屋根

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金属板、スレートといった新しい材料を使った屋根の寿命の目安としては25年から30年といったところが考えられているようです。もっともメーカーによればそのぐらいでダメになる、ということでなく、美しさを保つために補修するよりも、そのぐらいで取り替えた方が安上がり、なのだそうです。

昔の住宅と今の住宅を較べて、「立派」ではあるが「美しくない」ものの代表株が屋根の形ではないでしょうか。

浜松周辺でもつい昨日までは美しい形の草屋根がたくさんの残っていました。あの美しさは機械ではなく、人間の手で作り出されたものだけが持つ美しさだったのでしょう。現在、文化財などで昔と同じ萱葺の屋根を造ろうと思うと、4間X6間でも数千万円かかる、ということです。

わら屋根は手入れが大変だ、という訳でまず鉄板をかぶせて長もちするようにしました。 建て替えの時にはそれを瓦や金属板の屋根に変えたのですが、それで失ってしまったものは屋根の断熱性でした。かってのわら屋根のわらは厚さ45-60cmの断熱材だったのですが、新しい家では雨に対して丈夫になった反面、熱性能的には「屋根のない家」が増えました。 。

新築50年近いスレート屋根の取り替えをした方の話では、「別に雨は漏っていないが取り替えるというので見ると、見た目は何ともないのが「しょう」が抜けていて、ダンボ−ルのふわふわのみたいに指がずぶっと入っちゃうんだね。」ということでした。

伝統的な屋根の材料である瓦はどうでしょう。文化財級の建物には1000年以上前の瓦もそのまま使われているそうです。民家建築でも痛んだところを取り替えながら数百年前の屋根に暮らしている、という形が想像されます。素材の寿命よりも地震対策として、屋根に土を載せて瓦を並べるという昔風のやり方を、屋根に桟を打って瓦を掛ける今風のやり方に変える、という例が多いものと思われます。素材そのものは昔に較べて高温で焼成することで寿命も伸びているそうです。



金属屋根の寿命:25-30年
スレ−トの寿命:25-30年
瓦屋根の寿命: 100年以上

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