2006.5.25
懐かしの庭

親父のソナタ

冬のソナタでは親達の青春時代の陰が物語の筋書の奥に横たわっています。 日本が高度経済成長にわいていた同じ時代、韓国では元満州国陸軍高木正雄少尉こと朴正煕さんの政権が長期化するとともに老人ボケ-独裁化していきましたが、その時代を舞台にしたヴィデオを2本見ました。「親父のソナタ」と呼んでも良いでしょう。ということは「母の時代のソナタ」でもあります。いずれも米国から通信販売でリージョン1の韓国語/英語字幕のDVDでした。



孝子洞理髪師

深く作り込まれ良く出来たドラマでした。南山での拷問シーンの処理は戦慄するとともに、あんな表現をよくも思いついたと驚きました。父子が遍歴の末に仙医に出会うというのも、現在の日本ではなかなか出会うことの出来ない、東洋的な「救い」を見事に描いています。



その時その人々

原作本が趙甲済さんなので面白いかもしれないと思ったのですが、全体につくりがアクションエンタテイメント過ぎて期待した程ではありませんでした。というか、製作陣の時代への恨が深すぎて、そちらへ流さなければ映画にすることが出来なかった、とも言えるでしょう。肝心の元高木正雄さんの日本語もヘタで、「元日本人」という感じではありませんでした。そういえば先日、朴槿恵さんにカッターで斬りつけた犯人も「親父のソナタ」年代ですね。