役に立つ、かどうかは状況次第ですが、知っておくとちょっと楽しいTipsとして、2桁や3桁(あるいはもっと大きな)の数字のかけ算を、線を引くだけで簡単に解く方法を紹介。交点の数を数を数えるだけで、かけ算の答えを求めることができます。
 
(3)国立天文台 / 4次元デジタル宇宙ビューワー"Mitaka"の最新版
 Mitakaは、国立天文台が開発している、天文学の様々な観測データや理論的モデルを見るためのフリーソフトウェア。地球から宇宙の大規模構造までを自由に移動して、宇宙の様々な構造や天体の位置を見ることができる。惑星の新しい定義に対応した最新版が登場。
 
(4)「ユネスコキッズ携帯サイト」 http://unesco-kids.com/pc/ 
  「小学生のための世界自然遺産プロジェクト」事務局  http://unesco-kids.com 

6  教育関連情報
(1)いじめ緊急提言の要旨 政府の教育再生会議
 政府の教育再生会議が29日まとめたいじめ問題の緊急提言の要旨は次の通り。
 
 いじめが起こらないようにし、速やかに解消する第一次的責任は校長、教頭、教員にある。いじめで苦しんでいる子どもを救い、子どもが命を絶つ痛ましい事件を食い止めるため、教育委員会、保護者、地域が社会総掛かりで早急に取り組む。
 一、いじめは反社会的な行為として絶対に許されず、見て見ぬふりをする者も加害者であると徹底して指導する。いじめを訴えやすい仕組みを設ける。
 一、学校は問題を起こす子どもに指導、懲戒の基準を明確にして毅然(きぜん)とした対応をとる。例えば社会奉仕や個別指導、別教室での教育など。
 一、いじめ発生時には子ども、保護者に学校がとる解決策を伝える。子どもや保護者が希望すれば、いじめを理由とする転校も認められることを周知する。
 一、いじめにかかわったり放置、助長した教員に懲戒処分を適用する。
 一、学校はいじめがあった場合、校長、教頭、生徒指導担当教員、養護教諭などでチームをつくり解決に当たる。教育委員会もチームを結成し学校を支援する。
 一、学校は、いじめがあった場合、隠すことなく学校評議員、学校運営協議会、保護者に報告。家庭や地域と一体となり解決に取り組む。
 一、いじめ解決は家庭の責任も重大。地域も積極的にサポートする。
 一、いじめ問題に政府が一丸となり取り組む。
☆★☆★ コメント ☆★☆★
 内容は問題にしない。ただ、こうしたマスコミの反応の早さに驚いている。
 教育再生会議はあくまでも内閣におかれたものである。この会議から総理大臣に答申等があり、そこから文科大臣に指示がいき、文科省が「学校は〜」というのなら分かる。こうした一会議から、いきなり「学校は〜」というものが出され、それがマスコミにのり、いかにも国の出した方針だというのは違和感を感じる。みなさんは感じない?
 
