「遙かなる爺ヶ岳!('18/7.17)
 
 JEC富山2Daysの二週間後、父ちゃんとショウゴは、爺ヶ岳にいた。

【JNCC 第5戦】大波乱、ポディウム総入れ替えで中島敬則が初優勝Responseより)

 

いま、もっとも日本で注目を集めるレースのうちのひとつJNCCのシーズン中盤戦が10日、
聖地である長野県爺ヶ岳スキー場で開催。
絶対王者の小池田猛が4連勝、これに食い下がる渡辺学はイベントが重なったことで休場となった。

また、ヤマハが2019年モデルを発表したばかりということもあって、
3強のうちの一人鈴木健二が世界初のYZ85LWをレースデビューさせた。
また、今戦はアメリカからアンソン・マロニーがスポット参戦。
IRCタイヤが全面的にバックアップているノースアメリカの雄が、どこまで小池田に迫れるのか、
はたまた小池田を打ち負かすのか?にも期待がかかる。

レースは、いつもどおり石戸谷蓮がホールショットを奪う形でスタート。
これにアンソン、小池田、斉木、鈴木らが追随する形でオープニングラップが進行する。
真っ先に1周目を戻ってきたのはなんとアンソンで、
2番手小池田も10秒ほどのリードを奪われているという驚愕のシーン。
レース展開は、王者小池田が自由に書き換えられてきた今シーズン、
黒船の来襲で小池田のリズムが大幅に狂ってしまう。
珍しく序盤から全力で追い上げを強いられた小池田だが、
そのプレッシャーにミスを誘発されたか3周目でクラッシュ。
レースをリタイアした。

ラクになったアンソンは、ペースを1分ほど落として走るもののあまりの速度とガレにタイヤの消耗激しく、
チームからペースダウンのオーダーが飛ぶ。
後続とのアドバンテージも十分だったことからピットインの作戦に出た矢先に、こちらも激しくクラッシュしてアウト。

後続では激しく小林雅裕がペースを上げていたが、こちらもレースをリタイアしており、
このサバイバル戦の様相の中6周目で中島敬則が単独トップに浮上する。
次第に荒れてくるコースに中島は苦戦。
これを突こうとした齋藤祐太朗は、後半に30秒ほどの差を一気につめかけ、
3番手和田卓也もこれに続く。
モトクロスから転向してきた中島にとって、荒れたコースは不得手だが、
岩場の多い富山で育った齋藤や、エンデューロで名をなしてきた和田の性格がはっきりと出た終盤、
しかし中島が逃げ切り初優勝をものにした。

YZ85LWで参戦した鈴木健二は、3周に1度給油しなけれないけないなど不利な面が多分にあったにも関わらず、
9位から追い上げて最終的に5位でフィニッシュ。
クロスカントリーにも使えるほどの低中速と、堅牢性を存分にアピールした形だ。  
《稲垣 正倫》


 土曜日の明け方に爺ガ岳スキー場に着いた父ちゃんとショウゴ。
ホント、久々の爺ガ岳だった。
天気予報では、土曜日が曇りで日曜日の午後から雨。
しかし、思ったよりも天気も良く、路面も乾いていた。

土曜日は、下見だけしてノンビリ過ごそうと思っていたのだが、
タカから「土曜日にe-MTB(電動マウンテンバイク)の試乗会があるみたいだから乗ってみて!」
とLINEがあったので、ショウゴと二人で試乗してきたぞ。

結論から言うと「楽しい!」の一言。
電動アシストがあるので苦しい登りだって楽ちん!
下りは、もちろんスピードも出て楽しい!
ただし、自転車の挙動に慣れていないので、軽すぎて怖い!
どこまでスピードを出して良いのかが分からなかった。
試乗車なんで転倒するわけにもいかないしね!
でも、車両価格が軽く30万円オーバーなんで、手が出せませんわ(笑)

試乗会が終われば、豊橋友の会時期エースのダイちゃんが
FCX(無料チャイルドクロス)に出場するので応援に行く。
このFCXのクラス分けは、以下の通り。
ヨツバ
//
(3才~小学2年)* ヨツバモト 車種問わず
ピーウィ//(4才~小学2年)* PW50・QR50 に限定
チャイルド//(5才~小学2年)* CRF50・TT-R50・KTM50SX・TC50・DR-Z50・KDX50 に限定

ヨツバモトは、電動バイク。
ダイちゃんは、PW50なのでピーウィクラスか?
見ればAAライダーホシノくんジュニアのタイガくんがいる。
(ホシノくんとは、モトクロス時代に少しだけ同じチームにいたことがある)
ジャンキーイナガキジュニアやマツオさんジュニアもいて、なかなか楽しい感じ。
みんな、しっかりオヤジの顔になっていたぞ(笑)

レースは、ダイちゃんとタイガくんの一騎打ち。
タイガくんのDRZ50の方が、パワーがあるので登りでは少し有利な気がするが、ライン取りで何とかなるレベル。
序盤は、先行するダイちゃんを必死に追いかけるタイガくん。
なかなか見応えがあるレースだぞ。

勝負所は、ガレセクション。
距離的には、3~4mだが、結構な速度で突っ込んでいくものだから、見ていてヒヤヒヤ。
あの小さなタイヤからすれば、大きな石ですぜ!

