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目次 はじめに 監修の言葉 1.海の東海道と静岡県 2.千石船 3.江戸時代の港湾施設 4.伊豆の湊 5.駿河の湊 6.遠江の湊 調査を終えて
4-1.網代 4-2.川奈 4-3.稲取 4-4.下田 4-5.南伊豆 4-6.松崎 4-7.土肥 4-8.戸田 1.はじめに 2.戸田村の概要 3.戸田湊の概要 4.まちなみの様子 5.戸田の資源 6.問題点と課題 7.まちなみ再生の施策 8.活性化への施策
9.おわりに


歩いて楽しくなる仕掛け
漁港沿いの散策路に地域の漁獲漁種、漁法、漁業の歴史などを説明するパネルがあると、 港を見るのも興味が深まる。(シアトル漁港)

4-8-7. まちなみ再生の施策

戸田の恵まれた自然景観と歴史財を生かしたまちなみ再生の施策を考えてみた。

7-1. 歴史財のネットワーク

今回の調査で、すぐれた歴史財が埋もれている戸田のまちなみは、 歴史的に3つの地区に分けて考えることができ、 それぞれの特徴に合わせてその歴史財をまちなみづくりに活かして行くのが適当だと考えられる。 またこうした戸田のまちなみの歴史について、 観光客が見て分かりやすく理解できる資料があれば一層親しんでもらうことが出来よう。 そのためには次のようなものが考えられる。 いずれも観光客に戸田のまちを歩いてもらうことを念頭に置いている。

      
  • 歴史財マップの作成   
  • 歴史財の案内標識を整備し、ネットワーク化を図る
7-2. 街路整備と歩車分離

戸田には港、御浜、造船所、戸田峠、海岸線からの富士山やサンセット、 夜景など、ビューポイントが多く、すでに視点場や遊歩道の整備が進められているが、 特に役場付近の旧道沿いの歴史的建築物は、付近一体の街路整備によっては、 保存が難しくなる恐れもある。この地区は将来的にも近代的、 都市的利便施設が集中すべき地区なので、早急に街路網整備が必要であり、 できれば旧道への車の進入を無くすことが望ましい。

7-3. 海岸沿いに楽しい散策ルートを整備する

戸田のまちなみを味わうのに、 特に歴史財に着目すれば自動車よりも歩いたほうが豊かな景観を楽しむことができる。 そのためには適切な場所に観光客用の駐車場を整備すること、 歩くだけで楽しくなるような散策ルートのネットワークを作り上げることが望ましい。 また港周辺だけでなく御浜岬についても自然の保全から自動車の進入を制限することが望ましく、 渡し船との組み合わせも考えたい。合わせて公衆トイレ、水飲場等も配慮する。