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![]() 目次 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 7.妻良・子浦の望ましいまちなみ
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| 冬期の風囲い
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| 7. 妻良・子浦の望ましいまちなみ美しい天然の良港に面し、かつては風待港として賑わった面影は、一見したところ現在のまちなみには残っていない。 しかし、限られた敷地を有効に利用した地割り自体が妻良子浦の歴史を物語るものであり、 無形の伝統芸能や船宿の屋号にも、その優れた歴史が息づいている。地震後建て替えられた民宿は、 現在の高度化した観光施設に較べれば、設備面など必ずしも質は高くない。 また日和待ちの湊として繁栄した時代のヒューマンスケールを伝える伝統の地割りも、 独自の景観として生かされていないため、どうしても近代的な観光地と同様な目で眺められてしまい、今後の配慮、活用が望まれる。 現代の生活からすれば、道路が狭く民家が密集しているマイナス面が目につくが、 かっての日和待ちの湊として賑わったころの「親しみやすさ」「便利さ」を掘り起こし、 車の通る道路と、人間の通る街路の機能を明確に分離するなどの工夫により、古い集落の雰囲気を保全したい。 同時に、古い石垣積の造成や、竹垣の防風林などの、地域独自の風物や景観も大切に残したい。 屋根や外壁、看板等への色彩やデザインに対しても、集落全体としての良質な景観形成への配慮が考えられる。 さらに、敷地の活用に対するルールを作って、増築や新築時にはまちなみの歴史性を生かしたものとすることも考えられよう。
今までは交通の便の悪さや、法規制により、妻良子浦の環境が保たれてきた。
しかし、かっては海の東海道になくてはならない日和待ちの湊であった妻良子浦の環境である。
今後も自然と共生しながら、美しい自然の中で遊び、
そして「日和待ち」の時代の「自然に従い、自然に学ぶ」姿に現代人が触れることのできる自然博物館として、
この環境は活用することが出来る。また、もてなし心による温いコミュニケーションの感じられる、
新しい民宿郷として、美しい自然環境にふさわしい現代のまちなみ景観を創出することを考えたい。
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