第219回 社楽の会報告    第218回へ    第220回へ   TOPへ
                                           
報告者  土 井

2004年11月11日(木)布袋北学供にて社楽の会を開催しました。参加者(勤務校)を紹介しましす。
土井(大口北部中)、高橋先生(門弟山小)、勝村先生(楽田小)、早川先生(江南北中)、天野先生(大西小)、浅井先生(五条川小)、野沢先生(柏森小)、大野先生(岩南小)、坪内先生(大北小)、斉木先生(犬南中)、高木先生(犬山中)、栗山先生(木曽川東小)、奥村先生(岩南小)の13名でした。
 土井より、今回紹介したものの目次です。番号をクリックしてください。

 大口南小学校研究発表会参加リポート
コンビニ店長実践レポート
  授業時数はだいじょうぶか?
 便利Web特集
 教育関連情報
 メルマガ紹介
  

大口南小学校研究発表会参加リポート
土井による主観的な報告です。ここで報告します。
 コンビニ店長実践レポート
  コンビニ店長は、コンビニ経営シミュレーションソフトである。資本金や借入金の設定、ロイヤ リティや利息の支払い、万引きの被害など、リアリティがある。
11月5日、コンピュータ室で実施した。ワークシートは以下の内容。
 
目 的  コンビニ店長となって限られた時間に誰が一番収益を上げるかを競います。
     今回は、「本日までの営業成績累計」の「純利益」の額で競います。
やり方  ・出店場所(   )番を選ぶ  その理由は?(                )
     ・開業資金  自己資金300万円     いくら借り入れますか?(    )万円
スタート   持ち時間40分。販売数など、こまめにメモしておこう。
終 了    決算。本来は、借金を引いて競うが、今日は純利益だけで判断します。
本日までの営業成績累計  (     )日目
    売上高  売上原価  売上純利益  ロイヤリティ  給 料  営業費   支払利息
    費用合計   純利益  を記録
分かったこと、授業の感想をまとめる
〔 結 果 〕 
 結果は、純利益の累積が1千万円を超えて借金返済が完済の者から、開業資金を上回る累積赤字が
出て倒産する者まで大きな差が開いた。
 ここで、成功した店長からのノウハウと、倒産した店長からその経営法を出し合った。
 その結果、成功組は次のことをこまめに行い、失敗組はしていないと言うことが分かってきた。
 ○ 初めは借金をして、人を集める工夫をしている。
 ○ 曜日による売上の違いをチェックして、仕入れの量を変えている。
 ○ パートの店員の質を高めている。
 何と言っても興味深いのは、男子は半数以上が黒字なのに対して、女子は半数が倒産、全員赤字という結果であった。経営に、男女差はあるのだろうか?
 これは、シミュレーションゲームに慣れているかどうかだけではない。
 どうも、「借金」というリスクを負えるかどうかのようだ。他のクラスでも同様の結果が出たら男女の生物学的な違いが分かるかも知れない。
 生徒の感想は、「店の経営はたいへんなことが分かった」という者がほとんどであった。
 授業時数はだいじょうぶか?
  広島県の教育を考える http://www.ddt.or.jp/~m777/ というサイトがある。ここでは、広島県の 教育の問題を鋭くえぐっている。その中から私たちも教訓とすべきことを考えたい。
  ここにまとめた。
      