終盤、ついにタイガくんに先行を許したダイちゃんは、このガレセクションでラインを変えて勝負に出る。
しかし、いつもとは違うラインだったので、フロントが弾かれて激しく転倒。
何とか復帰はしたが、これで勝負あり。
1位がタイガくんで、2位がダイちゃんだった。

表彰式で「どこが難しかった?」とインタビューされたタイガくん。
あのジャリが難しかった!」と答えていた(笑)
ダイちゃんも「あのジャリで転んじゃった!」と言っていたし、
君たちにとっては、あの程度のガレはジャリなんですね~(爆)

久々に50ccのレースを見たが、なかなか面白かった。
ショウゴやタカが多度で走っていた頃を思い出したぞ。


  (山のお天気なんで曇ったり晴れたり・・)    (これが、e-MTB。なかなか楽しいです!)

(e-MTBを試乗するショウゴ。ショウゴもレンくんみたいに自転車に乗って、もう少し体を絞った方が良いぞ!)

           (FCXのスタートと表彰式)

(ガレを攻めるタイガくん。その後ろには、貧相な親子が写っています・・JNCCホームページより)

(インタビューを受けるダイちゃん。「あのジャリが・・」と言っていました)

FCXのレースが終わってからショウゴ・ヒサと下見に出かける。
久々の爺ガ岳だが、コースはそんなに変わっていない感じ。
やっぱり勝負所は、ガレの登りとロックンロールリバーか?
ただ、ガレの登りについては、重機で押し固められていたので、ずいぶんと登りやすくなっている感じだ。
といっても、レースの後半になれば荒れてきてしまうだろうが・・

ショウゴのCOMPと違い、FUNクラスのガレは、短いからそんなに難しくはないでしょう。
むしろ、二箇所あるウッズのライン取りの方がタイム差に直結しそうだな。

ここで、父ちゃんは、ウッズの中に秘密のラインを見つける。
木の間をぬっていったり、根っ子に気をつけたりするよりも、
だいぶ大回りになるが、沢みたいな所に降りて行った方がスピードも出るし楽だぞ。
嬉しくなって、後から来たショウゴとヒサにこのとっておきのラインを教える。
ヒサは、「前に遅いライダーがいたら絶対にこっちの方が速いですね!」と言うが、
ショウゴは、「こんな大回はいやだ!」とろくに見もせずに決めつける。
この辺が、本物のIAライダーとなんちゃってIAライダーとの差なんだな。

ゲレンデ部分は、概ね気持ちよく走れるのだが、石が浮いている部分もあり、
気を遣うし、転倒したら痛そう・・。
今まで、COMPで使っていた沢の下りがFUNクラスにもあって、ここも難しそうだった。
(ここで父ちゃんは、最終ラップでひどい目に遭うのだが・・)

下見の途中でイワキさんご一行と出会う。
「この頃、ブログが更新してないんじゃないですか?」と聞けば
「一度、サボっちゃうとなかなか更新できなくてね~(笑)」とイワキさん。
ここで衝撃の事実を教えて貰う。
「ヒメマルさんって、決してモトクロス初心者じゃなくって、関東選手権に出ていたこともありましたよ!」
「お~そうだったのか!だからモトクロスコースで父ちゃんを追い回していたのか!!」と納得。
今では、モトクロスコースに限らず、どんなコースでも勝てる気がしない・・。
腐ってもモトクロスIBだったプライドはどこに行ってしまったんだろう?
(腐敗しすぎてなくなったんじゃないの?byショウゴ、 もう死臭のレベルよ!by母ちゃん)


   (下見に出かけるショウゴとヒサ)   (ゲレンデの上から見たコース。石が浮いているところもあり
                                        なかなか手強いです!)
曇りの中、FUNクラスのスタート時間が近づく。
コースは、ベストコンディション!
ただ、第三コーナー後の登りは、ホコリが立ちそうだな。
スタートで出遅れたら大嫌いなホコリ地獄だぜ。

久々のエンジンスタートなので、ちょっと緊張。
144ccの2ストなので、エンジンの掛かりは良い。
2速に入れてのセルスイッチスタートでもボロロロン!と簡単にエンジンが掛かる。
キックスタートの方が、確実性はあるが、地面が斜めだし、何より足が付かない(笑)

そこで、セルスタートを選択したが、旗が振られた瞬間にエンジンが掛からず出遅れる。
それでも7~8番手で第1コーナーを抜け、ゲレンデの登りに臨む。
しかし、前走者のホコリがひどくて、前が見えない。
おもわず、アクセルを閉じる父ちゃん。
すぐに2~3台に抜かれる。
どうして、あんな状態でみんなはアクセルが開けられるの?