(2)22回目を迎えた「加能作次郎文学賞」中高生に文章書く楽しみを
 全国的に珍しい生徒対象文学賞である。大正から昭和初期の文壇で活躍した作家・加能作次郎(1885−1941)を顕彰し、中学、高校生のための「加能作次郎文学賞」が22日、生まれ故郷の石川県志賀(しか)町にある富来(とぎ)活性化センターで行われた。同賞は加能作次郎の生誕百年に当たる昭和60年に創設され今年で22回目。「作次郎に続け」を合言葉に、主催する「加能作次郎の会」(大野堯会長)が能登全域の学校に呼び掛け、応募を募っている。中高生対象の文学賞がこれだけ長く続くのは全国的にも珍しい。「次代を担う子供たちが文学作品に触れ、文章を書く喜びを味わってほしい」との関係者の熱意が大きな原動力になっている。
☆★☆★ コメント ☆★☆★
 たとえば選択教科で、こうした文学賞に挑戦することはどうであろう。1学期間をかけて、「文学とは」
「文学史」「作品の書き方」「レトリック」を学習し、「主題」「シナリオ」のスケッチまで指導を受ける。そして、作品づくりを、自由研究をかねて夏休み中に行うのである。それを2学期前半に修正し応募する。
結果はどうあれ、動機付けとしては十分であり、充実した学習が成立するのではないか。担当教師の指導力によるが・・・                                              
(3)教員の残業、1日平均2時間 文科省が勤務実態調査 
 教員給与制度の見直しを進めている文部科学省は24日、40年ぶりに実施した教員の勤務実態調査の暫定的な集計結果を発表した。7月の1日平均の残業時間は、調査対象になった公立小中学校の教員の平均で2時間8分だった。教員の「時間外手当」については現行は一律支給だが、実態調査を踏まえこれをやめるかどうかが焦点となる。
 集計結果は、この日開かれた中央教育審議会の作業部会で示された。7月分と8月分について、無作為抽出された170校前後の延べ約1万5000人から回答を得た。
 7月分でみると、小学校教員の残業時間は平均で1時間48分、中学校は2時間25分。中学校は部活指導の影響が大きいとみられる。週あたりに換算すると、小学校は9時間、中学校は12時間5分。単純比較は難しいものの、66年の調査では7月の最も多い週で小学校が5時間強、中学校が8時間強となっており、大幅な増加と言えそうだ。また、集計には含まれていないが、テストの採点など自宅持ち帰り分は平日で小学校が47分、中学校が25分で、実際の「残業」はさらに増えるとみられる。(後略)
☆★☆★ コメント ☆★☆★
 詳しいデータはここに公開されている。
 現実は、特に中学校ではもっとあるような感覚である。休日の部活動指導は入っていないだろう。小学校での持ち帰り仕事も相当な量になるであろうと思うが・・・。
 ただ、こうしてしっかりデータを取ることには意義がある。データをもとに、議論をしていただきたい。

 
 MM紹介
(1)初中教育ニュース(初等中等教育局メールマガジン)第43号 2006.11.27 □ 法令解説
 教育行政は、主に文部科学省と各教育委員会との役割分担によって行われています。そして、教育の機会均等や全国的な水準確保を実現しながら、地域の実情に応じたより良い教育を行うことを目指しています。今号は、「教育における国と地方の役割(就学事務)」についてご説明します。 
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教育における国と地方の役割(就学事務)              〔教育制度改革室〕
 憲法26条は、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。」と定めています。
この規定に基づき、国は、学校教育法やその施行令等を定めることにより、この義務の基本的な枠組みを設定しています。
 学校教育法では、義務教育段階の児童・生徒の保護者に、その保護する子女を小・中学校または盲学校、聾学校及び養護学校(平成19年度からは特別支援学校)の小・中学部に就学させる義務を課しています。また、市町村に対して小中学校の設置を、都道府県に対して盲学校、聾学校及び養護学校の設置をそれぞれ義務づけています。
 さて、就学に関する事務は、学校教育法施行令及び同法施行規則において、具体的には次のような事務を定めており、市町村の教育委員会が重要な役割を果たしています。(一部都道府県の教育委員会が行っています。)
 ・学齢簿の編製   ・就学前の健康診断   ・入学期日の通知    ・学校の指定  
 ・区域外就学の事務   ・就学の督促    ・就学義務の猶予免除
 なお、この就学事務は、平成11年の地方分権一括法により、「機関委任事務」(国の事務)から「自治事務」(地方の事務)となりました。「自治事務」とは言え、憲法で保障する権利を全国民に保障する必要があることから、国は就学事務が確実に実行されるように上記の基本的な枠組みを設定するほか、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」に基づき指導・助言・援助、調査等を行っています。
 このような国と地方の役割分担のもと、全国どこにおいても、義務教育段階の児童・生徒の教育を受ける権利が保障される制度となっています。
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 このような法令をメルマガで解説してもらえるのはたいへんありがたい。
 
