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「浜名湖の立面図」
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建築士会では舘山寺にもおうかがいして、舘山寺温泉観光協会前会長の宮木さんと竹山さんに浜名湖の観光の様子をお話しいただきました。


舘山寺温泉の沿革

舘山寺温泉が浜名湖の大きな恵みをうけて発展してまいりまして、今年で開湯35周年になります。舘山寺では古くからお寺の門前で旅館を営んでおりましたが、昭和34−5年頃には遊園地やロープウエイができました。日帰りのお客様を中心とした、レジャーブームの始まりの時代でもあります。中京地区から観光バスを連ねてたくさんのお客様がみえた昭和35−6年頃が、舘山寺の観光の幕開けと言えるのではないかと思います。当時、寺から遊園地周辺におみやげやさんが軒連ねるように二十何軒かあり、旅館街は8軒程でした。

次の時代の節目は、昭和44年の東名高速道路の開通でした。その2年程前に新幹線が開通していまして、その頃から一泊を目的としたお客様が集まり始めました。お客様の目的地は、遊園地やフラワーパークといった施設であるわけですが、観光地が成り立つには 旅館が主力になってきたわけです。その当時は、連日お客様を断るのに骨が折れるくらいでした。

そしてオイルショックがありまして、その頃から舘山寺温泉も成熟期に入ったわけです。一部の旅館では増改築をするという過程を経たわけです。おみやげ屋さんが無くなり、それが食堂や喫茶店に変わり、芸者さんが全盛だったものが酌婦さんに変わり、それからまた現在では殆どがコンパニオンに変わっております。現在の旅館数は21軒、4,300人ほどの総収容能力があり、年間に70万人の宿泊実績があります。

舘山寺温泉のこれから

そういうわけで旅館は現在も前向きに、意欲的に増改築が行なわれておりまして、施設がますます高級化、高額化と申しますか非常に単価の高いものになってきております。これからどうなるか、考えていかなくてはならない問題です。また、お土産屋さんがなくなって食堂や喫茶店に変わり、あるいは飲み屋さんにと変わって来ていますが、この舘山寺が、昔であれば門前町、あるいは温泉街というムードを保ってきたのが、これからどう変わって行くか、将来の姿を考えているところで、旅館業の皆さんは非常に意欲的であります。

内浦では県の事業で「マイロード」という非常にきれいな道路が付いて、ご覧のとおり見違えるような景観になりましたが、本来の舘山寺の門前、強いて言えば温泉街通り、このあたりがこれから最も開発していかなければならないところです。敷地が狭く、駐車場がないという問題に取り組んでおります。

そのようななかで、浜名湖を中心としてその周辺に大きな開発プロジェクトが始まりつつあります。音楽公園、頭脳公園、アクトシティー、あるいはフルーツパーク、最近では航空博物館と言う様に修・改築の話は後回しにして夢のような話が沢山出てきました。特にアクトシティーは国際コンベンションシティーということで浜松市でも力をいれており、既にさまざまな会議の会場として使われております。この国際コンベンションシティーの一翼をになうのがアフターコンベンションの場としての浜名湖であり、舘山寺であると思います。

全国に会議場だけなら山ほどある。それをどうしても浜松で、というなら、確かに東京・大阪の中心でもありますが、せっかく会議に来たならその会議の後、どういう楽しさ、観光がその地域にあるのか、それによって会議にくる皆さんも決められるのですから、浜名湖、舘山寺がしっかりしなければならない、と思っています。

舘山寺は気候的にも風光としても恵まれた浜名湖があるから、こうした大きな施設が周辺にも投資をされるのだという風に承知しております。そして私共舘山寺は浜名湖の一番の中心、核にならなくては、と考えています。そのためには舘山寺温泉の役割というものが、基本的には浜名湖の中心としての宿泊の為の施設、あるいは情報発信基地であり、そして同時に浜名湖の顔でもある、強いて言えば浜松市の観光面での顔にならなくてはと、考えています。

温泉情緒のあるまちなみづくり

浜名湖の顔でもある舘山寺温泉としては、これからさらに温泉情緒のあるまちなみづくり、家並みづくりと言うものを計画して行きたいと考えております。例えば、温泉街道路の無電柱化、カラー舗装をして、舘山寺の道は普通の道とは違うんだと、温泉街と言うことを強調して行きたいと考えております。或いは温泉街の中間程にある内浦湾と本海と水は通じているのですが、新堀と言いまして、水が見えなくなっているところがあります。温泉の情緒を演出する施設ということで、ここに例えば、お湯掛け弁財天といったものをを配置して、また花壇等でミニ公園整備をして、舘山寺温泉は「花の温泉」「華の宿」をキャッチフレーズにしているものですから、そのシンボルゾーンとしたらどうかと考えています。さらに「花の温泉」のイメージアップをして行く、温泉街の花一杯運動を推進して行き、全ての空間を花で埋めて行けたらとと考えております。庄内農協の呼びかけで生まれた「庄内おかみさんの会」も舘山寺街道に花を咲かせる活動をボランティアで始めました。

舘山寺には現在、共同の浴場がありません。舘山寺に見えるお客様には温泉にゆっくり入りたい、また温泉にゆっくり入った後にゆっくり食事をしたいと言うニーズがあるわけですが、それに対応して温泉気分を味わう施設としてクアハウスと言いますか、共同浴場を作って行きたいと考えております。海水浴客とかツーリング客、泊まり客のご利用もいただく。

舘山寺のお寺のある舘山を公園として整備することも考えております。東名高速道路からのロケーションを考えた展望台であるとか、舘山と大草山を結ぶ吊り橋、舘山を散策できるような遊歩道を整備して行きたい。そして舘山を散策するお客様が門前にある温泉街を歩かれてこそ、お土産屋さん、食べもの屋さんも潤うようになるということです。

浜名湖に関することなのですが、沖縄の珊瑚礁にヒントを得たOESトラスというものがあります。沖縄では、台風にひどくやられる島と、そうでない島がありまして、珊瑚礁に取り囲まれていると被害が少ないのだそうです。これをヒントにして作られたのがこのOESトラスです。ビデオを見るとかなり魚が着いております。これを舘山寺の西海岸に敷設して、波消しの実験、魚の住み着く実験を近い将来にやりたいと考えております。将来は汀線都市構想であるとかが考えられているようです。

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