10位ぐらいでレースは進むが、前の3~4台は目の前だ。
そのまま例のウッズに突っ込む。
秘密のラインでゴボウ抜きだぜ!
しかし、秘密のラインの入り口が分からない。
何か目印でも付けておけば良かった!

そう言えば、JNCCやJECでもウッズの中で目印らしきモノを見たことがある。
前回のJEC富山では、ウッズの中に点々と続く小石を見つけたタカが
ヘンゼルとグレーテルのパンの目印か!」と突っ込みを入れていた。(笑)
ウッズでは、ライン取りが大切なので、みんなしっかりと下見をするのだが、
実際、目印って付けても良いのだろうか?
そんなに真面目にルールブックを読んだことがないので分からないのだが・・(笑)

ウッズの中でキョロキョロする父ちゃん。
その間に前走者に離されてしまう。
仕方がないので、みんなが通るライン通りに進む。
1周目が終わって18台中の12位。
落胆する父ちゃん。

2周目に入って徐々に転倒者や前走者を抜いていく。
よし、8位ぐらいには上がったはずだぜ。
今度こそ秘密のラインでゴボウ抜きだぜ!」と例のウッズに勝負をかける。
「この辺で右に大きく回るはず!」とコースを変えれば、見たことがない景色が広がる・・
あれ?ここはどこ??私は誰???

またまたキョロキョロする父ちゃん。
コース幅が大きく取ってあるので、コーステープも見えない。
遠くにライダーが見えたのでそちらに行くと左側に赤いテープが!
これって逆走じゃね?
慌てて、ラインを変えて、ウッズの中をまたまたウロウロ。

何とかコースに戻ったが大幅なタイムロス。
これで14位まで落ちてまたまた落胆。
ここから父ちゃんは頑張った!と言いたいところだが、
コーナーが荒れていたり、石が浮いていたりすると上手く加速が出来ない。
ましてやコーナー後に登りがあると150XC-Wのパワーでは抜かれてしまう。
150では、エンジンの回転数が落ちると辛いんだな。

回転数さえ落ち込まなければ、250に比べても加速だって負けていないのだが、
平らな竹やぶばかりを走っていたので、この爺ガ岳のコースに対応できない。
ここからは、13~14位をウロウロ。

ラスト1周で13位。
目の前には、12位の人がいる。
今までCOMPクラスで使っていた沢の下りで勝負をかける。
抜こうと思ってラインを変えたその瞬間、激しく転倒!
フロントが滑った!と思った時には、大きな石が目の前に見えたぞ。
ヘルメットが石にぶつかり、脳が揺れた。
久々の派手な転倒だった。

急いでバイクを立てようとすれば、右手の親指に激痛が走る。
転んだときにハンドルにぶつけたのか?
何とかバイクを起こして、走り始めるがアクセルが握れない。
コースは、あと三分の一ぐらいだ。
親指を離して手のひらでアクセル操作をしなが14位でゴール。
頭もクラクラ・・。ヘルメットは傷だらけ・・。
情けない・・

転倒がなくても、上位グループのスピードに全然付いていけないことが分かったレースだった。
ハシモトさんは、4位前後をバトルしていたが、5位でゴール。
タカハシ弟さんは、FUN-Cクラスで13位だった。

久々にJNCCに出て分かったことは、オンタイムエンデューロのJECとは全然違うこと!
練習の仕方をもう少し考えないと・・。
やぱり、コース整備とバーベキューをいくらやってもバイクは速くならないね!(笑)


(今年は、ハシモトさんもFUN-Aクラス)(超久々にレース復帰のタカハシ弟さん)

(FUNクラスのスタートで出遅れる父ちゃん)(タカハシ弟さんもノンビリスタート)

           (ゴール前のストレートを走るハシモトさん・父ちゃん・タカハシ弟さん)

(ハシモトさんと父ちゃんのラップ表。
 トップグループで頑張っていたハシモトさんと下位グループに沈む父ちゃん)

痛む右手にクラクラする頭。
レースが終わっても暫くはジッとしていた。
そうこうするうちにショウゴが準備を始める。
「じぃさん、行ってくるで!」とショウゴ。
手は、早めに冷やした方が良いぞ!」と言っていたが、
車を変えたばかりなので、救急セットや冷やすモノも移してない・・。