 便利Web特集
(1)コミュニティ・スクール・キックオフ・フォーラム
平成16年9月から、新しい公立学校運営の仕組みとして学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)が導入された。この制度の普及促進のため、文科省の指定を受けて、「新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究」に取り組んできた7地域9校の研究成果発表会を開催。
(2)超広角写真合成ソフト
 山岳展望や遠景、超高層建築物など一度に撮影できない被写体を分割して撮影し、その複数写真を
1枚の写真に組み合わせることにより、臨場感溢れる超広角写真に仕上げるソフトが登場。分割して
撮影した複数写真をタイル状に並べるだけの簡単操作で、高品位な超広角写真を作成可能。
(3)世界の指導案 ver.1.25  http://jcultra.cc.osaka-kyoiku.ac.jp/LPIW/ 
 学校の授業つくりに役立つ情報を整理した「授業づくり専門の検索サービス」。学習指導案や教育素材、実践記録に関するそれぞれのリンク先が、各教科・学習項目別に整理されている。社楽の会も紹介されている。
(4)環境学習ネットワーク  http://www.fsifee.u-gakugei.ac.jp/eilnet/ 
 部省の環境教育モデル事業「環境観測、データ活用」の一環として進められているプロジェクト。コーディネータである東京学芸大学の先生や、全国の参加学校の先生が提案した環境観測や体験学習のプログラムが用意されている。
(5)位置情報検索サービスをセットにしたランドセル
 GPS端末を利用する警備会社の位置情報検索サービスをセットにしたランドセルが登場。携帯電話のネットワークを利用して、GPS信号および基地局からの位置情報をもとに、端末を取り付けたランドセルの現在地を調べられる。月額利用料は525円。
(6)東京書籍 中学校「新しい社会」Q&A  http://www.tokyo-shoseki.co.jp/e-mail/qanda/q-js-shakai.htm1 地理 Q1:「イヌイット」と「エスキモー」の違いついて
      Q2:「主業農家」「準主業農家」の名称について
2 歴史 Q1:「踏絵」から「絵踏」となった理由
      Q2:教科書に掲載する資料について
      Q3:「問丸」を「問」とした理由
      Q4:「天領」を「幕領」とした理由
3 公民  Q1:「市場価格」と「均衡価格」の違いについて
      Q2:「看護師」とした理由
(7)大阪書籍 資料のページ http://www.osaka-shoseki.co.jp/kyoka/contents02_02.html 
  平成16年度版『中学社会』訂正のお願い、平成14年度中学校学習指導計画作成資料
  教科書本文、写真入手先、リンク集 など
(8)金融用語辞典  http://www.findai.com/yogo/index.html 
(9)中学生のためのマネー入門 http://www.saveinfo.or.jp/child/tyugaku/tyuga100.html 
(10)私たちの生活と金融の働き  http://www.fsa.go.jp/fukukyouzai/index.html
(11)特色ある学校の紹介【全国連合小学校長会】http://www.zenrensho.jp/10.htm 
 岩手県盛岡市立河北小学校 岩手県宮古市立崎山小学校 岩手県遠野市立土淵小学校 岩手県普代村鳥茂渡小学校 愛媛県松山市立窪田小学校 愛媛県松山市立余土小学校 追加
(12)省エネ性能カタログ http://www.eccj.or.jp/catalog/index.html 
 (財)省エネルギーセンターの省エネ機器を選ぶためのデータベース。家庭向け製品(エアコン・テレビ・VTR・冷蔵庫・洗濯機・照明機器・コピー機)の省エネ度や、パソコン、業務用コピー機とエアコンの省エネ性能がわかる。
(13)13ユニバーサルユース研究会 http://www.mmjp.or.jp/universal-use/ 
 PETボトルのリターナブル化を目指すNPOの運営するサイト。ゴミを減量する上で大きな問題となっているPETボトルの再利用法、安全性試験の状況などの情報を発信。
(14)「緊急報告・新潟中越地震 現場レポート」
 地震情報。震源地に近い山古志村にある、新潟県立長岡農業高等学校 山古志分校の教員である佐藤洋司氏の現地画像付レポートです。被災後の混乱状況から、11月4日の学校再開へと向けて活動していく様子がわかる内容となっています。
(15)「野菜」に関するサイト
☆ベジ探(農畜産業振興機構)http://vegetan.vegenet.jp/   
  野菜に関する情報満載。図鑑や育て方、気象情報、生産状況等。専門情報は登録制。
☆SEICA〜青果ネットカタログ http://seica.info/ 
  様々な青果の情報を検索・閲覧、登録できる。生産物・生産者・出荷情報を無料で。
☆Vegital information Network(全国野菜需給調整機)http://www.yasai-kikou.or.jp/   
  野菜にまつわる物語、品種、産地等を解説した「野菜辞書」をぜひ。レシピも豊富。
☆カゴメ 野菜生活ネットhttp://www.yasai-web.com/ 
  野菜の栄養や保存法、レシピ等が分かる「野菜大全」ほか、無料会員制の掲示板も。
☆自然王国 http://www.shizen-ohkoku.com/ 
  食を切り口としたライフスタイルを提案。データベース、レシピ、コラム等、充実。
☆産地直送集団ぐりーんず http://www.intersurf.jp/greens/ 
  無農薬野菜、有機野菜等を熊本から産地直送販売。バラでもセットでも注文できる。
(16)学校評価及び情報提供の実施状況(文部科学省)
 平成15年度の学校評価と情報提供の実施状況が11月5日、文部科学省から発表された。実施率は、公立学校で94.6%となっているものの、自己評価実施校のうち評価結果を公表している公立学校は39.0%であった。
参照:学校評価及び情報提供の実施状況(平成15年度間 調査結果)
(17)学校評議員制度の設置状況(文部科学省)
 文部科学省はこのほど、本年度の学校評議員制度等の設置状況について公表した。調査結果によると、設置率は7割になるものの、地域差の大きい設置率の開きがでた。
参照:学校評議員制度等の設置状況(平成16年7月1日現在調査結果)
(18)Internet Video
 自動分類機能付のデジカメ画像の整理ソフト
 写真の自動分類機能をもったデジカメ画像の整理ソフトが登場。画像イメージを人物の単数/複数、撮影場所の屋外/屋内、被写体の山/花/風景等で自動判分する。画像データの「補正」はトリミングやサイズ変更、回転、明るさ/コントラスト/彩度の変更などはもとより、ストロボ撮影によって発生した赤目補正なども可能。 http://www.intervideo.co.jp/press/news/press20041109.html 
(19)星座別に見た交通事故の特徴
 徳島県警が、平成3年から平成15年までの交通死亡事故1,056件の第1当事者を星座別に統計・分析した結果を発表。決して星占いではありませんが、星座別に特徴があるようです。違反別を例に見ると、信号無視は、蟹座の1件と、射手座や水瓶座の10件で、大きな開きがあります。どうぞ安全運転を。http://www.police.tokushima.tokushima.jp/11toukei/seiza_kotujiko.html 
(20)All About  11月15日は七五三、3歳『髪置き』・5歳『袴着』・7歳『帯解』
11月15日は七五三です。武家社会の3歳で『髪置き(かみおき)』・5歳で『袴着(はかまぎ)』・7歳で『帯解(おびとき)』という儀式が由来とか。『髪置き』はそれまで剃っていた髪の毛を長く伸ばして唐子まげを結う儀式。『袴着』は、はじめて袴を履く儀式。『帯解』は、帯の代わりの付け紐を取り、初めて帯を結ぶ儀式。
   
