6-2-5.次年度の課題
5-1.「考える会」
こうした形で相良のまちづくりを語るという機会は始めてなので有意義である。
これからもこうした会を続けたい。細くであっても長く続けることで必ず成果が上げられると思う。
昔のものは手当てをしないとどんどん無くなって行く。
地域に伝えられたものの中から「これが相良だ」と言うものを育てて行けば、文化的にもこれからの海岸地帯の中核となりうる。
相良のまちなみを素晴らしいものにして行くため、平成5年度に向けて考えられる課題は次のようなものである
相良に伝えられた環境資産と望ましい姿を誰にでもわかる形にまとめる
以上に見たような相良の町に守られ、残されてきた歴史財の価値を、誰もが「大切だ。」と思えるような形にして、
地元に住む人、相良町の町民、他所から相良を訪れる人、というようになるべく多くの人に知ってもらい、
価値観を共有できるような形にする必要がある。このためには例えば次のようなことが考えられる。
- 歴史財マップを作る
相良町に埋もれている歴史財を地図の形にまとめる。観光案内としても使えるであろう。
地域の人にとっては日常生活で見過ごしている生活の場を再発見する手助けにもなる。
- 案内標識を整備する
歴史財マップと連動して、例えば歩いて相良湊を一周するような案内表示が考えられる。
また、歴史財だけでなく、萩間川沿いに遊歩道が作られるならば、左下の図のように、
相良湊の歴史と共に、河川改修の歴史等も表示することができ、広く町民に河川について知ってもらうことができる。
- ドラマを拡める
例えば相良湊の歴史を絵本にする。田沼意次公を描いたドラマをTVで放送してもらう。
誰がまちなみを守るかを整理する
まちなみを形作っている歴史財のあるものは公共の財産であり、あるものはそこに住んで、
日常生活を営む為の住まいであり、あるものは観光客をもてなし、産業を活性化するための資産である。
それらを整理して、公共の財産として整備すべきものは行政当局に提言する。より良い住まい造り、
店造りの為の工夫をまとめて相良に住む人に知ってもらう。
産業の活性化と未来にむけてのヴィジョン作りをする。という作業が必要である。
地元に住む人と、行政による都市計画事業とをより密接に結び付ける方法としては「地区計画」などの手法も考えることができる。