2009.7.15
-風の中の家 1
-風の中の家 2
-生態系に配慮した敷地
-省エネに配慮した敷地
-潮風のオープンキッチン
-床と壁
-夏と冬
-現代茶の間
-風の中の家 3
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-Slide Show
-実施図面(pdf)


和風の暮らしのなデザインの根底には、「自然と上手く付合う」と言う考えがありますが、現代人の暮らしは全てが、そうして成り立っているだけではありません。それとは逆に「自然に挑む」という要素も含まれている様思えます。海に面した「自然に挑む」建物として、思い浮かんだのは米国マサチューセッツ州ケープコッドのレースポイント沿岸警備隊監視所でした。

捕鯨に始まって、長くこの辺りで「海に挑む」暮らしを続けて来た人々の暮らしかが、形になった様な建物です。

同じ建物ではないのでしょうが、エドワード・ホッパーがやはりケープコッドの沿岸警備隊監視所を描いています。年号がありませんが、1920年代のものではないでしょうか。



Coast Guard Station
Edward Hopper
The Lesley and Emma Sheafer Collection



じっと見ていると、遠州浜でも昔から海に面して、厳寒期に海に浸かってうなぎの稚魚を追う、というような「自然に挑む」暮らしをして来た人々がいたことに思い到ります。そんな人々の思い出を空調用の換気塔に重ねると、こんな形が浮かんできました。



殿様か下男か
御殿か獄舎か
殿と獄
禍根