 教育関連情報
(1)中山文科相、全国学力テスト実施を小泉首相に提言
 前回でも紹介したが、中山成彬文部科学相は2日、子供の競争意識を高めるため全国的な学力テストを実施したいとの意向を小泉純一郎首相に伝えた。「ゆとり教育」から「学力重視」への路線転換を進める文科省の姿勢の延長線上にあるといえよう。
 ただ1966年度に廃止された全国学力テストの復活には省内でも否定的な意見が多く、実現の可能性は不透明だという。
 会談後、文科相は「もう少し競い合う心というか、確かな学力と豊かな心と健やかな体、挑戦する精神が必要だ」と述べた。
☆★☆コメント☆★☆
 まず、中山成彬大臣について知る必要がある。彼は、鹿児島ラサール高校卒業、東京大学法学部卒業、大蔵省入省という、典型的なエリートコースを歩いた人である。 政治家に転身してからも、経済産業副大臣など、経済畑を多く歩いてきた。
「もう少し競い合う心というか、(確かな学力と豊かな心と健やかな体、)挑戦する精神が必要だ」
という発言の(  )内は、「生きる力」の決まり文句であり、この文脈からは不要だ。
 残りの文脈「もう少し競い合う心というか、挑戦する精神が必要だ」は、明快だ。高度経済成長期に日本の教育が歩んだ教育観であり、当時の経済界の要請に即したものだった。そして、これは中山文科大臣が歩んだ学生生活そのものでもある。
 その結果生じた多くの弊害、落ちこぼれや自殺の増加、学校崩壊、不登校といった問題をクリアするために、そして受験が終わるとほとんど忘れてしまう知識を丸暗記するという国家的むだを排除するために改善してきた歴史はどうなったのか?
 文科大臣が替わるたびに教育の軸がころころ変わっては現場はたまらない。