親指の付け根が腫れてきたが、動くので骨は大丈夫でしょう~。
父ちゃんぐらいになると、大体の怪我の具合が分かる。
今後は、腫れの部分が広がるが、1週間程度で治る見込みだな。
親指の筋(腱)は、もう少し時間が掛かるかもしれないけど、日常生活は大丈夫でしょう~。

10kgのガソリン缶を左手に持って、ゴーグルの予備とタオルを右手に持ってピットに向かう。
ヨタヨタと歩いて行ったものだから、着いた頃にはみなさんスタート位置に整列していた。
天気予報は見事に外れ、曇りだが雨が降る感じではない。

父ちゃんよりも久々のショウゴは、「ちゃんとエンジンが掛かるかな?」と不安そう。
父ちゃんよりも背が低く足も短いショウゴなので、迷わずセルスタートを選択。
ホシノさんのフラッグと共にスタートするが、少しで遅れて6~7位で第1コーナーに突っ込む。
ヒサもその後に続く。
第3コーナーでホコリを嫌ってアウトから回るショウゴ。
あそこのアウトは、フカフカの土が貯まっているぞ!と思った瞬間に転倒。
ひとり、ホコリまみれの中に取り残されるショウゴ。
もう、完全にベリじゃん!

ここからショウゴは、頑張った!と言いたいところだが(笑)
その後は、20位前後をウロウロ。
ヒサも1周目から転倒したらしく、すぐにピットに入っていた。

1時間15分で給油。
「もう少し上がれるんじゃない?」と聞けば、
毎周転倒しているから、リズムに乗れない!」とショウゴ。
やっぱり、この爺ガ岳は、いつまで経っても「遙かなる爺が岳!」なのか?

その後、ショウゴは、毎周転倒しながらも15位でゴール。
ヒサもジリジリと上がって9位でゴール。
ヒサにとっては、不本意なレースだったが、何とかポイントランキングでは1位を守ったそう。
COMP-Bクラスのタカハシさん(兄)は、序盤トップを走るも、4位でゴール。
(それでもスゴイ!)

またまた“遙かなる爺が岳”になってしまった父ちゃんとショウゴ。
後片付けをしていてもドンドン右手が腫れてくる。
「じぃさん、ホントに冷やした方が良いぞ!」とショウゴが何度も言うが、
いや、この腫れは一週間で直るはずだから、今回は冷やさないぞ!」と父ちゃん。
冷やさない場合、どのくらいで直るかの実験なんだな。
「なんで、そんな分かりきったことを57歳にもなってやるんだ?」とショウゴ。
いやいや、今まではすぐに冷やしていたから冷やさないとどうなるのか?の実験なんだ!」と父ちゃん。
「だから、どうしてそんな分かりきっていることを今更確かめるんだ?」とショウゴ。
やったことがないから実験して確かめるんだ!」と父ちゃん。

帰り道でも似たような会話が繰り返されて、あきれたショウゴは寝てしまった。
右手の痛みに耐えながら運転する父ちゃんは、この実験がどうなるか?
という期待に胸を膨らませていましたとさ。

めでたし?めでたし??

PS
父ちゃんは、昔からどうも自分で身をもって確かめないと納得できない性分なんだな。
詳しくは、隊長の生い立ち にもずいぶん前に書いたので、お暇ならどうぞ~
(6)実験だー!(1) 7)実験だー!(2) (8)実験だー!(3) 9)実験だー!(4) (18)実験だー!(5)


   (久々のJNCCにビビるショウゴ)         (スタートは、少し出遅れる)

           (それでも、第1コーナーでは、6~7位に上がる!)

   (第3コーナーのアウトで転ぶショウゴ。砂煙の中に小っちゃなショウゴが見えました・・)

                (最終コーナーのショウゴ・タカハシさん(兄)・ヒサ)

(ゴールしたショウゴ。転倒さえ少なく出来れば、もっと上を狙えるのに・・)

          (ショウゴ・ヒサ・タカハシさんのラップ表)

(転倒直後の右手。親指の付け根が腫れていました)

(二日目の右手。腫れが右手全体に広がってきました)

(三日目。全体がパンパンに腫れてきました・・)

PS
今回の実験で分かったこと。
腫れ自体は、冷やさなくても一週間でだいぶ治まってきましたが、
二週間ほどむくんでいました。
しかし、親指は、ひと月以上経った今でもまだ痛いです。

結論。
やっぱり、打ち身や捻挫は、出来るだけ早く、出来る限りキンキンに冷やしましょう!(笑)
(57才のオヤジがやる実験か?byショウゴ)(無駄に生きてきたとしか思えないわ!by母ちゃん)