2009.1.21


-市中山居
-イマドキの壁
-縦に住む
-熱気を動かす
-OpenHouse
-Slide Show
-街角の家
-実施図面(pdf)



冬有難く、夏迷惑なもの、それは建物の熱気です。熱気がちゃんとしたところにあれば、快適な住まいですが、熱気が変なところにあると、住みにくい家になります。

階段廻りの縦に繋がった部分が、熱気を扱うための舞台となります。熱気は常に上昇します。冬、有難い熱気は階段室の最上部に溜ります。冬の間、ここに溜った熱気を1階の床下に吹き込んでやれば、家全体で熱気を利用できます。

床下に熱気を吹き込んでやる、もうひとつの目的は基礎のコンクリートに熱を伝えることです。「外断熱」という言葉があります。建物の設計で、壁の中の温度を、外気に近くするか、室温に近くするかには大きな違いが有ります。壁の温度が室温に近ければ、快適な住まいが造れます。しかし木造住宅では壁の熱容量がコンクリートの数十分の一なので、壁に熱を蓄えることが出来ません。木造住宅で熱を簡単に蓄えられるのは、床部分のコンクリートです。

基礎の外側を断熱してやることは地熱利用にもつながります。地下1m程まで下がると、夏冬を通じて温度の変わらない恒温層と呼ばれる部分になります。北海道など地表から深くまで凍結する地方では、基礎を深くするので、これも有効な手段ですが、浜松ではなかなかそこまでは、、、