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英国政府
環境交通国土省の都市白書概要版(2000.11)
http://www.regeneration.detr.gov.uk/utf/renais/index.htm
の素訳です。誤字脱字、間違い、勘違いなどの他、行政・立法用語の日英対照、彼我の法体系の違いにも留意が必要です。正確を期すためには上記原文にあたって下さい。
アラ、「都市再生本部」って、名前までパクリだったのネ。




リバ−サイドのロジャ−ス卿を座長とするア−バンタスクフォ−スの報告
概要版

目次
1.目的
2.まえがき
3.都市のファクトファイル
4.中心課題と解決策
5.都市環境をデザインする
6.結び付ける
7.都市環境の維持管理
8.都市再生の起動
9.技量と技術革新への投資
10.60%目標の検証
11.変化のための計画
12.土地供給の最適化
13.土地の浄化
14.建物の再利用
15.投資の実現
16.ルネサンスの持続

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1.目的

アーバンタスクフォースは英国に置ける都市の衰退の原因を明らかにし、人々が再び都市とその近郊に戻ってくるための具体的な方策を明らかにします。 これは活気ある経済活動と法的な裏付けの下で優れたデザイン、社会福祉、環境に対する責任に基づいた都市再生のための新たなヴィジョンを確立するものです。



2.まえがき

私たちはどのようにして都市と田園双方の質を高め、それと同時に今後25年間でほぼ400万戸の住宅を新たに供給することが出来るでしょうか。現在の政策から私たちが推定した試算では、政府はその目的とする、新規住宅の60%以上を新規開発敷地ではなく既成市街地の再開発による、という目標を達成出来そうにありません。 戸の目標の達成は私たちの社会の健全な発展のための基礎となるものであり、それに失敗することは都市の細分かと農村の崩壊をもたらすことになります。それと同時に交通渋滞と大気汚染が進み、天然資源の消耗が加速され、生態系の多様性が損なわれ、社会性の剥奪が起こります。

都市再生の実現は単なる数字とパーセンテージの問題ではありません。都市再生とは生活の質を産み出して行くことであり、都市生活を好ましいものに変えて行く活力のことなのです。 私たちは都市が再び生活・仕事・社会活動のための魅力的な舞台となるために、都市に対する態度を変える必要があるのです。

産業革命以来、私たちは都市の主人公という立場を追われ、都市は貧弱なデザイン、経済の拡散と社会の分極化の場となってしまいました。21世紀の始まりはこうした都市の在り方を変えるまたと無いチャンスです。

私たちに都市再生のチャンスをもたらす要因として、次の事柄が挙げられます。

  • 通信と交流を中心都市他技術の革新
  • 生態系の危機など、天然資源の急速な消耗の影響が明らかになるにつれ、重要視されるようになった持続的な開発
  • 高齢化、ライフスタイルの多様化による社会構造の変化

都市は優れたデザインにより、コンパクトで、公共交通によって便利に結びあわされ、持続可能な環境の中で多様な利用を支えるものであり、それと同時に変化に対応するものでなくてはなりません。変化のプロセスは民主的な地域のリーダーシップと、より広い住民・市民参加を結びあわせたものになるべきです。

都市地域を市場経済にとって魅力的な場所とするためには、公的資金による投資が強化されるべきです。都市に関わる全ての公的機関は都市再生のために連携を強化しなくてはなりません。

都市再生は単なる政策の羅列ではなく、教育・意見交換・情報公開と市民参加を通じた技量・信念・価値観など文化の変容が求められます。



3.都市のファクトファイル

  • 英国の都市は人口の90%、経済活動の91%、雇用の89%を占めています。
  • 英国の都市とそこに住む人々のために、公共部門からは年間2000億ポンドが使われており、これは国家予算の60%に当ります。
  • このうち公共事業は380万ポンドです。
  • 1996年から2021年の25年間で住宅戸数は19%増加します。
  • 都市部に住む人の内、4人に1人が近年になって生活環境が悪化したと感じているのに対し、良くなったと感じている人は10人に1人しかいません。
  • 今後30年間に使われる建物、インフラストラクチャーの90%は現在までに作られたものです。
  • 今後20年間で自動車交通は1/3増加すると予測されています。
  • 都市中心部の失業率は他のどの地域に比べても2倍以上となっています。
  • 都市中心部の住宅ストックの40%は公共住宅の払い下げによるものです。
  • 現在、全国で約130万棟の住宅・商用建築物が空き家になっています。