古山惠一郎
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生き続ける下町








武家屋敷から郊外分譲地へと続く近代住宅の流れとは別の所で、江戸時代以来ひっそりと生き長らえて来た都市型住宅のイメージがあります。

例えば図の谷中ー千駄木周辺のような江戸以来の下町が人気を集めています。「近代的な利便性からいえば、もう少しなんとかなりそうだ。」という声がある一方で、「いや、昔ながらのこうした町並みの方が暮らしやすいんだよ。」という声もあります。

江戸と東京の縞模様








東海道新幹線は多摩川を超して大田区に入ると、田園調布・上池台等の台地を切り通しで抜け、雪谷、馬込といった谷筋を高架でまたいで走ります。台地の上に並ぶのは明治以降の近代的郊外住宅地なのですが、谷筋には江戸の街がそのまま拡がってしまったような「下町」が拡がります。

このあたり、横須賀線と東海道新幹線の2階建て高架なので、谷の深いところではビルの5-6階の所を新幹線が走り、新幹線で通る時にはなかなか観察に適しています。

岡の上に立つ明治以来の近代的郊外住宅地、公団による開発、あるいは大手ハウスメ−カ−による大規模開発がなんとは無しに「近代」的、「西洋」風という雰囲気を持つのに較べ、大規模な計画ではなく、「自然」に形成されたであろう、このような住宅地では、新しい分譲地であっても何とはなしに、江戸時代以来の伝統を持つ下町の匂いが漂っている様な気がします。

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