 メルマガ紹介
(1)   常識ぽてち【やや日刊】    ♪2004-10-29(第815号)
     〜たまごや〜     http://tamagoya.ne.jp/potechi/  http://joshiki.seesaa.net/ 
☆★☆ 紹 介 ☆★☆
 社会科関連の用語が多いのが特徴。説明も平易で、小学校高学年以上なら理解できそうな言葉なので、授業で説明する時の参考になる。
−−−−−−−−−−−−−−−以下本編−−−−−−−−−−−−−−−−
■合資会社
 法律で定められた会社とは、株式会社、有限会社、合資会社、合名会社の4つをいいます。日本ではどういうわけか会社といえば株式会社が主流で、有限会社は二の次的な存在。合資会社や合名会社は至っては「なにそれ?」というような待遇を受けてきました。しかし、今これらのうち合資会社が脚光を浴びています。
 今までの日本の産業はモノが主体でした。設備、土地、建物、そしてそれに伴う資金が重要とされていました。そういう背景にあって株式会社や有限会社は持っているモノを評価されるいわば「物的会社」と呼ばれるものです。
 昨今注目を浴びている合資会社は、設備も無く、土地や建物も無く、事務所一つで人材と頭脳を資本にビジネスを展開して成功している会社です。こういった合資会社は構成人員の技量が重視される「人的会社」といえるものです。
 現在日本で株式会社がこれだけ多いのは、昔は設立が簡単だったからです。しかし、今では資本金は設立時に1000万円以上必要であり、有限会社でさえ資本金(出資金)は300万円。起業家にとっては簡単な数字ではありません。
 しかし合資会社は1名以上の無限責任社員と1名以上の有限責任社員とで構成され、設立手続きや運営がきわめて簡便。資本金も特に規定が無く例えば一万円でも設立OK。このように合資会社はきわめて現代にマッチしているといえるのです。合資会社というとカッコ悪いようなイメージが以前はありましたが、これからは合資会社がトレンドといえなくもないでしょう。
 ところで最近一円で会社が設立できるという話をよく聞きます。これは株式会社の最低資本金免除の特例制度といわれるもので、最初に必要とされる資本金の制限がありません。しかしこの制度は5年後には1000万円以上の資本金が必要になるというもの。わずか5年間で1000万円も利益を出さなければならないという大きな落とし穴があります。これはなかなかしんどい話ではないでしょうか?
 いずれ必要となる資本金ならば、最初からきっちり計画的に資金調達を行なったほうが健全といえるでしょうし、何より最初にこそ資本金が必要なのではないでしょうか?どうもよくわからない「最低資本金免除の特例制度」です。金は無いけど会社を設立したいのなら合資会社のほうがよっぽど合理的です。

      問い合わせは 土井謙次  syaraku@tcp-ip.or.jp