(2) 常識ぽてち ♪2006-11-18(第1012号)  http://tamagoya.ne.jp/potechi/b/ 
■石膏・石灰・漆喰
 似て非なるもの。石膏、石灰(生石灰、消石灰)そして漆喰。
 これらはどういうものかは漠然とはわかっていてもいざ「どう違うのか?」と問われたら、違いを答えるのはなかなか難しいものです。
 まず石灰(せっかい)ですが、原料の石灰石は石灰岩から採れます。石灰岩のおおもとは珊瑚礁で、これが地殻変動などの長年の月日を経て地表に出現し、岩石化したのが石灰岩です。石灰岩は侵食されやすく、地表に現れた後に風雨に侵食されてできたのが鍾乳洞です。
 石灰はカルシウムでできていると思って間違いはなく、そのカルシウムの形態が微妙に異なると、呼び名も変わってまいります。
 まず石灰岩を現場から削り取ったままの状態。これは石灰石といいます。主成分は炭酸カルシウム〔CaCO3〕です。この石灰石を900℃以上で焼きますと、二酸化炭素が放出されて「酸化カルシウム」になります。これが生石灰。化学式は〔CaO〕です。式から(CO2)が減ったのがわかります。ちなみに生石灰は(せいせっかい)と読みます。
 この生石灰に水を反応させると消石灰(しょうせっかい=水酸化カルシウム)になります。〔CaO+H2O=Ca(OH)2〕消石灰は園芸肥料や運動会のライン引きの白い粉としてもおなじみです。
 この消石灰に糊剤、すさ(きざんだ麻など)を混ぜて水で練り合わせたものが日本古来の左官材料として使用されている漆喰です。消石灰と漆喰は混ぜ物があるかないかの違いでだけで、本質的には同じものです。
 漆喰として塗られた(水酸化カルシウムCa(OH)2)は空気中の炭酸ガスを吸収してゆっくり石灰石に戻ります。この作用が漆喰の有害物質吸着作用として注目され健康に良いとされるゆえんなのです。漆喰が石灰に戻る式:Ca(OH)2(消石灰)+CO2(二酸化炭素)⇒CACO3(石灰石)+H2O(水:蒸発)
 そして、石膏。美術室においてある白い塑像や骨折のときにお世話になるギプスは石膏でできています。意外なところでは糖衣錠のコーティングや豆腐の凝固材としても石膏が使われています。
 石膏は硫酸カルシウム(CaSO4)を主成分とする物質で、通常目にしているものは2分子の結晶水をもつ硫酸カルシウム「二水石膏(CaSO4・2H20)」です。
 二水石膏は120℃〜150℃に加熱すると結晶水全体の3/2を失って「焼せっこう」になります。「焼せっこう」に水を加えると流動状になり反応を起こして再び元の「二水せっこう」に戻って固まります。この性質を利用し、板状に固化させたものが建築材料の石膏ボードというわけです。
 石膏は天然石として存在し、それは「バサニ石」といわれますが、土壌中及び溶岩内から発見されています。天然のものは無色透明の結晶となっている美しい岩石です。
 今回はちょっとややこしくなったのでまとめます。
・石灰石(炭酸カルシウム〔CaCO3〕)を焼く⇒生石灰[CaO]
・生石灰に水を加えて精製⇒消石灰(水酸化カルシウムCa(OH)2)
・消石灰=ほとんど漆喰と同じ。
・石膏は硫酸カルシウム(CaSO4)⇒石灰石炭酸カルシウムとは別物
・石膏も漆喰も壁材、左官材として使う
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 ずっと気になっていたことが一気に解消した。まとめ方も平易で簡潔。すばらしい!
  
8 研究会情報
 富士市立岳陽中学校公開研究会 平成19年1月18日(木)
   佐藤学先生の講演もあります。  http://www.city.fuji.shizuoka.jp/~j-gakuyou/H18_118koukai.pdf  
参加者の提案








問い合わせは 土井謙次  
syaraku@tcp-ip.or.jp