木構造

はじめに
敷地
基礎
木構造
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設備
間取り


木造建築の寿命は使われている木材の樹齢と同じ、というのが大工の定説です。従来一般的に使われてきた柱梁用材の樹齢が40-60年だとすれば、それを使った木造住宅の寿命は40-60年ということになります。上の図の大黒柱だと樹齢60-80年くらいになるかも知れません。杉の赤身が「高級」というのも、樹齢の大きなものが必要で、「長もちする」ということもありそうです。

戦後60年、「戦災復興」が「住宅ブ−ム」に変わってからでも40年が過ぎ、天竜川始め、全国の山はいよいよ戦後生まれの材木を出荷できるようになりました。木造建築の時代の始まり、と言っても良いでしょう。

これと対照的に戦災復興期に日本の住宅づくりを助けてくれた北米の山は、かっては手に入った樹齢1000年にまで達するという原生木は1990年代までに姿を消し、若木が育ちつつありますが、土地が広いこともあって日本の山に較べると随分大ざっぱな感じを受けます。人口が少ないこともあり、「伐採後の地元のことは知らない。」という西部劇さながらの乱暴な伐採をやったところでは、周辺の手を付けていない山でも大規模な立ち枯れが見られて痛々しい感じです。

「南洋材」と呼ばれた熱帯雨林の山元でも乱暴な伐採から土地が回復するには数千年が必要で、その前に土壌侵食が深刻な被害を引き起こし始めています。木材に関しても地元が主体となった「地元生産地元消費」が環境にはやさしいようです。

木構造:40-60年以上…年輪を数える

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