-Not So Small House
-Court House
-Let the Sunshine In
-Open Plan
-Say Hallo
-Rabbit Cage
-When I'm sixty-four
-月見の宴
-寄付
-Slide Show
-実施設計図(pdf)

こちらが現場でとったオリジナルの写真です。人物は近くに住むお孫さん。延び盛りの中学生で、身長も殆ど大人と変わりません。

我々はこうした窓を見ると、大きさをつい1700mm幅と考えてしまいがちです。すると人物の大きさは前のページのようになるのですが、実際にはこの窓は2300mm幅のものを使っています。

OECDの報告書原文で記憶に残っているのは「日本の急速な近代化、つまり西洋化」という文脈で、あんな「ウサギ小屋に住む働き中毒と経済競争をやるのはかなわん」というときに使われていたような気がします。そこで思い出されるのが「大邸宅」の形をしたウサギ小屋、「お城」の形をしたイヌ小屋といった作り物の姿でした。

戦後の「大きな家が欲しい」願望は部屋数が欲しい願望でもありました。「子供室」「客室」「書斎」「主婦室」といった室名が豊かな暮らしをもたらしてくれる幻影を振りまきました。これと「西洋化」が結びついて、「50坪くらいに見える家が実は30坪」であるとか、「100坪くらいの大邸宅に見えるが、実は50坪」といった住宅が増殖したきらいがあります。それはまた断熱性能には無頓着で、小さな部屋を閉め切って火鉢で暖を取る、という点で伝統的な暮らしの姿でもありました。