ブリスベン見てある記−大口町中学生海外派遣 私的随行記− bS    

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8月20日(水)
 朝は目覚ましは不要。鳥の鳴き声で起こされてしまう。C♯・D・Eと繰り返し鳴く鳥がいる。はじめは誰かの口笛かと思い、「早朝から非常識な・・・」と思っていたが、よく聞いたら鳥の声だった。
 朝食では、あのデジマイトに挑戦。おいしくはないが、おそれるほどではなかった。日本の納豆に代表されるように、どの国にも他の国では理解できないような食品がある。それが豪州ではこのデジマイト。大豆をイースト発酵させて作るそうである。

 この日は、バディと組んで授業を受ける。朝、教会の前で待っていると迎えにきてくれた。みんな‘Hi!’と言って笑顔で話しかけてくれる。慣れていることもあるが、国民性が大きいと思う。日本人も、対人という観点では大いに見習いたい。

バディと対面 部屋の様子 ハンセン先生が見つめる 画面の様子 セントポールの生徒も参加

 そして、いよいよネットミーティング。今回の自分の最大の仕事である。
 学校のLANに入れないために、学校からは交信ができない。そのために、川辺さんのシステムを用いて、ハンセン先生の家から交信することにした。
 ちなみに、ハンセン先生はインターナショナルスクールのキャップである。個室があり、なんと秘書までいる。これもまた、うらやましい限りである。
 さて、ハンセン先生の息子さんの部屋で準備をし、生徒を呼んだ。北中生6名と大中の山本さん、セントポールの生徒4名である。
 画面には、日本の様子も映され、生徒のお母さんの姿も見えた。 
 ここから後は見ていただいたとおりだが、セントポールの子どもたちの豊かな表現力には驚いた。

 ネットミーティングは、サイバータウンの大口町ならずとも、ぜひともやってみたかった。今回でもそうだが、帰りの子どもたちの多くは「もう少し長くいたかった。せっかく仲良くなった頃に終わりだもん」
 確かにそうだろう。冒頭に「「国際理解」の最適な方法は、海外に友達を作ることだと思っている。人とつながることが、文化とつながり、国とつながる。」と書いたが、人とつながるためには、今回は確かに短い。なぜなら、ホストファミリーとは朝と夕方以後の付き合いしかないからだ。さらに、ホストファミリーも、多くの受け入れ学生の一部であり、しかも一週間限りの付き合いと割り切っていることだろう。
 また、生徒は朝会うと、「先生、何を話したらいいの」と聞いてくる。もともと乏しい英語力に加えて話題がないので、話が続かないのである。結局、家族で固まって家でテレビを見る姿を見ているパターンが多いのである。
 理想は違う。
 ホストファミリーはメールが使えること、事前に紹介し合うことを条件としたい。今回も、ほとんどの家庭がメールアドレスを持っていた。
 そして、派遣生徒とホストファミリーの決定を早くし、事前にメールのやりとりを行い、互いのことを知った上で出かけるのである。できれば、出会うことを心待ちにするまでもって行きたい。その動機付けがあれば、同じ一週間でも過ごし方が大きく変わる。メールの作成は、英語の生きた学習にもなる。
 また、セントポールとのネットミーティングも定期的に行いたい。それが継続されれば、派遣生徒を募集する段階での生徒の動機付けが根本的に異なる。単なる「行ってみたい」から、「実際に会って○○と話がしたい」「そのために英語がうまくなりたい」になる。
 人が好きになると、その人の国の文化や歴史も知りたくなる。それが国際理解につながっていくのである。
 今回のネットミーティングは、そのための貴重な一歩になったと思う。

 関係ないけど、この日の夕方、OKショップに石坂浩二がいた。